以前も書きましたが、数年前から潰瘍性大腸炎の患者になりました。原因は不明、したがって治療方法は今のところなし。現在国内で最も患者数の多い「難病」とされています。発症している「活動期」と治まっている「緩解期」を繰り返すという特徴があって、僕の場合は去年の4月まで腹痛や下血の症状がありました。今は緩解期というわけです。幸い患部は直腸のごく一部と、この病気の中ではきわめて狭い範囲に限られているため活動期にあっても日常生活にはほとんど支障はありません。
そんな私に去年、「クローン病(口から肛門までの消化管全域に炎症や潰瘍を起こす難病)と潰瘍性大腸炎の総合情報誌『CC JAPAN』」の編集部から取材の依頼がありました。病気と向き合いながら元気に生きる患者をとりあげるというインタビュー企画です。何回も、何カ月も入院せねばならない重症者にくらべると僕なんか病気のうちにも入らないようなものなのですが、それでもお役にたてるのならと昨年11月に喜んで取材をお受けいたしました。東京から編集長とスタッフのお二人が僕を訪ねてこられたのです。インタビューはゴゴイチが終わったあとのおよそ2時間。自分のことをこんなに喋ったのは初めてだったかもしれません。とても楽しいひと時でした。
出来上がった記事を読むと、自分を随分カッコよく描いてくださってまして、すこし恥ずかしくもあります。ですがこの記事が同じ病を持つ人たちを少しでも元気づけるのであれば本当に嬉しいのです。