山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

これはイケる!タラノメの南蛮漬け

2023年04月25日 | 山菜料理

 今回いただいてきた山の幸。コゴミ、アサツキ、クワダイ、それにフキノトウと、なんとか順調に調理を進めてきたのだが、最後に大きな関門が控えている。ラスボスと言ってよいのが、このお方。

       巨大なタラノメです

 タラノメは、このぐらいの大きさになっても、美味しく調理できるのだが、まだ、冷蔵庫にたっぷり控えているんですね。天ぷらにすれば文句なく美味しいことも分かっているんだけど、多すぎる。何とか、料理に変化を加えて、美味しい料理が作れないだろうか。しかも、日持ちがするようなら文句なしなんだけど・・・。

   ポクポクポクポク チ~ン

    ≪タラノメの南蛮漬け≫

 アジとかイシモチとかが大量に釣れた時に作る料理です。これが、山菜のタラノメに合うかどうかは分かりません。ただ、酢豚を作るときに、身の充実した根菜を素揚げにして和えると非常に美味しい。この巨大なタラノメも、同じように美味しくできるんじゃないだろうか。思い付きの原点は、ここになります。

 善は急げ、早速、やってみましょう!

 下ごしらえ・調理の部

 

 ・千切りのニンジン1/2本と、くし切りのタマネギ1/2個を800w2分ほどレンチンしました

 ・砂糖大さじ3に酒醤油みりん各50gと水1カップを加えて、あ、忘れてた

 ・酢も50g加えます

 ・一度、煮切ったら、アツアツのうちに野菜にかけておきます

 ・タラノメはハカマを外したら

 ・食べやすい大きさに切り分けます

 ※これでも大きすぎ(左側の枝葉)。あとで、さらに小さく切りました。

 ・いつもの天ぷらよりも片栗粉の割合を多めにして

 ・160℃ぐらいで、丁寧に揚げます

 ・南蛮ダレに、ジュワッジュワッと入れていったら、巨大枝葉だけでいっぱいになっちゃった

 ※仕方がないので、残りのタラノメは普通に天ぷらにしました

 多分明日辺りから食べごろになると思うんだけど、妻とちょっとずつつまみ食いしてみると、フワッ、トロッとして甘しょっぱ旨!

「これ、かなりいいかも!」

「うん!」

 そして、翌日。

       盛り付けるとこんな感じです

 初日より、全体がよく馴染んで、非常に旨い!さすがは山菜の王様です。マタギの読みも当たったようです。

 これは、いい料理ができたワイ。

 タラノメが多めに採れた時、そして、今回みたいに枝葉が伸び始めたものを使うとき、これはすごく美味しい食べ方になりそうですね。

 これから暫く、お世話になると思います。

 山の神様、ありがとうございました。


綱渡り、山菜キッチン

2023年04月24日 | 山菜料理

 近いというのはありがたいことだ。いつもより1時間半遅く出かけたのに、1時間半早く帰宅できた。もちろん、収穫には満足だ。

 これは、採り場までの往復時間が短縮された結果ね。山菜との対話は、十分に楽しませてもらいましたよ。おかげさまで恵比須顔のマタギなのであります。

 更に嬉しいことに、山遊びの疲れは当然残っているんだけど、運転疲れってのが少ない。この前のN川みたいに、峠で雪女から襲われるようなこともないから、帰宅しても余力があるのだ。

 休憩の必要なし。山菜の下ごしらえを済ませてしまいましょう!

       帰宅から1時間かからずに完了!

 念のため、画像の左手前から反時計回りに、コゴミ(クサソテツ)、クワダイ(イヌドウナ)、アサツキ、タラノメです。

 これだけを見ると、欲タガリのマタギも、むやみやたらに採らず程よく収穫するようになったように見えるんです。だけど、冷蔵庫を見ると、コゴミやシドケが残ってるじゃん。しかも、調理もせずに、手つかずのままの山菜まである。

 コゴミは、残りわずかだから、うまく引継ぎができそうな感じ。シドケも、唯一無二の存在だから、競合はない。しかし、手つかずのタラノメが多数。困ったなあ。ちょっと考えさせてもらいましょう。そして、このお方、

       フキノトウちゃんです

 3日前に採ってきたんだけど、常備菜の炒め煮が残っていたので、調理を保留していたのだが、そろそろ仕上げないと、悪くなってしまう。これは、先送りが許されない状態みたいですね。

 ようし、やってしまいましょう!

 タラノメも含めて、全ての山菜を調理し、山の神様からいただいてきたご恩にこたえるのだ!

