保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川渓谷のフジが満開!

2007-05-13 21:05:59 | 船頭
今、保津峡の山にはフジの花が満開!

房状に垂れ下がった淡紫色の花が、新緑の包まれる
山の風景の中、可憐な色のアクセントを醸し出しています。

フジは水分条件の好適な場所や急傾斜地に生えていて
スギやヒノキなどに蔓が巻き付いて伸びていく落葉木。

保津峡のフジの花は5月に入ると咲き始め、枝の先端部に
かけて次々と垂れ下がり咲いていきます。
天気によって色合いが変化して見えるのがフジの花の特徴。
強い日の光に照らされると眩しく輝き、雨や曇りの日には
花の色に深みが増し濃い紫色に見え、光りの明暗で
いろんな色の濃さを演出し楽しませてくれます。

フジの和風な風情は『古事記』や『万葉集』などで短歌に
歌われているのをはじめ『枕草子』『源氏物語』『平家物語』
などの古典作品のなかにも美しい女性や物を表現するときに
記されて、古来から日本人にこよなく愛された花木。
今では鑑賞用としてしてフジ棚などを家庭で作り
親しまれている方も多いのではないでしょうか。

保津峡の春の花は、サクラからヤマツツジそしてフジと
いう順に咲き、6月に咲く名物のイワツツジまで
保津峡を彩る花としての使命を担っているのです。

保津峡の四季の花と緑、美しい自然の演出は、
いつの季節も私達人間の心を洗い、癒してくれます。

谷を渡る涼やかな風を受け、季節の花を愛でながらの川下り。
今の季節、自然の癒しを求め保津川下りにお越しください。