食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

入来祐作

2015-03-12 06:20:03 | 日記
 梅一輪、一輪ほどの暖かさ。芭蕉の句でしたっけ?与謝蕪村の句でしたっけ?冬の終わりを感じるこの時期、体内時計の一時的誤作動から午前3時半に起床してしまい、一杯のコーヒーを飲みながらぼんやりと時間をやり過ごしている。冬には冬の、夏には夏の季節感というものが、我々の美意識のなかに溶け込んでいるようで、特に季節の変わり目と接触するたび、日本に生まれてきてよかったとつくづく思う。昨今の、佳子さま報道の過熱ぶりは目に余るものがある。眞子さまに失礼ではないか。女性週刊誌を中心とした自堕落な記事の数々は、皇室ならびに日本国の歴史への冒涜である。おそらく眞子さまの胸中の葛藤は重く、推し量る術を持たないが、お見受けする限りでは、表情は明るくまなざしも穏やかである。物静かに耐え忍ぶ。日本女性の神髄は、まさに眞子さまに内包されていると感じる。さて、20億円の年俸を蹴ってメジャーから広島に帰還した黒田、同じくメジャーからソフトバンクホークスに移籍した松坂、といった花形報道に隠れて、一人の男がソフトバンクホークスの三軍コーチに就任した。入来祐作42才。巨人への入団後、放出、日本ハムに移籍。メジャーに挑戦するもマイナー生活で終わる。失意のまま帰国し横浜にテスト入団するも、一年で戦力外通告を受け、同球団の打撃投手に転身。その後、二軍の用具係となった。今回の三軍コーチ就任には王会長の強い後押しがあったという。野村監督のような雑草から上がってきた人間が仕掛けた人選ならばいざ知らず、王という傑出した天才が(天才というものは凡人の気持ちは往々にしてわからないもの)、苦労人の手を握りしめたことに、言い知れぬ安堵感をおぼえた。眞子さま然り、耐え忍びながら凛として人生に臨む、ほのかな寂しさと美しさを感じずにはいられない。youtubeで、「美しき狼たち」を流す。目頭が熱くなった。

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