石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

ジャーナリストまさのあつこの視点

2012年02月25日 | ふむふむ、なるほど

あるMLに、ジャーナリストのまさのあつこさんから「他のMLに書いたことの自己転載です」とのメールが流れてきました。

読んでみると、22日流会になった有識者会議についてでした。

たいへん興味深い内容だったので、ご本人の許可を頂いて、転載させてもらいます。

 

先進国ではもうほとんど作らなくなったダム事業については、自民党時代から、
国交省の内部ではこのままではいかんと考えている人はいたと私は見ています。

自民党政権下で、金子大臣、金子副大臣、ダブル金子の下でも、ダムの見直し的
な検討会が開かれました。2回開いたところで、政権交代となりましたが。

このときも完全非公開で、アタマ撮りだけ取材者OKでした。
(民主党政権下ではじまった治水のあり方会議は、当初、あたかもその延長線上
 にあったと見るしかないような資料が使われていました)

自民党政権下でも、市民は完全にシャットアウトだったので、アタマ撮り取材者
として入った私は、「公開してください」と、その場で有識者に対して求めまし
たが、

このときは、片山さん(自民党大臣へとスカウトされる前)や
今回の有識者会議にも起用されている「会議の政治学」の著者森田朗氏も
“有識者”として座っていましたが、やはり、無言でした。

このときは、しかし、金子自民党副大臣が立ち上がり、マイクを握りしめて
「一回だけはやらせてください」と、私のリクエストに対応しました。

「今ここで決めてください」「一回だけは(非公開で)やらせてください」と応酬がありまし
た。

しかし、今回は、奥田建副大臣と、津川祥吾政務官、2人の民主党政治家がいて

単に取材者が公開を求めたのではなく、

長崎から、「今日決まってしまったら私たち13世帯は強制収用されるんだ。
1000円、2000円集めてくれて私はきたんだ。たった2時間の会議で何が議論され
るかを聴きたいんだ。長崎に帰って報告しなければならないんだ」と言っている
のに、ピクリとも動かず、なんの指示も出しませんでした。

奥田副大臣と津川政務官は、会議室の入り口に対して背中を向け、振り向きもし
なかったのです。

だから最初は2人が座っていることすら気づきませんでしたが、いつも2人が座
る席を知っているので、背中にじっと目をこらして、2人が固まったまま座って
いるのを確認し、

「奥田副大臣。大臣の諮問機関なんですから、大臣がいない以上、副大臣が判断
する権限があります。」「津川政務官、とりなしてあげてくれませんか」と求め
ても、フリーズしたままでした。

自民党副大臣以下です。

まさの

 

まさのさんのご了解を得る時に得た情報ですが、

週刊金曜日3月2日号の金曜アンテナにこの件について記事を書くそうです。

関心のある方は、是非「週刊金曜日」を買って読んでね。

きっと、もっと詳しい、面白いこぼれ話が満載かもしれませんよ。

 

あ、それから、

「あくまでML向けのメモで、てにをはとか、主語述語がかなり乱雑でお恥ずかしい」

とおっしゃっていました。

そう添えてくれるとありがたいって。

どこが???と思いますが、さすがプロですね。

お約束通り添えました。

 

これからもまさのさんのご活躍を期待しています!

 


有識者会議委員の心に届いたか?地権者の叫び

2012年02月24日 | ダム事業の検証

流会となった国交省有識者会議。

翌朝の長崎新聞にも、大きな扱いの記事が出ていました。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/ishiki/2012/02/23090140.shtml

 

それにしても、なぜ流会になったのでしょう?

