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保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

私の思う保津川下りの魅力ってなんだろう?

2011-07-26 23:56:54 | 船頭
保津川下りの魅力といえば自然、技術、歴史が三大要素だと思っています。

「自然」についてはあらためて申しあげるまでもなく
雄大な保津峡の風景、岩を噛み、水しぶきを上げてうねる保津川の流れ。

春は桜など花盛りの爽快感、夏は水しぶきもうれしい清涼感、
秋は優美な錦絵の情緒感、冬は凛とした静寂感が漂います。
四季折々の移ろいの中を颯爽と流れ下る舟の旅が保津川下りの醍醐味でもあります。

そして二つ目の「技術」
405年前から変わらぬ船頭の操船技術は、長い時間を中で洗礼され編み出された
最高の操船術です。先人の技を今に残し、そして未来永劫、継承されていく姿に
伝統の重みを感じさせてくれます。

続いて歴史・・・丹波地域の農産物や薪や炭などの物資を京の都へと繰り届ける
水運産業として始まった保津川の舟運。
江戸時代初期の慶長11年(西暦1606)当時、嵯峨に居を構えていた豪商・角倉了以
の保津川水運計画によって開かれた運搬船です。

当時、離れた地域間で、大量の物資を可能にし、しかも速く安全に運べる
輸送手段の確立。現代でいえばハイウェイー・高速道路が整備されたことにも
等しい事業でした。
5年後の慶長16年、鴨川の水を引き込み、京都の洛中に人工の運河である高瀬川を
開削した了以は、保津川からは生活必需品など物資を、京都から伏見湾を高瀬川で
結び、宇治川から淀川を経由して天下の台所・大阪までの運ぶ物流の大動脈を
完成するに至ったのです。


この舟運ルートの確保により、丹波経済圏、京都経済圏、大阪経済圏の三大経済圏を
結ぶ物資流通ルートが確保されました。、今で考えると最大の国家プロジェクトの
完成というこれまた壮大なお話なおです。


この自然、技術、歴史という3大観光要素を有した保津川下りは
今では年間平均約30万人が訪れる京都の有名観光スポットに
成長したわけです。


明日は、この要素を踏まえ、いつも私が現場で感じることを書いてみたいと思います。

つづく。



保津川に雷大王の襲来が!悪天候最悪4点セットを引っさげて。

2011-05-17 23:58:32 | 船頭
今日は朝から青空が広がるすっきりとした快晴のお天気です。

涼やかな谷風がそよぐ、まさに初夏の気持ちよさを堪能できる
最高の川下り日和だったはずが・・・

正午にまだ10分ほど足らないくらいの時刻のこと。

まぶしい日差しを照らせていた太陽が急に姿を消し、辺りはにわかに
薄暗くなり、空を振動させ、震わせるような轟音が!

亀岡の美しい山並みが灰色のカーテンに覆われて薄くなり、やがて姿を消しました。

そう、雷さまのお出ましのお時間です!
雄叫びを上げ、激しい風を起こしながら、保津川下りの乗船場へ襲来されました。

舞い上がる砂埃、巻き上がる枯葉やゴミ。そしてしばらくすると大粒の水滴が頬を
伝ったと感じた瞬間、稲光と同時に激しい雨が降り出したのです。

乗船場には定期便の出航時間を向かえスタンバっていたが、この急激な天候悪化のため
出航を一時見合わし、やり過ごすことに。

雷大王が通り過ぎた後は、何事もなかったかのように、再び爽やかな青空が。

「行っちゃったね~」と安堵し、舟も順調に出航していきます。

そして、午後1時、私たちの舟が今日二度目の出航として嵐山を目指します。

乗客は茨城県からお越し下さった中学生の皆さん。

約三分の一ほど下った頃から、またしても空模様に変化が表れだしました。

空を覆う濃い灰色の雲は見る見る広がり、頭上でまたあの雄叫びが!

なんと今度は舟の操船中に雷さまの襲来を受けるとは!

稲光と雄叫び、強風と豪雨の、悪天候最強の4点セットを引き連れて・・・

舞い上がる舟のテント屋根、横殴りの雨が学生の皆さんに襲い掛かります。
舟を風下へ押し返そうとする力に抵抗し、舟を正しい水途・流れへ
正確に乗せながらの操船です。舵を持つ手にも力が入ります。

前方が見えないほどの雨と耳をつんざくような轟音!
学生さんたち、さぞかし怖がっているのでは?と
乗船席を見ると、みんな「それいけ!」「イエィー」と歓声を上げているではないですか!

