石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

石木ダム市民アンケートについて

2012年08月31日 | 報道

 

これは、8月25日、西日本新聞の記事です。

私たちが行った街頭市民アンケートの結果についての報道です。

 

アンケートを行ったのは5日で、すぐに集計し、結果はまとめていたのですが、

あらためてマスコミへのお知らせなどはしていませんでした。

96人ほどのデータでは、あまり信ぴょう性がないと無視されるだろうと思っていたからです。

 

しかし、21日の市役所前チラシ配布活動の後、そのチラシを記者クラブへも配布しました。

その際、チラシの中に書いていたアンケートについての資料として添付していたのですが、

それをしっかり見てくださった記者さんがいたというわけです。

 

そして、その数日後の30日には、読売新聞が伝えてくれました。

こちらは、記事を見た方が、わざわざワードに転記して送ってくれましたので、それを貼り付けます。

 

2012年8月30日 読売新聞 佐世保版

 

石木ダム建設 6割「必要ない」

      佐世保で市民団体アンケート

 

 県や佐世保市が計画している石木ダム(川棚町)の建設を巡り、反対派地権者を支援する市民団体「石木川まもり隊」(松本美智恵代表)は、佐世保市民を対象に行ったアンケートの調査結果をまとめた。ダム建設については6割近くが「必要ない」と答えた。今後も調査を続けて民意を集約し、計画見直しを求める考えだ。

 調査は5日、同市中心部の四ヶ町商店街で実施。まもり隊のメンバーらが通行人に協力を求め、96人から回答を得た。

 ダム建設の是非を問う質問では、「必要ない」が57.3%(55人)を占め、「必要」は27.1%(26人)、「わからない」は15.6%(15人)だった。

 地権者の土地を強制収用してでも建設すべきとの意見は11人で、全体の11.5%だった。

 建設理由の柱に挙げられている佐世保市の渇水問題に関しては、「水不足だと思わない」が59.4%(57人)で、「思う」の33.3%(32人)を大きく上回った。水不足の解消策として、雨水利用や漏水対策、節水などを挙げる声が多かった。

 松本代表は「どうしてもダムがほしいという市民は少ないと思う。今後も調査で市民の意向を把握して、活動の参考にしたい」と話している。

 

マスコミの皆さんも、きっと市民の本音に関心があるのでしょう。

佐世保市民は本当にダムを必要としているのか?

本気でそれを望んでいるのか?

私たちもそうでした。

でも、行政側の凄まじい宣伝力(新聞、テレビ、広報紙、バスの車体広告、推進パレード等)に気圧されて

洗脳されている市民も多いはず、必要の声が不必要を上回っていたらヤバイ・・・

そんな弱気が働いて、なかなか実施できずにいました。

 

でも、思い切ってやってみて良かった。

お上の宣伝に惑わされず、現実をしっかり見ている市民は意外に多かった…

それがわかって嬉しかったし、正直なところ少し驚いてもいます。

記者さんたちもきっと同じように驚かれたのでしょう。

だから、興味を持って取り上げてくださったのでしょう。

 

またいつか、時期を見てやりたいと思います。

佐世保市民の皆さん、今度はあなたに尋ねるかもしれませんよ。

その時は、ホントの気持ちを教えてくださいね。 

 

 


8月27日朝日新聞社説 ~節水で過剰投資を防げ~

2012年08月27日 | 報道

今日の社説を貼り付けます。

水道事業―節水で過剰投資を防げ

 家庭などの節電が効果をあげている。7月は全国で前年から12%余り販売電力量が減った。原発事故を起こした東京電力管内では、やはり節電を呼びかけた昨年より14%も少ない。

 暑さをしのぎ節電に取り組んだたまものではあるが、裏を返せばこうも言える。「電力の安定供給」を掲げる電力会社任せにしてきた結果、必要以上の過剰な投資がされてきた――。

