石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

川は流れてこそ川

2013年11月26日 | 他ダムのこと

熊本県の球磨川といえば、日本三大急流の一つ。

川下り、アユ、を連想する清流ですが、ダムが造られてからは、

水質悪化、アユの減少、洪水被害等々流域の人々は苦しめられてきました。

そこで大きな住民運動がおこり、ついに昨年から荒瀬ダムの撤去作業開始。

ダム撤去による効果を確信した住民は、

今度は瀬戸石ダム(荒瀬ダムの約10キロ上流にあるダム)の撤去を求めて、

24日八代市で集会を開きました。

その集会で採択された宣言文をご紹介します。

「川は流れてこそ川」という一文が強く心に残りました。

同感です。

流れを止めれば、それはもはや川ではなく、

川としての死を招き、流域の生態系の死も招いていくでしょう。

私たちの血管の流れを止めたら、私たちの体はどうなるか?

それとおなじことでしょう。

 



         集会宣言


かつて私たちにとって、球磨川は文字通り宝でした。

澄んだ豊かな流れとともに、鮎を始めとする多くの魚が群れ泳いでいました。

球磨川はとりきれないほどの魚を私たちにもたらしました。

また私たちは、川で泳いだり遊んだりしていました。

私たちの生活は川とともにあったのです。


私たちから川を遠ざけたのはダムです。

ダムは水害を引き起こし、私たちの家や財産を奪いました。

ダムが出来る以前には水害という言葉はありませんでした。

ダム湖からの放流やダム湖の水位上昇により、ダムは球磨川を水害頻発地帯

に変えてしまったのです。

また、水質悪化をもたらし、ダムができるごとに漁獲高は激減していきました。


1958年の完成以来、このような瀬戸石ダムによって私たち流域住民は

苦しめられてきました。

しかし、電源開発は、瀬戸石ダムの弊害の実態に目をそむけ、認めようとしません。

私たちの声には耳を貸さず、瀬戸石ダムの水利権申請を急いでいます。

私たちはこのような電源開発の姿勢を容認するわけにはいきません。

熊本県は球磨川水系において、これまで川辺川ダム中止、五木ダム中止、

荒瀬ダム撤去という政策を採ってきました。

ダムのない社会を目指す私たちはこのことを高く評価しています。

私たち流域住民は「球磨川は宝」という熊本県の基本的な立場から、

熊本県が私たちの声を聞いて、

瀬戸石ダム撤去の実現を目指して動いていくことを期待しています。

川は流れてこそ川。

瀬戸石ダムは能力の6割程度の発電しか行っておらず、

川をせき止めているだけの障害物です。

蒲島郁夫熊本県知事の英断で、荒瀬ダム撤去が実現し、今、清流・球磨川や

豊饒の海・不知火海がよみがえりつつあります。

ダム中止・撤去にこそ明るい未来があるのです。

ダムはもう沢山です。

私たちに宝の川、球磨川を返してください。

私たちは、瀬戸石ダムの存続を許さず、その撤去を実現するまで闘っていくことをここに宣言します。

 

2013年11月24日「球磨川は宝 瀬戸石ダムはいらん!住民大集会」参加者一同

 


福岡でも署名活動やりました~

2013年11月22日 | 署名活動

11月17日、福岡の繁華街天神で署名活動やってきました。

といっても街頭ではなく、天神イムズというおしゃれなビルの9階ホール。

パタゴニア主催のバンフ・マウンテン・フィルム・フェスティバルに

便乗させていただいたのです。

 

パタゴニア福岡の I さんからお誘い頂いて、私たちは喜んで参上。

上映は13:00~と17:00~の2回。

12:00前からブース設営。

12:30の開場と同時に、お客さんがどどーっと。

が、ほとんど私たちのブースには目もくれず、

展示されているパタゴニアのグッズやパンフレットのところへ・・・

 

そうだよな~

パタゴニアの顧客だものね~

新商品や前から欲しかった商品の情報を求めるのは当然。

1回目の上映が始まった時には、署名の数はたった3筆。

 

パタゴニアのスタッフの方の計らいで、

休憩時間を挟んで後半の上映が始まる前に5分間だけアピールさせて頂くことになりました。

ここにいらっしゃるほとんどの方は知らないでしょう

長崎県の田舎町にある小さな石木川

自然豊かな流域が、ダム計画で破壊されようとしています

それに反対してきた住民の家も田畑も

「強制収用」によって水の底に沈められようとしています

私たちはそれを止めようと署名活動をやっています

ご協力をお願いします!

