保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川400年展示会場へようこそ!

2006-03-21 20:44:48 | 角倉プロジェクト・世界遺産事業
私達、保津川遊船企業組合では400年記念事業として
遊船乗船場待合室内に、保津川の「歴史と自然環境」を
紹介するパネル展示会場を開催しています。

この展示会場は保津川下り400年委員会が記念事業の
一つとして企画制作したもので、川の水運の歴史や
峡谷景観の移り変わり、川の生き物などをパネルで
詳しく紹介し、観光客や地元の皆様に「保津川」の
魅力を伝えていこうという展示会場です。

委員会では資料収集や展示構成について昨年度の
夏ごろから協議や準備に掛かり、この3月に
全てメンバーの手作りで完成させたものです。

パネルは「保津川今昔物語」と題して、高さ2m、幅3.6m
の規模で、亀岡の乗船場から嵐山までの川下り航路16キロの
16箇所をダイオードで点灯させ、昔と今を比較した写真で
峡谷風景の移り変わりを対比したり、説明文をつけ紹介する
という本格的な展示パネルです。

昔と同じアングルで今の写真を撮る為に、ゴムボートで川を
下ったり、険しい谷間を歩いて撮影したという苦労もありました。

昔の写真では、舟を綱で引き揚げていた当時の写真や、
今、トロッコ列車が走っている旧山陰本線の鉄橋が
架けられる前の峡谷の風景の写真や蒸気機関車が
走っている風景写真なども展示されており、400年の
歴史を実感できる見応え、読み応えのある展示会場に仕上がってます。


歴史展示パネルの横には保津川に生息する川魚の写真も
展示しており、保津川の夏の名物「鮎」や日本でも珍しい
「アユモドキ」の写真が展示されています。
また、その下にはすっぽんやメダカなども水槽に
入れて育てており、保津川を身近に感じてもらえる
工夫もされています。

19日には、京都府南丹広域振興局主催の「かつらかわ・水探求」
という府民対象の勉強会の皆様約30名が「保津川展示パネル」を
見学に来られ、委員会展示担当の豊田覚司歴史部長が説明を
行い、保津川の魅力に触れていただきました。

今まで『保津川下り』といえば雄大な自然景観や四季の移ろい、
スリルのある爽快感、400年受け継がれた船頭の匠の技が
魅力として上げられていましたが、ここで1000年もの
間、京都を支えた貴重な水運であったという歴史的な要素を
加える事で、更に質の高い川下りの魅力を再構築する
ことが出来るのではないかと期待しております。

船に乗船予定がなく、展示会場だけの見学も大歓迎です!
是非、この機会に「保津川下り歴史&自然展示会場」へお越しください。

展示会場はこの秋まで開催します。
入場は無料。