日頃経験したことのないようなありのままの‘自然’とのふれあいに、
みなさんのテンションを上がりっぱなしでした。

舟の中に不思議な一体感がつくられていきます。

「みんなで、この難関を乗り切ろう!」という気持ちが伝わってきます。

さあ、最後の急流・難所の大瀬。「バシャン!」
落差のある瀬では船が大きく右へ傾きます。

「おぉ!」握りこぶしを突き上げ大歓声と大きな拍手が。

舟が緩やかな嵐山へ着く頃には、雷大王はどこかへ去り、また
辺りにまぶしい太陽が照りだし、青空が広がっていました。

学生さんたち。生涯忘れることのできない体験をされて様です。

これぞ、自然だから味わうことができる‘ほんまもん’の迫力と爽やかさですね。
本当に楽しんでもらえてよかったです。

ちなみに私たちは頭のてっぺんから足の先までずぶ濡れになっていたことは
言うまでもないことです・・・







厳しい自然界からの洗礼!川の氾濫、警戒水位へ!

2011-05-12 01:34:03 | 船頭
発達した低気圧と前線の影響で昨日の夜から激しい雨に見舞われた
京都の保津川では、12日午前1時現在で河川の水量が、乗船場のある
亀岡市保津町で3m40㎝、渓谷内の保津峡では、な、なんと5m35㎝という近年稀にみる大増水となっており、
今後の雨の降り具合により河川氾濫へ予断を許さない事態となっております。

保津川下りの舟は普段から河川岸の人工湾に係留しているのですが、
今日の午後、川から引き揚げ、安全な河川敷に緊急避難させました。

夜から雷を伴い激しく振った豪雨により、一気に河川水位が上昇し
一時間で約2mという異常な増水状態を起こし、今も増え続けています。

舟の緊急避難を日が明るい内に済ませておいたことは、いまさらながら
正しく適切な判断であったと思います。
これが見通しが悪くなる夜に引き揚げ作業を行うと
作業の危険度は増し、肉体的はことはもちろん精神的にも
かなりのリスクを背負うことなります。

とりあえず、舟の避難は済んだものの、この水位状態では
舟の運航の目途は当分立たず、しばらくの運休は覚悟しなくては
なりません。

GW期間中は天候にも恵まれ、例年以上の営業成績を上げ、今週からは
全国から中学生の修学旅行生の予約も二ケタで入っており、また
英国王室からの手紙や中谷美紀さんのスピーチなど、保津川下りに
とってはかつてない‘追い風’が吹いていた時期だけに、今回の運休は
とても残念でなりません。

これだけの増水です。

川の水位が減少しても、川底や流石などで川の状態は
かなり荒れていることも想像されます。
川のダメージが少ないことを祈らずにはいられません。

自然の猛威は本当に恐ろしいものです。

東北の震災ほどではないですが、我々自然の中で仕事をする者には
自然の猛威にいつも畏怖の念を抱かずにはおれません。

そして「自然に合わせて生きる難しさ」を感じずにはいられません。

自然・・・それは生きるための恵みを与えくれ、美しい風景美を見せてくれる
母なる存在である一方、厳しい叱咤を与える父なる存在でもある。

でも、人は自然の中でしか生きることができない存在なのです。


氾濫する川の水は、この春の保津川下りが蓄えたモノと
「活気」までも一緒に押し流していくようです。・・・

しかし、水は必ず引きます。

また一から仕切り直しです!

この繰り返しが永遠に続くことが、自然とともに生きるということなのですから。

英国ウイリアム王子からの返事に沸く、亀岡市と保津の児童たち!

2011-05-08 16:35:06 | 船頭
英国のウイリアム王子とキャサリン妃のご成婚を祝い、保津川下りの地元亀岡市
保津小学校の児童が「新婚旅行に保津川下りへお越しお越し下さい」と送った手紙
に、王子直々の返事が帰ったきてことで、亀岡市や差出人である中学生たち(当時小学6年)
に取材が殺到、地元はえらい盛り上がりをみせております。
詳しくは京都新聞5月5日付けの朝刊をご覧いただきたいですが、
この記事が出て以来、関東、関西を問わず様々なマスコミが注目、
世紀の祝賀ムードを日本から盛り上げていこうと、この亀岡まで
お越しくださっています。
先日も関西テレビ。ニュース・アンカーにこの話題が放送され、保津川下りのHPで
歴史ブログを担当している「さいたに屋」こと「豊田覚司(弟)」がその‘ゆかり’に
ついて解説するなど、保津川下りにもロイヤルウエディングの余波がやってきております。
今日もキー局の番組からの取材が入るなど、まだまだ収まる気配はありません。
地元の子どもたちが‘世界’の大きな出来事’と「つながっている」という
ことを意識できることは、社会への興味や関心を喚起し、感性と視野を広げる
ことにもなり、大変よい体験となったことでしょう。
我々保津川遊船も社をあげて協力し、このスケールの大きな夢を実現でき
れば素晴らしいことだと思っております。
皆様のご声援とご支援の程、よろしくお願い致します。
☆英国王室とは5年前の「保津川開削400周年」の時、同じく
 地元保津小の子どもたちが「エリザベス女王」へ招待ビデオレター
 を送ったことがあり、その時も女王直々にお返事を頂いた経緯があります。

