山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

異次元の山菜料理?

2023年04月07日 | 山菜料理

 今回の山遊びで連れ帰った山菜は3種類。フキノトウとアサツキとワサビだ。メインターゲットはワサビなのだが、あまりにも『旬』を感じさせるフキノトウとアサツキも持ち帰りました。で、前回と同じようで違うのがフキノトウ。前回は、芽吹いたばかりのツブだったが、今回は『とう』の立ったもの。料理も変わってくるので記録を残しておきます。

 この3種の中で、調理に一番気を遣うのが、やっぱりワサビ。他の収穫物も美味しいんだけど、ワサビに関しては、きちんと調理しないと、苦いだけの雑草に化けてしまうのだ。今回は、考えていることもあるので、後からじっくり対峙することにしました。

 さて、残る二つなんだけど、アサツキに関しては、前回の反省(採りすぎた)もあって、ほどほどにいただいてきたので、まっ先に調理して、いつでも食べられる状態にしてしまいました。

       下ごしらえさえ済めば美味しく戴くだけ

 ありがたい山菜です。何と言っても美味しい!

       早速、夕食のお供に

 さて、次です。春の訪れとともに、フキノトウが話題に上がることも増えてきました。職場での会話。

「フキノトウ、大好き。でも、(天ぷらを)3個食べたら、もう、しばらく食べなくてもいい感じ。」

「賛成。あと、フキ味噌は美味しいけど、これもちょっとだけ。春の香りが味わえればいいだけ。」

まあ、そんなものでしょうな。

「じゃあ、茎とかは?」

「何?フキノトウの茎???」

「うん、美味しいんだけど。」

「ええ?そんなの食べたことない!」

「私も。フキは大好きだけど、フキノトウの茎も食べられるの?」

「何言ってるの。マタギの感想としては、フキよりもはるかに旨いよ。」

「ええ?知らなかった。どうやって食べるの?」

「基本的にフキと同じだよ。」

・・・正直、こちらの方がビックリだ。こんなおいしい料理を知らないなんて。

妻に話すと、

「私も知らなかった。ここに来るまでは。」

と言う。

 なんというもったいない人生を歩んでいるんだ、君たちは。これは、山形県民なら、極めて簡単に手に入って、調理もできてしまう美味しい料理だというのに・・・。フキが好き。それはいいよ。でも、フキノトウの茎は、まるでレベルが違う。まさに異次元のおいしさだと言うのに。

 で、今回は、その茎が食べ頃に育っていたので連れ帰ったというわけです。作るのは、

   ≪フキノトウの炒め煮(ノーマルバージョン)≫

 下ごしらえ・調理の部

 ・いただいてきた蕗の薹を水で洗ったら

 ・葉っぱをこそげ落として、花芽を外します

 ※葉っぱは、かき揚げ等に使用予定

 ・熱湯で5分間茹でます

 ・水にさらしてアク抜き。その後寸切り

 ・フキノトウの重さが240gあったので、×1.5÷10で

 ※酒みりん醤油各36gが味付けのベースになります

 ・ごま油適量を熱して

 ・軽く炒めたら、用意した調味料を入れて焦げ付かないように煮ます

 ・水分が飛んでしまう前に和風だしを少々、最後に鰹節をかけて混ぜたら

       出来上がりました

 早速、ギャラリーが訪問して食べております。マタギも、製作者としての責任があるので、味見をします。

 おお!

 やっぱり、ただのフキとは全く異なる風味。マイルドで豊かな味わい。そして、この時期ならではの柔らかさ。

 もちろん、通常のフキノトウ料理のような苦みも全くありません。全く別物と言ってよいでしょう。

 これぞ、異次元のフキ料理です。

 もう一つ食べて、んああ~、美味しい!

 これは、あっという間に売り切れそうですね。

 山形の春は、時期をずらし、雪を融かしながら徐々に海抜を上げ、広がっていきます。今回の作品が売り切れたら、次の川で、また採ってきて作りましょう。

 山の神様、また、よろしくお願いいたします。