と訴えました。

 

上映中は暇なので、仲間と交代で食事に行き、

戻ってくると、たくさんの人が署名してくださってました。

Y子さんの話によると、1回目の上映が終わった後、

どどーっと署名する人がやってきて、

「一人でたいへんだったんだよー」と。

よかった…

 

17:00~の上映の時は、上映が始まる前にたっぷり時間をもらって、

ほーちゃんの紙芝居とダムのツボを上映させてもらいました。

お客さんは、予定外の上映にちょっとびっくりした感じ。

でも、興味深げにスクリーンを見つめていました。

 

上映会が終わり、お客様もすべていなくなり、後片付けが済むと、

パタゴニアのスタッフやボランティアの方も、署名をしてくださいました。

 

皆さん、本当にお世話になりました。

心からお礼申し上げます。  

 

 

 


「科学者の会」の公開討論会申し入れを門前払いし、覚書もかってに無効とする長崎県

2013年11月11日 | 活動

全国集会から3日目、最終日。

全国から集まった支援者を中心に、長崎県へ申し入れに行きました。

案内されたのは、この建物。

長崎県の石木ダム問題を真剣に考え心配している科学者や専門家、市民研究家の皆さんを、

この古くてシミだらけの建物に案内するなんて…。

 

これまでも、推進派の市民団体は知事室などに通すけど、

私たち反対派市民団体は、申し入れのたびに本庁舎から離れた古い建物に案内されました。

(議員を通してセッティングして頂いた前回だけは、議員応接室でしたが)

だからある程度予測はしていたものの、

しかしそれにしても、今回は、過去最悪のオモテナシでした。

 

しかもこの狭さ。

テーブルを横に2つ並べるといっぱいの部屋で、申し入れ参加者の半分以上は立ったまま見守ることに。

ま、そのくらいどうってことはありません。

何しろたった30分しか時間を与えられていないので。

 

まず初めに、「やめさせよう石木ダム建設!全国集会」実行委員長より、

「やめさせよう石木ダム建設!全国集会」宣言書 を手渡し、

続いて、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」の今本博健共同代表から、

「石木ダムの再考を求める要請書」が手渡されました。

 

今本共同代表は、

佐世保市は人口減少などで水需要は減っている。

 本当に石木ダムが必要か、科学者として、公開の場で議論したい」と、

公開討論会の開催を真摯に訴えられましたが、

対応した川内企画監は、きっぱり、そのつもりはないと撥ね付けました。

http://www2.nbc-nagasaki.co.jp/houdou/index.php?itemid=16712

 

また、水源連のメンバーは、昭和47年、県が川原郷、岩屋郷、木場郷の住民と取り交わした

石木川の河川開発調査に関する覚書 を提示して、

県はこれに違反しているではないか

と見解を求めました

 

川内企画監は、

「それは当時の知事の心情的なものであって、法的な拘束力はない

「当時は岩屋郷、木場郷と共に交わした覚書で、

その後2つの郷の住民は理解を示したので、覚書の効力は失われている」

などと答えました。

 

(実際には、「この覚書を誠意履行するための合意の証として、

本書5通を作成し各々その1通を保有するものとする」と書かれており、

県知事、3つの郷の総代、立会人として川棚町長のそれぞれが持っているわけです。

たとえ、他の2つの郷の住民が皆県の計画を受け入れて、その覚書を破棄しても、

川原郷と県の約束は生きており、立会人の川棚町も、その役目は終わっていないはず)

 

企画監の答えに、皆、唖然!

長崎県って、そんなにいい加減な県なの?

覚書が、知事の心情?

知事が変われば、効力は無くなる?

そんなんじゃ、長崎とは何の約束もできない、信用できない県だって思われるよ!

いいの?

それは貴方個人の見解でしょ?

など騒然としましたが、

彼は、冷静に、

「いいえ、これは県としての見解です」と言いました。

 

県民として本当に恥ずかしいことですが、これが長崎県の実態です。。

 

 


第20回 水源連総会

2013年11月10日 | 活動

昨日に引き続き、朝8:30~水源連の仲間が集い、第20回の総会が開催されました。

豊富な知識と経験を溜め込んだツワモノぞろい…

風邪でぼーっとした私の脳味噌にはインプットされることなく、右から左へ流れていったものも数有り…

後日、動画にしてユーチューブにアップされるはずなので、

それを是非ご覧ください。

アップされたらお知らせします。

 

そんな中で私の記憶に残っているのは、

☆将来の人口減少は誰もが解っているのに、水需要の減少に結びついていない。どう伝えるか。

☆ダムができてしまったらどうなるか、ビフォーアフターを知らせることが大事。

 例えば、ダムができた後、海苔の色落ちで漁民が困っているとか。

☆とにかく世論を作り広げることが大事。

 

今本先生のお話は、ボーっとした頭にもしっかり響いてきました。

☆皆さん方はしぶとい。

 折れずに頑張っておられる。

☆これまでの反対運動は自己満足的なところがあった。

 それではだめだ。

☆石木ダムを止められなかったら、何のためにやってきたのか。

☆論理的にはダム反対論は圧倒的に優っている。

 が、その論理が通らない。

と、科学者としての忸怩たる思いを率直に語られ、ジーンとくるものがありました。

 

しかし、地権者 I さんの言葉は皆に元気を与えました。

4世帯の田んぼが1年以内に収用されようとしている。

私たちは1人でも脱落者は出すわけにはいかない。

しかし、私たちはあまり深刻にならず、笑いながら闘っていく。

楽しく運動を進めていく。

 

そうだ。

私たちも楽しくやろう。

笑いながらやろう。

こーんなに大勢の仲間と共に、笑って笑って、

長崎県と佐世保市の最悪ななダム計画を笑い飛ばしてやりましょう~