保津川下り、GW奮闘記。

2011-05-06 11:37:12 | 船頭
GW三連休の最終日が終わりました。

今年は先月の29日から約一週間という長いお休みになった方も
多かったのではないかと思いますが、おかげ様で保津川下りも
連日、にぎわいをみせ盛況となりました。

お越しいただいた方、またおススメをいただいた方、
本当にありがとうございます。感謝申し上げます。

このGW期間中、保津川下りのダイジェストをお送りいたします。

このGWでもっとも忙しい日となる「なかび」の4日。



「嵐の前の静けさ」
早朝よりこれから出航する船の準備をします。

波よけとなるビニールを乾し、椅子を並べておきます。
Uターンしてきたら、すぐに飛び乗れるように。

朝から船頭を亀岡駅から河原へ送る専用バスが故障!


時間待ちが出る乗船場に1秒でも早く戻らねばならないのに、
バスが故障しては一大事です!

至急、小型バス会社へ緊急依頼し、なんとか事なきを得ましたが、冷や汗ものトラブルです。



川の水量は常水の上、嵐山までの時間は1時間20分ほど。
平均所要時間1時間45分を25分も早く着き、迫力とスリルの
ある川下りが楽しめる好条件での運航です。

天候にも恵まれ、新緑がまぶしく輝く最高の川下り日和です!

気持ちがいい、爽快感に包まれます。

136艘の船が1日で流れて行きました。

午前中から渡月橋や周辺道路は大混雑。。。

船頭も高回転のピストン帰りで最高4回目の出航となりました。



船は嵐山からトラックで返しますが、船の流船数が多い上、道路の渋滞に
巻き込まれて、なかなか返れない様子。

船上げ場となる一の堰には帰る順番を待つ船が係留されていました。

全部捌けたのは午後7時を回ったとか。

トラックの運転手さん、ご苦労さまでした。



午後6時30分、4回目の操船を終え、亀岡の乗船場へ戻ると今日一日の出船記録が
待合い室入口のドアに掛けてありました。

朝7時から午後6時過ぎまで。

本当にフル稼働でした。

心地のよい疲労感です。

天候にも恵まれ、水量も申し分のない条件でGWが過ごせてことを
とても幸運と感じます。

さて、あとは週末のみ。

頑張っていきます!


突然の雷雨!自然が演出するアトラクション効果とは。

2011-04-25 21:12:49 | 船頭
今日は青空が広がる爽やかな天気だ!

と清々しい気持ちで正午の出航!

「茨城県から来た」というお客さんも「本当にいい天気に恵まれてよかった~」と
大変お喜びのご様子だったが・・・

約30分ほどして船が切り込んだ山間の渓谷に差し掛かった頃、
後方の空が濃い灰色の空へと姿を変え、我々の船を追いかけて
来るのが見えました。

後方から冷たく湿った風が吹き出し、徐々に私たちの船の背を押し出すのが感じ取れました。

「これはヤバい!雨が来るぞ」これは長年の(といっても16年ほどですが…)経験から
確信へと変わります。

まあ、運航の途中で雨に見舞われることはそれほど珍しいことではありませんが、
今日は少し事情が違います。今日の川の水量は、普段の平均水量より約70㎝も
高い増水状況ので運航です。雨が降り出しても途中で屋根を設置できる川岸が
非常に少なく限られているのです。

船のハンドルで舵を任されている私にとっては、雨が降る出すタイミングと
停船して屋根を設置できる場所をシュミレーションしておかねばならない責任が
あり、しかもそのシュミレーションを船を流している‘今’にしておかないといけないのです。

普通に操船していても慎重で確実な操船が求められる増水船頭用語でいうところの‘4人水’。
しかもその最高値である水量です。自分の頭の中では二つの事を同時進行で解析する作業です。
右脳と左脳をの回路を別々に起動させ、答えと身体行動を導き出すのです。