 自治体が供給する水道も、同じことが言える。

 最大の水道事業者である東京都はこの春、9年ぶりに需給予測を見直した。人口減をみすえて全体を下方修正し、初めて右肩上がりの予測を改めて将来の減少を見込んだ。

 とはいえ、需要のピークは「2020年度の1日あたり約600万トン」。これに対し、10年度の実績は490万トンにすぎず、78年度の645万トンから減少傾向が続いている。見直しは全く不十分だ。

 過剰な予測に基づく投資は利用者の負担増につながる。今後、既存の浄水場などの更新だけで1兆円かかるという。社会構造や利用者の意識の変化をとらえて節水を促し、コスト削減への取り組みを強めるべきだ。

 水道の需要予測は、次のような手順を踏む。

 生活、工場など用途別に1日あたり平均使用量の見込みを出す。漏水分を考慮し、使用のピーク時に備えた修正をする。平均に対してピークを何倍と見込むかがカギだ。

 高度成長期以降、東京都の最高値は77年度の1.25倍。倍率は低下傾向にあり、昨年度は1.11倍。夏場の需要がかつてほどふくらまなくなった。

 東京都は今回の推計で77年度の1.25倍を使った。「災害対策も意識し、より長期的に見込んだ」という。

 対照的なのは、大阪府が3年前に行った見直しだ。

 大阪でも倍率は低下傾向にある。その原因を分析し、通年で使う屋内プールが増えたこと、エアコンの普及で夏場のシャワーの回数が減ったことなどを全国的な傾向として指摘。「倍率の上昇は考えにくい」とし、直前5年間の平均である1.14倍とした。

 渇水による給水制限は、東京では平成になってからも5回あった。安定供給は欠かせないが、だからといって八ツ場(やんば)ダム(群馬県)など国が開発中の施設からさらに水を買う、という発想はとるべきではない。

 今こそ節水を呼びかけ、需要を抑えて安定供給につなげる好機とすべきではないか。

 

朝日さん、久々に「いい仕事してますねー!」

「電力の安定供給」を掲げる電力会社任せにしてきた結果、必要以上の過剰な投資がされてきた。

そうだ!

自治体が供給する水道も、同じことが言える。

そうだ!

過剰な予測に基づく投資は利用者の負担増につながる。

そうだ、そうだ!

東京都はこの春、9年ぶりに需給予測を見直した。
人口減をみすえて全体を下方修正し、初めて右肩上がりの予測を改めて将来の減少を見込んだ。

え、そうなの?
それは偉いじゃん。佐世保市は見直しさえしようとしないよ。

しかし、見直しは全く不十分だ。

え?それはなぜ?

平均に対してピークを何倍と見込むかがカギだ。今回の推計で77年度の1.25倍を使った。

あ、それは過去の最高倍率で、高すぎるということですね。
大阪は、直近5年間の平均の倍率=1.14倍を使った、東京も見習うべしというわけですね。

な~るほど。では、佐世保の場合をみてみましょう。

佐世保市水道局の推計によると、

平成29年度の一日あたりの平均給水量=89,462トン、最大給水量=111,410トンで、

予測倍率は1.25倍。偶然にも?東京都と同じです。

では、実際はどうかな?

昨年度の一日あたりの平均給水量=71.153トン、最大給水量=80,240トン、

実際の倍率は、1.13倍でした!

昨年度の平均給水量に予測倍率の1.25を掛けると、88,941となり、

実際の最大給水量よりも9,000トン近く水増しされます。

こういうふうにして、予測値を過大に設定してきたのですね・・

 

しかし、倍率の前に、平均給水量の予測そのものがめちゃくちゃ過大なのですから…

 

 

赤い線が佐世保市の主張する水需要の推計値です。

青の線が最大給水量の実績値。

緑の線が平均給水量の実績値。

現実はどんどん減っていき、予測はどんどん増えていき、その差は広がるばかり。

昨年23年度の実績と予測の差は、2万5千トンも!

