夕方のNHKニュース「イブニング長崎」でも報道されましたが、
今日、私たち「石木川まもり隊」と「水問題を考える市民の会」は、
佐世保市の市民団体として佐世保市長に、収用裁決申請に同意しないよう申し入れをしてきました。
2014年8月25日
佐世保市長 朝長則男 様
石木川まもり隊
水問題を考える市民の会
石木ダム建設計画地の収用裁決申請に同意しないことを求める申入れ書
報道によると、石木ダム建設に関し長崎県は9月上旬までに県収用委員会へ、
反対地権者のうち4世帯の所有地について、収用の裁決を申請する方針を固め、
明日26日にも、佐世保市長及び川棚町長にその方針を伝え、両首長の理解が
得られれば、裁決申請の考えを明らかにすると伝えられています。
中村県知事は、初立候補の際「強制収用はしない」と公約しています。
7月11日の知事面談の際、佐世保市の利水について、「最近では1日平均
7万トン強の水需要しかない現在において、平成6~7年規模の大干ばつが発
生したら、同様な大渇水になるのか」という質問に対し、佐世保市当局は明確
な回答ができませんでした。
川棚川の洪水対策について、長崎県当局は、現在の川棚川の 河川改修計画
が完了すれば、平成2年など過去の大雨程度の洪水は解消されると答えました。
石木ダム建設の必要理由はその根幹において破たんしています。
強制収用は、水没予定地の住民が現に生活し生業を営んでいる場、そして先
祖伝来の古里を奪い、住民の生存権を侵害します。石木ダム建設計画のために
半世紀に亘り苦しめられて きたこの方たちを、さらに苦しめることはやめて
ください。
予定地の地権者は「ふるさとに住み続けたいという私たちの訴えを無視した
上で事業認可されたが、私たちは今まで通りの生活を続けるだけです」と表明し
ています。「強制収用」を強行すれば、「覚悟の上で住み続ける」住民との間に
不測の事態が生じる懸念があります。
必要性の無い事業のために、住民の財産を取り上げることは、人権侵害であり、
事業目的の一つである利水の受益者とされる佐世保市民にとって恥ずかしいことです。
また、このような不要な事業を実施することは税金の浪費であり、市民、県民そして
国民にとって損失です。
石木ダム建設予定地の収用裁決申請はしないよう県知事へ進言して下さい。
そして、裁決申請には同意しないで下さい。
上記の通り申入れます。
この申入書を読み上げ、谷本水道局長に手渡すと、
局長は、「市長にしっかり伝えます」と言って受け取りました。
その声に心が籠っていたように感じたのは、私の勘違いでしょうか?
その後、各自が補足して訴えました。
Sさん:県や市は、何十人も暮らしている土地を強制収用することへの覚悟はできているのか?
過去に何軒の民家の強制収用代執行の歴史があるのかなど調べているのか?
Y子さん:市議の中にも、石木ダム建設促進特別委員会の中にさえ、
「石木ダムには賛成だが、強制収用となれば反対する」とおっしゃっています。
Mさん:市民アンケートでは、ほとんどの市民が「強制収用までしてダムが欲しいとは思わない」
と答えていました。
また、せっかく知事との直接の話し合いが始まったばかりなのに、
いま裁決申請をしたら、また地権者との溝が大きくなり理解は完全に得られないでしょう。
水道局長は何を訊かれても、「伝えます」としか言わず、
私たちも、それは立場上やむを得ないことだとわかってはいるのですが、
明日が実質的な決定の日になるのかと思うと、どうしても追及したくなってしまうのです。
何度質しても、明日の三者会談の予定については最後まで「わからない。調整中」と言うばかり。
他から得た情報によると、明日午前中に会談し、午後に発表の予定だという。
明日午前の予定が、今日の午後に未定なんてはずはないでしょうに。
知事と市長と町長の3トップの集まりだというのに・・・
町民・市民・県民に内緒でコソコソと会わなければならない話だから!?
決断をする前に、せめて直接私たちの声を市長に届けたかった…