これは口でいうほど容易いことではありませんが、日頃の鍛錬と経験で掴んだ‘自分の腕’
技術を頼りに手際よくさばいていくわけです。

そうこうしている内に「ポタ、ポタ・・・」と顔に大きな水滴が当たりだします。

「もう、降り出してきたか!予想より少し早いな・・・」と思うと同時に
空に稲光が走り渓谷の山を振動させるほどの轟音が鳴り響き、強烈な雨が降り出したのです


止められる川岸まではあと600~700m。時間して約2分ほど。

仕方がないです。それぞれに傘をさしてもらいましょう。

基本的は傘は操船する際に前方の視界を遮るため、できるだけ控えて頂いているが
この状況では仕方がありません。屋根の作れる川岸までの間に限り、了解するしかありません。

豪雨と横殴りの強風、水面には小刻みに舞い上がる波が風上から風下へ規則正しく流れていきます。

さあ、船を着岸できる場所が近づきます。

この水量と強い押し風では船に勢いが付き過ぎて、進行方向のままでは
横付けすることはできません。

緩やかな流れの川岸手前で、船の舵を‘取り舵いっぱい!’船を一回転させます。

川岸付近にできる渦の流れを利用し、一気に回します。
渦に巻かれた船はきれいに一回転します。
一回転すると渦により川上に向かう流れに乗り、船は静かに停止することができるのです。

こんな水量の時でも川の流れを読み、その流れを利用することで自然のブレーキを利かせ
船の速度は見る見る落ちて安全に停止させることができるのです。

これも‘保津川船頭の400年の伝統から生まれた技’なのです。

停止した船から、一人の船頭が川岸の岩場に飛び移り、船が流れ出さないように
ロープをつなぎ固定します。
その間に残りの船頭が手際よく、屋根に骨組みを組み立てビニールの屋根で
お客さんの座られている頭上を覆います。その間、僅か1分。これで雨は防げます。

屋根が設置されるとお客さんから拍手が沸き起こります。

屋根を付け屋形船と形を変えた保津川の船は再び、漕ぎ出し
流れのある航路へと戻り、終着点・嵐山を目指します。

しばらくすると、暗く覆われていた雨雲は去り、青空とまぶしい太陽が
射し込み、先ほどの豪雨が嘘のように、再び爽やかで清々しい天気へと
姿を移したのです。

少し濡れた衣服もこの日差しが乾かしてくれます。

嵐山へ近づく頃、お客さんが「色んな趣向を凝らした川下りが楽しめた!」
と喜んで下さいました。本当に感謝です。

また、「さっきの豪雨は夢だったようだ」とも。
本当にそう思います。
まったく異なる天候を経験すると夢から覚めたような錯覚にとらわれます。

1時間15分ほどの自然の中のアトラクションに乗り込み
「晴れのゾーン」「曇りのゾーン」「強風のゾーン」「雷・豪雨のゾーン」
「船が1回転するスペシャルゾーン」を越え「青空ゾーン」で嵐山へ到着。

めまぐるしく移り変わる天候の日の川下りは、まさに自然アドベンチャー体験です。

これは最先端科学技術によるCGによるアトラクションとは全く異なる
雄大さと生身の人間が演じる伝統の技を垣間見れ、迫力やスリル感、また爽快感
でも、他のそれらに引けを取らないものと確信しました。

これからGWに突入します。

今年はどんな天候のGWになるか?予報に頼るしかありませんが、
どんな天候になろうとも「楽しく・安全」な川下りを提供できるの
‘川根性’が備わっているのが我々、保津川下りです。

GWの予約状況は、例年に比べて少し少な目な感じで、スムーズに
乗船していただける日が殆どだと思います。

これは今の国内状況では致し方ないところではありますが、
こんな時だからこそ、元気を出して盛り上げる為に精一杯務めたいと思います。

保津川下りのGWをよろしくお願い致します。


舟の上、ゆらゆら揺れるハンモックで昼寝。

2011-04-21 11:06:49 | 船頭
「春眠、暁を覚えず」という言葉があるように、春の夜は本当に短いです。

しかも心地よく眠れるのでどうしても目覚めが容易ではありません。

桜の季節で少し忙しくなった私達船頭にとっても、疲れた体を癒すため、
もう少し眠りが欲しいと感じるのがこの時期です。

疲労と睡眠不足解消法はなんといっても、出航の前にするお昼寝!