傍聴を求める声にどんな返事が返ってきたのか、あるいは無視されたのか等々、

わからないことだらけでした。

 

そこに、ドーンと公開されたユーチューブの録画映像。

http://www.youtube.com/watch?v=V-5OfmQEvFU&feature=youtu.be

これを見ると一目瞭然。すべてがわかりました。

ことの成行きの一部始終が録画されていました。

 

集まった人々が、どんなに必死に会議の傍聴・公開を求めたか。

それに対して、国交省職員はただ無言で立ちふさがるか、頷くか、

蚊の鳴くような声で「ご理解をお願いします」と繰り返すばかり。

彼らはおそらく、上司の指示に従うだけのロボットと化しているのでしょうか。

自分の頭で考える、感じるという人間の魂を奪われた操り人形のようにも見えました。

彼らだけではありません。

会議に集まった「有識者」の委員たちも、誰一人、

「せっかく遠くからやってきた地権者だけでも傍聴させようじゃないか」とは言いません。

相談しようともしません。

 

その彼らに、岩下さんの叫びは届いたでしょうか?

数人の職員に行く手を阻まれ、ドアの隙間から、ありったけの声を出して訴えた地権者の叫びが。

 

 

私は地権者です。

私たちは50年間、石木ダムに反対してきました。

    13世帯残ってます。

    県は私たちの意見を聞かず、たった3回の検討で継続と決めました。

    私たちを強制収用で立ち退かせようとしてるんです。

    ここで認められたら、事業認定が認可されることになります。

    そうすると強制収用はまちがいありません。

    しかし私たちは闘います。

    絶対にダムは造らせません。

    私たち水没13世帯は絶対にダムは造らせません。

 

私は会議を妨害するつもりはありません

    会議の全容を見守りたいんです。

佐世保市の人口は25年後には76.3%に減るんです。

 

今ある水でも十分足りるんです。

 

そういった検証をやり直してください。

 

 

この結果によっては、私たちはあと20年、30年、

 

生きてる間ずっと闘わねばなりません。

 

有識者の皆さん、あなたたちの責任でこの無謀な事業を止めて下さい。

 

私たちを助けて下さい。

 

 

私は会議を聴きたい、聴かねばならない。

 

私は地元を代表してきてるんです。

 

今日の飛行機代も、皆が、1000円、2000円と出し合ってくれたんです。

 

地元に帰って、どんなことが話されたのか説明する義務があるんです。

 

 

同行していたダム問題の真の有識者が言いました。

 

  S氏:委員の皆さん、黙ってないで相談したらどうですか?

   あなた方、科学者でしょう?

   恥ずかしくないですか?

 

 

E氏:なぜ傍聴させないんだ?

   理由がないだろ?

   傍聴も認めない会議だったら解散しろよ。

   公開できない諮問機関なんて時代遅れも甚だしいよ。

 

 

 

 

最後まで有識者らしい対応をして下さらなかった委員の皆さんですが、

 

お一人お一人の心の中には、きっと地権者の叫びが届いていたはず…

私は、そう思いたい。

 

 

 


有識者会議が流会になった一部始終

2012年02月23日 | ダム事業の検証

昨夜の有識者会議が流会になった一部始終がユーチューブにアップされました。

今後の治水のあり方に関する有識者会議 石木ダム他 2012/02/22

 

ぜひ一人でも多くの方に見て頂きたいです。

長いです(46分42秒)が、忙しい方はつまみ食いでもどうぞ。


●14分30秒あたり~岩下さん「半世紀ですよ。50年に渡って反対しているのに」

●16分03秒あたり~「私たちはダムを絶対つくらせません」 

だけでもお願いします。

 

地権者の心からの叫びをお聴きください。

その声に何も答えない「有識者」と国交省。

彼らには耳が無いのでしょうか、心が無いのでしょうか、頭がからっぽなのでしょうか???



(撮影してユーチューブにアップして下さった川原さん、本当にありがとうございました)

 


有識者会議 流会!