 元気の残っているうちにやってしまいましょう。

 先ずは、おひたしです。

 ・アサツキはいつも通り、熱湯で30秒湯がいて冷水へ

 ・クワダイは、出始めだったので短めに、沸騰から2分茹でました

 ・コゴミは、太さがまちまちだったので、太い方に合わせて沸騰から1分半

       見た目もいいけど、春の香りがいっぱい

 ・フキノトウは、3日間冷蔵庫に置きっぱなしだったので6分間茹でました

       多分、大丈夫じゃないかな

 ・水を切って200gあったので、酒醤油みりん大さじ2で調味

       3日置いた割にいい感じです

       これで、前半戦終了です

 美味しい山菜料理になることは確定ですね。

 さあ、最大の難関、タラノメなんですけど、前回天ぷらにした残りが半分あって、そこに、また凄いやつが追加されちゃったんですよ。どうすれば美味しい料理にできるか、もう少し考えさせてもらいましょう。

 とりあえず、今宵は、

       山菜で満たされました

 おひたしも、

       こんな感じ

 コゴミは胡麻和え、シドケに鰹節、アサツキに酢味噌、クワダイは薄口醤油味でいただきました。

 それぞれに個性があって美味しいんだけど、全部春の喜びにあふれています。

 山の神様、ありがとうございました。

 冷蔵庫の山菜との調整も何とか進みました。残るは、タラノメ。まだ、綱渡り状態が続く山菜キッチンなんですけど、こちらについては、また明日。

 きっと美味しく出来るはず!


春爛漫の里山遊び

2023年04月23日 | 山菜採り

 本日は、春先としては初めて近くの里山に入ってみることにした。毎年入っているS川の裏側の山域だ。A氏が最近発見した場所で、いろいろな山菜が採れることに加えて、春の訪れが豪雪地帯のわりに非常に早いらしいのだ。

 昨秋に、キノコ採りでお世話になっているので、豊かな土地であることは分かっているのだが、どんなものが出ているのか楽しみで仕方がない。

       清々しい朝の景色

 昨夜降った雨のせいだろう。空気が非常に澄んでいる。グリーグの音楽が聞こえてきそうだ。

       足元にはフクジュソウが咲いていました

 よく見渡せば、

       おおっ!

       群生地ではないか

       カタクリも花盛り

       ヤブカンゾウとの共演です

       これは、ヒメザゼンソウかな?

 はああ、満足!春の花と風景とを堪能できました。それでは帰りましょうか。

 って、そんなはずない。

「この下に出ていると思うんだなあ。」

       急斜面を下るA氏(野バラが足を引っ張る)

       朝日に光る山菜

       コゴミとクワダイの群生(もうすぐワラビも出る)

       柔らかそうなクワダイ(イヌドウナ)です

 我が家の冷蔵庫。おひたし用のコゴミにシドケは、まだあるんだけど、こちらは別物。少しずつ貰っていきましょう。何と言っても、出始め山菜の新鮮な風味は何物にも勝るのだ。

       それにしても、空気が澄んでいる

 そしてですね。順番が前後してしまうんですけど、本日の本命山菜も戴いてきたんです。

       タラノキ林で

       出逢ってしまいました

       このお方たちも、美しい

 採り始めて間もなくすると、別のグループがやってきました。タラノキ林の、枝先の様子等を見ると、何日か前に入った人もいる感じ。

 これは多分、激戦区というやつですね。ま、お互い様だ。仕方あるまい。それぞれが、採れる分だけを採って、シェアしあうしかない。

 とは言いながらも、それなりに採れたので未練はありません。

       最後の収穫

 最後の最後に、フキノトウとアサツキを戴いて本日の里山探索は終了です。

 ああ~、面白かった!

 春、初めて入った里山探索だったけど、十分に楽しませてもらえました。

 案内してくれたA氏。そして、豊かな恵み準備してくださった山の神様、ありがとうございました。


ほんとうのことば(さんぽうた185)

2023年04月22日 | いきもの

   ほんとうのことば   ふじね みこ

 

そんなことば

ききあきたわ

 

わたしをゆさぶるのは

ほんとうの ことばだけ

 

ほんとうのわたしを つつむ

あたたかいことばだけ

 

あなたの

こころのこえを

きかせてよ

 

でも

わからないでしょうね

 

わたしの

うわべのすがたばかりを みている

あなたには

 

たぶん

えいえんに

 

わたしをゆさぶる

ほんとうのことばが

ききたい

 

       我が家のフジが咲き始めました

 驚いたのは、開花の翌日。

       見えるかな?

       まだ分からないかな?