この季節、暖かいポカポカ陽気に誘われて、僅かな時間でも熟睡できるのです。

はっちんのお気に入りのお昼寝スポットは乗船場に繋いだ
出航を待つ川下り船の長椅子です。

川にゆらゆら揺れて浮かんでいる船での昼寝は、気持ちのいいお昼寝タイムを与えてくれます。

川のせせらぎや鳥のさえずりがBGM。
綺麗な桜の花を見ながらのお昼寝です。

川面に吹く涼やかな風が頬を撫でる最高のリラクゼーションルームです。

頭の中をアルファ波が充満していくのがわかります。
いつしか深い眠りへと。

なんと優しく満たされた贅沢な一時でしょう。

まさに水に浮かぶ「ハンモック」です。

眠りのお供は読み残している書籍。
本を持つテもいつしか緩み、すやすやと眠りの中へ誘われます。

しばらくして強くなった風に吹かれて深い眠りから目を覚ますと、
目の前に舞散る桜吹雪の景色が!、まだ夢なのか?それとも現実?

区別がつかないほど不思議な感覚を味わいます。

この春、保津川での昼寝は、自然で働く私達船頭にとって、
自然が与えてくれた安らぎの空間での癒しの一時で、最高のリラクゼーションタイムなのです。

さて、出航の時間です。

最高にテンションあげていきましょう!

雨にもマケズ、咲き誇る保津川の桜

2011-04-16 07:21:06 | 船頭
さて、週末です。

保津川下りの乗船場では今、桜が見ごろを迎えています。

先週あたりから美しく開花した保津川の桜。
昨日の雨で、桜が散るのではないか・・・と心配しておりましたが、
しっかり花をつけて咲き誇っています。

保津峡の桜も今がまさに盛りです。
心地よい春の日差しと爽やかな風を受けながら、舟にゆられて
渓谷の自然を美しく彩る桜を愛でながら下る旅は、まさに至福の時です。


おそらく今週末が桜が残る最後の土日になると思います。

ぜひ、今年最後の花見に保津川下りにお越しください。

福島原発「レベル7」で京都観光もピンチです。

2011-04-13 09:01:10 | 船頭
長い冬の影響で今年の京都の桜は例年から約1週間遅れで開花宣言が出されました。

通常ならもう桜が散る時期なのですが、嵐山や保津峡では
今が桜の見ごろとなっております。

長く厳しい冬を耐え抜いた桜の木々たちは、この春の訪れを待ちかねたように
イキイキとした薄紅色の花を一気に咲かせ、まさに美しさの盛りです。

がしかし、昨日の報道にあった様に福島原発の危険度評価が「レベル7」と
発表され、外国人を中心に観光客のさらなる減少が見込まれることで、
我々京都観光産業に携わる者として、今後、多大な影響が出るのではないかと
非常に懸念している次第です。

京都観光は、一か月前の東日本大震災以来、観光・レジャーへの自粛ムードと、
海外からの観光客の渡航控えなどの影響を受け、春の観光シーズンの出足も
例年の約3割ほどにしか届かないのが現状で、相当深刻な事態なのです。

この土日に関しては、ぽかぽか陽気と桜の満開宣言で、少し人出は戻ったものの、
平日の観光地各地の人通りやはり少な目でした。

保津川下りでは地震発生時のキャンセル状態のピークは越えた感があり
少しですが、持ち直しており、今のところ例年実績に近づくほどまで
推移しているものの昨日の危険度評価の影響がどのようにでるか?
予断を許さないところです。



桜が散ると山々の木々に若葉は芽吹き、新緑の美しい季節に入ります。

そしてGWもやってきます。

これからが京都の観光の正念場。

「日本は安全」とのPRも盛んに実施されるとも聞いておりますが、
原発の状況も踏まえ、慎重に今後の動向を見ていきたいと思います。

保津川、嵐山の桜が満開、春の装いが心を和ます。

2011-04-11 13:42:29 | 船頭
昨日は朝からぽかぽか陽気の春の天候に恵まれ、絶好のお花見日和となり、
京都各地の桜の名所には家族連れなど、大勢のお花見客でにぎわいました。

保津川や嵐山でも、山峡の桜が満開となり、美しい春化粧の彩りが広がっています。

私たち、保津川下りの船にも、今年最高のお客さんが訪れ、
昨日一日で81艘もの船が流れました。

あの地震災害以来、自粛ムードでどこか沈滞していた人々の心に、
春の装いが「元気を出せ!」と語りかけてくるようです。

今一つ、心が晴れない・・・そんなムードが国民の心を支配していましたが、
まぶしいばかりの春の気候と、鮮やかな桜景色が深い霧を払い、人の心を和ましてくれます。


気分一新し、再スタートを国民みんなで切ろうとするこのとき。

春の日差と景色が、いいはずむをつけてくれている様に感じます。

桜の花は、見る人それぞれの心を投影し、迫ってきます。

この美しい春景色に、みなさんは何を見、何を感じるのでしょうか?

それぞれの春が今、始まります。