2012年02月22日 | ダム事業の検証

今日の有識者会議は、大波乱です。

19:45、水源連から速報メールが入りました。

皆様へ
本日午後6時から国交省で行われる予定だった有識者会議は6時33分流会となりました。
これは、石木ダム現地から上京した岩下さんを始め水原連関係者の会議公開を求める行動に
国交省・有識者会議側が対応できず今日の会議を流会としたものです。
以上速報です。

地元も支援者も大喝采でした。

もちろん、これで中止になったわけではありませんが、

地元の強い反対の意志だけは十分伝わったはずです。

 

先ほど補足のメールが入りました。

会議室の出入り口には国交省職員がピケを張っていました。
「規則なので公開はできない。ご理解ください」と言うだけでした。
非公開の理由をたずねても答えなし。
押し問答が続きました。
会場内に着席した委員と座長に向けて、「会議を開いて公開するか否かを審議してください」
とアピールしましたが、その気配は全くなし。
大臣を除く政務三役が出席していたようですが、なすすべを持ち合わせていませんでした。
有識者会議は定員九名ですが、この日の出席者は七名でした。
その様子は23時からのTBS報道番組で報じられました。

石木ダム現地から上京した岩下さんがおられたので国交省は押し切ることができなかったのでしょう。
せめて公開実現まで、公開要求行動を続けたいと思います。

 

ジャーナリストまさのあつこさんの「ダム日記」には、臨場感あふれるつぶやきが書き込まれていました。

http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/

 

masanoatsuko 洪水から人を守るための会議なのに、傍聴者から有識者を守ってどうする、国交省河川局…。 2 hours ago · reply · retweet · favorite

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masanoatsuko 傍聴させず、流会した今後の治水のあり方会議の資料は重さ3.4キロ。厚さ9cm。 エコパックに詰めて帰宅。 挨拶に来るはずだった前田大臣は逃げたわけか…。 twitpic.com/8n7a88 twitpic.com/8n7a6j2 hours ago · reply · retweet · favorite

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masanoatsuko おんどりゃ、マナーより閣議決定が上じゃい、 岩下さんを傍聴させんかあ~と、叫びたかった。 3 hours ago · reply · retweet · favorite

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masanoatsuko コメントを取ろうとするフリーランス横田一記者に、取材にもマナーがある、とふざけたことを言っているので、 閣議決定タイトルを述べ、 違反ですよ、と奥田けん副大臣に投げかけたが無言。 3 hours ago · reply · retweet · favorite

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masanoatsuko 99年、審議会等の整理合理化に関する基本的計画という閣議決定があり、 諮問機関は公開が原則。kantei.go.jp/jp/kakugikette…3 hours ago · reply · retweet · favorite

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masanoatsuko 河川官僚は岩下さんの前に立ちはだかり、ブロックして、入れさせなかった。 「2時間の審議でダムを認められてしまうと、私たちの住んでいる所は、強制収用されてしまうんです。どんな議論がされたかもわからずにです。傍聴させて下さい」この声を浴びながら、なぜ、だんまりで流会なのか? 4 hours ago · reply · retweet · favorite

 

水源連の皆さん、まさのあつこさん、本当にありがとうございました。

 


いよいよ有識者会議に登場!

2012年02月21日 | ダム事業の検証

 

明日22日、国交省の有識者会議、その議題の1つに石木ダムが登場します。

昨年7月26日、長崎県が事業継続の方針を国に伝えて約7カ月です。

県にとっては待ちに待った会議開催でしょう。

なぜなら、これまで県や国などから提出された方針が有識者会議で覆されたことは皆無なのですから。

有識者会議とは、各事業主体者から上がってきた方針にお墨付きを与える場に過ぎない、

ということが、今や誰の目にも明らかになりました。

 

ですから、私たちも明日の会議の結論はほぼわかっています。

99.99999…%は、「石木ダム事業継続」

でも、100ではない。

わずかな奇跡を願う気持ちも当然あります。

 

これまで同会議にかけられたダムとは違うんですよ。

半世紀にわたり反対の意志を貫いてきた地権者が大勢暮らしているんですよ。

その13軒もの家をダムの底に沈めるのですか?

その住民約70人の暮らしを破壊するのですか?

 

私たちが何度も突きつけてきたこの質問を、無視せず、受け止めようとする心ある有識者が、

何人でてくるか…少しだけ、

どうしても、ほんの少しは、期待してしまいます。