       やっぱり写真に撮るのは難しい

 どこからともなくクマンバチがやってきて、ぶんぶん飛び交っているんです。

       これから花房が伸びて(去年の画像です)

       どんどん美しさと香りとをふりまき始めるはず

 楽しみで仕方ありません。ハチだけでなく、人間からもモテモテの「みこさん」です。

「でも、私の心の声を聴いてくれる人は誰もいない。」

そんな寂しげな声が、頭上から聞こえてきました。

 言われてみれば、そのとおりかもしれない。「みこさん」が、どんな思いで花を咲かせているのかなんて、考えたこともなかった。ただ、その美しい姿に夢中になって、一方的に愛でるだけだったかもしれない。

 ごめんな、自分のことしか考えていなかった。こうして、花開き、日一日と花房を伸ばしていくことや、ハチたちが遊びに来る数を増やしていく様子に、「みこさん」自身がどんな思いでいるのか、これから玄関をくぐる度に心を巡らせていくように努めてみましょう。

 そして、これだけは変わりません。暫くの間、その姿と香りを楽しませていただきますね。


春なのに(鶏と刺身)

2023年04月21日 | 日記

 本日は、珍しく昨日に引き続きのお休みとなる。

 しかしですね、山遊びを堪能した翌日に、また山というのは、台所事情を考えると難しいんですね。

 だから、海遊びを予定していたんですけど、波2mだって。完全にアウトじゃん。

 仕方がないので、常備菜の補充のために近所の山に出かける。フキノトウ採りだ。

       山桜が満開

       嗚呼、美しき哉

 あっという間にフキノトウを採り終えたので、久しぶりにMT川方面に向かってみることにした。

 トンネルを抜けると、

       川にかかる鯉のぼりたち

 おお、ここでもやっていたのね。春の元気を集めたような景色をしばし楽しむ。

 でも、やっぱり・・・。

 見るだけっていうのは、マタギの性に合わないのかもしれない。何らかの目的に向かって行動していないと落ち着かないんですねえ。

 そんなマタギの性分を見透かしたように、家で待ち構えていた妻が、

「お昼、お願いします。それと、ちょっと買い物に出かけてくる。」

と言っていろいろ買ってきましたよ。

 根ワサビがたっぷりあるんだから、それを美味しく消費するための刺身を各種。しかし、最大の理由は、息子がちょっと立ち寄ったから。ご馳走を食べさせて元気づけたいという気持ちだろう。

 それに加えて、鶏モツと砂肝もある。こちらは、普通に考えれば、お弁当を中心とした常備菜を追加したかったから、ということかな。 

 望むところよ!

 なんだか、元気が出てきたぜ!

 昼食用の蕎麦を茹でて食べた後は、クッキングマタギがフル回転です。

 まずは、≪もつ煮込み≫から。

 ・レバーとハツのそれぞれを切り分けて、血合いを抜いたら

 ・しっかり湯がいてアク抜き

 ・鍋に移したら酒100、醤油75、みりん50ml,砂糖30gとを加えて

 ・強火で煮込みます

 ※時々揺すりながら

 ※放っておいても、意外と溢れません

 この間に、砂肝を準備。

 ・食べやすい大きさに切って

 ・ショウガの千切りを準備

 ・タマネギ1/2個ぐらいを薄切りにしたらスタンバイOK

 ・もつ煮込みが間もなく煮詰まります。火を弱めて、頃合いを見て消火

       一丁上がり!

 次、行ってみましょう!

 ・砂肝も茹でると、かなりアクが出ます

 ・ごま油を敷いた中華鍋で玉ねぎを炒めたら、砂肝とショウガを合流させて

 ・塩とあらびき胡椒と顆粒出汁をかけたら軽く炒めて、醤油小さじ2を回しかけて馴染んだら消火

       はい、2丁上がり!

 続いて、刺身行ってみましょう。

       マグロを平造り

 ・真鯛は薄造り

 

 ・ホタテも薄切りにして

 ・ワサビの皮を削り落としたところで力尽きた

「ワサビ、(私が)やっておく?」

「頼んだ。」

 ここで、メンバーチェンジ。

 マタギは台所を離れて、のんびりと風呂に入らせてもらいました。

 春なのに、魚が躍り、山菜が萌えいずる春なのに、ろくに遊べなかった本日でしたが、息子の帰省と、妻が買ってきた食材のおかげで充実しました。

 毎日、天気の神様と山の神様と海の神様と台所の神様が微笑んでくれるわけではないからね。八百万の神様達のご機嫌を伺いながら、一日一日を楽しんでいきたいものです。それにしても、本日は、

 満足じゃあ!