 

さて、今年度は市水道局にとって、石木ダム事業の再評価の時期です。

今こそ、しっかり現実をみつめ、需要予測の見直しに取り組んでほしいものですね~ 

 


石木ダム建設促進パレード

2012年08月23日 | お知らせ

21日朝、出勤する市役所職員&水道局職員の方々に、

チラシ(市民の税金で「やらせ促進大会」は止めてください)を配布したと書きました。

すると、なんと!ホントに止めてくれたのです

 

ありがとう   佐世保市企画部長さん 水道局長さん

私たちの思いを受け止めてくださって…

などと考えるほどお目出度くはありませんが、

(というのも、チラシ配りをしたその数時間後に中止を決定なさったそうですから

何か他の理由があってのことでしょう)

それでも、私たちは嬉しいです。

 

「うるおう水で くらしの安心 明るい未来」

ダム予定地に住む人の心を逆撫でしてしまったこの言葉、

我々の土地を奪い暮らしを壊して得た水で、自分たちだけ明るい未来を望むのか!

佐世保市民はそれほど利己的な人たちなのか…

そう言われても返す言葉がありません。

佐世保市民みんながそういう無神経な人たちではないことを証明したい、

そう思っていました。

だから、この促進大会が中止になって本当にホッとしています。

 

ところが、

石木ダム建設促進パレードはやるというのです。

一昨年までやっていた、9月6日の「水を大切にする日」のイベントとして。

http://blog.goo.ne.jp/michie39/d/20100904

 

もうこんなことは止めましょうよ。

「水を大切にする」と「石木ダム」がどうして結びつくのですか?

「水を大切にする日」にやるべきことは、節水の呼びかけや、

川を汚さないようにしようなどと訴えること。

そして、市民に訴えるだけでなく、

水道局自身が水を無駄にしている漏水をいかに減らしていくか、

再生水の利用を普及させるにはどうしたらいいか、

そういうことを真剣に考え対策を打ち出すべきではないですか。

 

仮に石木ダムができたらどうなると思いますか?

4万トンもの新たな水源を得たら、

佐世保市の水は十分すぎる量となり、

水道局はどんどん市民に水を使ってもらって、水道料金収入を増やしたいと思うでしょう。

市民はせっかく身につけた節水意識を忘れてしまって、

ジャブジャブ、まさに「湯水のごとく」といった使い方をするようになるでしょう。

「水を大切にする」こととは逆方向に向かうことになるのです。

 

「水を大切にする日」は、あの平成6年の大渇水の経験を教訓とし、

水は限りある資源だということを肝に銘じよう、

水の有効活用に努めよう、

という趣旨で設けられたはず。

 

水道局の皆さん、

その趣旨に沿ったイベントを考えてください。

趣旨を捻じ曲げ、すり替えるのは止めてください。

「水を大切にする日」が泣いています。

 

きっと、誰よりも水の大切さを知っている皆さんですから、

本当は気づいていらっしゃるはずです。

 

そして、楽隊を先頭に「石木ダム建設は市民の願い」という横断幕を掲げてのパレード、

これもおかしいですよね。

パレードに参加してるのは、一般市民じゃないもの。。

知事や市長をはじめとする行政職員や

国会議員や県議、市議などの政治家、

そして「石木ダム建設促進市民の会」という名の「ヤラセ市民の会」の加盟団体、

その団体から動員された人々が歩いているだけ。

その派手なパレードを市民は外から眺めているだけなのです。

石木ダムを願ってるはずの市民がそこにはいない、

石木ダム建設を願っている政・官・民のダムムラの住民が

パフォーマンスをして市民に見せつけているだけなのです。

皆さんがパフォーマンスを頑張れば頑張るほど、

市民は白けています。

 

もう、こんなパレードは止めましょう~ 

 


市役所前でビラ配り

2012年08月21日 | 活動

今朝、私たち「石木川まもり隊」隊員と、「水問題を考える市民の会」会員と、サポーターの市民、

合計12人で、ビラ配りを実施。

場所は佐世保市役所と水道局の周囲の6ヶ所ほどで、出勤する職員へのメッセージです。

 

 

公僕である皆さんは、市民の税金がこんな使われ方をしているのをご存知ですか?

看過できますか?

皆さんの中にも28日の「石木ダム建設促進大会」に動員されて参加する方もいるのでしょうが、

何も疑問を感じていらっしゃいませんか?

