百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

百休在所稿(6)【西行さんの歌(6)】【待賢門院璋子・同堀河さん】

2011-02-25 14:43:24 | 日記
 西行さんの歌は、【山家集】のほかに【聞書集】【残集】【西行上人集】、また 一部は
【新古今和歌集】【千載和歌集】にも出ているようでありますが、愚生にはそこまで行く
パワーも能力もありません。で、ここで調査は打ち切りとするのですが、いまひとつ、

短歌集としましたら現時点におきましても、ずっと日本のベストセラーであり続けており、
それこそ 永遠の日本短歌のスタンダードナンバー集 と言っても過言でないでありましょう、
そうです、【小倉百人一首】に於ける 西行さん絡み の部分だけは どうしても
ピックアップしておかねばならないと思うのであります。

ご承知のこととは存じますが、【小倉百人一首】は、藤原俊成さんの第2子 定家さんが
73歳のときですから、西行さんが亡くなられて 45年後にあたる年、大井川(保津川)を挟んで
嵐山と対峙している 標高296mの小倉山の その麓にある山荘に篭って撰ばれたということで
ありまして、もちろん西行さんの歌も入っているのでございますが、西行さんの場合、何分にも
秀歌が多すぎまして、はて どの歌にしようかとずいぶん悩まれたのではないかと思われる
のですが、採用された歌は、どうやら西行さんの 秘められた擦れ違いの恋が憶測できる
ようにと、ある方の歌とのペアリングが図られているというのであります。

(公式の かるた大会で使用されるカードの製作元【大石天狗堂】さんの歌留多を、「小倉百人一首」は「日本文化の精」、だとすれば、この場に於いても それに相応しく気品ある札を掲示すべきではないかと 強く思うようになり、思い切って購入しまして、撮影し、入れ替えております。H24.12.28 )



これがその対応札でありますが、詳細は【松本章男】さん著【西行その歌その生涯】平凡社
を お読みいただけたらと思います。で、この堀河(ほりかわ)さんでありますが、西行さんより
10歳年上で、「これほどの女歌詠みはもう出ることはないであろう」とも言われたぐらいの方、
いわば女西行さんとも言えるような方でありまして、

白河法王の猶子となり 鳥羽天皇の后となり 崇徳天皇(実際は白河法王との間の子と言われ
ている)と 後白河天皇をお生みになられた、堀河さんより 7歳年上の、前稿で掲げております
写真の待賢門院璋子(たいけんもんいんしょうし、タマコともいう)さんの お側近くに仕え、
喜びも悲しみも 共にされたということであります。

で 通説によりますと、西行さんは この待賢門院璋子さんを生涯 慕われ続けられたのでは
ないだろうかと されておりまして、その物語の資料にも その小説にも 男女の仲にも
ちっとも詳しくない愚生でありますが、廃れかけてはいますが 男としての勘、それのみの
観点から、そんなふうに思えるのであります。
目がショボショボしておりますので、お後は次回とさせていただきます。


 


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