隣人の犠牲の上に佐世保の未来を明るくしようなんて…胸が痛みませんか?

と訴えたかったのです。

 

1.市は来る8月28日、大々的に「石木ダム建設促進大会」を開こうとしてますよね。

2.そこにたくさんの動員のノルマが各部局にかけられていますよね。

3.共催団体である「石木ダム建設促進佐世保市民の会」の運営費は全部、市が出していますよね。

4.動員で集まった「促進大会」で「石木ダムは市民の願い」というのはヤラセですよね。

5.商店街で一般市民にアンケート調査をしたら57%が「石木ダムは要らない」と答えましたよ。

6.「建設促進市民の会」の運営費の半分以上は建設反対市民の税金が含まれているようですね。

7.今年のテーマは「うるおう水で、くらしの安心、明るい未来」だそうですね。

8.隣人の土地をムリヤリ奪って明るい未来が得られますか?

9.現実は水は足りてて、これからは人口減少で水は余ってきます。余裕、余裕!

10.足りないのは財源で、ダム建設費の借金が重くのしかかり…たぶん未来は暗くなるでしょう。

 

こういうことを伝えたくて、いろいろ書いています。

市役所の職員さん、水道局の職員さん、気持ちよく受け取ってくださってありがとうございました。

おかげ様で、ほんの45分間で、用意した1000枚のビラがほとんどなくなりました。

 

もう読んでくださいましたか?

バッグの中にしまい込んだまま?引き出しに眠ってる?

OKです。

捨ててなかったら、どうか開いて読んでみてください。

お願いします。   

 


長崎市浜町通り商店街でチラシ配り&写真展

2012年08月18日 | 活動

今日は、写真の横断幕が示すように、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の総会でした。

マイクを持って笑顔で語りかけている方は、同会の代表世話人である長崎大学教授の戸田先生です。

続いて「石木ダム建設絶対反対同盟」「清流の会」「石木川まもり隊」から、

それぞれ挨拶と現状報告をしました。

 

それらに先立って、開会直後に、まずビデオ上映がありました。

「石木ダム反対の闘い(強制収用について考える)」と題されたそのビデオは、

私たち「石木川まもり隊」のIさんが制作したもので、

6月佐世保市議会に請願の際、委員の皆さんにお伝えしたくて作ったものでした。

最後の歌と映像を見ながら、感動の声が後ろから聞こえてきて、私も嬉しくなりました。

 

さて、総会は午後3時からだったのですが、私たちは浜通り商店街に11時に集合。

それは「石木ダム反対のビラ配り」をするため。

 

 

そして、より関心を持ってもらうためにミニ写真展も行いたい、

そのための写真を貸して欲しいと言われ、喜んで持参し、一緒に準備しました。

 

持っていった甲斐がありました!

多くの市民の方々が、立ち止まり、あるいはわざわざ近づいてきて見てくださいました。

「わー、良かとこやねー」「こがんとこは残さんばねー」

「私は前、川棚に住んどったとですよ。前から反対でした。ぜひ頑張ってください」

「署名はせんとですか?署名しますよ」

「私、天草の出身なんですけど、天草も同じです。無駄なダムのために自然が壊されようとしています」

などなど、たくさん話しかけてくださいました。

 

特に子どもたちが川で遊んでいる写真が好評で、

ここを子どもたちから取り上げるなんて許されん!と怒るジジババ世代の声が多く聞かれました。

 

もちろん何の関心も持たず素通りする方もたくさんいます。

「石木ダムのことが書かれています。読んで頂けますか」とチラシを差し出しても、

無言で通り過ぎる人、拒否のポーズをする人、

「あ、全然関心ありませんから」と言い捨てる人、

避けるように通る人などなど。

どこでも同じですね。

 

でも、佐世保と違うところは、「知らなかった人」が多いこと。

行政による刷り込みがなされていない人々は、写真もデータもありのままに受け取ってくれる。

自分の感覚で感じ、考えてくれる。

県都長崎で伝える意味はとても大きい…と、あらためて思いました。