前回と同様に、羅臼岳のあるウトロの国設知床野営場にてキャンプで前泊をする。
前回は、夕立に合い、湿っぽいキャンプ場での一夜だったが、この日は夕陽は見れなかったものの、星空が出て快適な感じだった。
5時ごろにキャンプ場を出発し、車で岩尾別の登山口へ向かう。
前回も途中、鹿やキタキツネを見かけたが、今回は何とヒグマを目撃。
残念ながら、とっさのことで、写真が撮れなかった。幌別橋を渡って、先のカーブを先に自転車の集団が停まっていて、どうしたのかな?と思ったら、ヒグマが悠々と道を歩いていた。
そのままこちらを意識することもなく、森に消えていった。
ホテル地の涯の駐車場に着くと、車は少なく、休業中のホテルの駐車場に車を停めた。
前々回、前回は、天候が今一つで、山頂からの景色が無く、まったくダメダメな感じだった。
この日の予報は期待できそうだった。
静まり返ったホテルの右手を抜け、川沿いに曲がると、こじんまりした木下小屋が視界に入る。
登山口は、山荘の右手。
登山口を入り、薄暗いたまり水のある平坦地を過ぎると、大きくジグザグする登りが始まる。
ほどなく、尾根に出ると、一旦、道は緩やかになる。
ここに以前あった「熊注意」の看板は無くなったようだ。
その後、少し急になり、大きな岩が見えると、展望台とは思えないオホーツク展望台を過ぎる。
しばらくは、緩いところと、本格的な登りを繰り返す感じだが。
一旦、樹林帯を抜けると視界が開けて、眼下にはオホーツク海、
見上げるとが、もしかして山頂?と思える岩峰が見える。
再び樹林帯に入り、ほどなく「650m岩峰」を過ぎる。
道は緩やかになり、尾根の北側を巻くように進む。
開けると、硫黄岳方面が見える。
弥三吉水は、そのまま進むと、左手に現れる。
雪解けなのか、水は勢いよく流れていた。
更に進むと、やがて道は平坦になる。
そして、見た目でも台地と分かるようになると、極楽平の看板を見る。
しばらく極楽平の平坦地を進むが、その後、樹林帯のジグザグな登りに変わる。
仙人坂と名前が付いているようで、途中で柱が立っている。
しばらく進むと、徐々に緩やかになって、ほどなく銀冷水だ。
ここには、水場の少し先の広場に、簡易トイレが設置されているようだ。
さらに進むと、徐々に木々が引くなり灌木帯に変わっていく。
時折、視界も開けると、北側のピークが徐々に近くなって、大沢入り口に到着だ。
見たところ、ほとんど雪渓の雪は残っていないようだ。
岩場やザレた急な登りが続く。
少し緩やかになると、南側に山頂が現れる。
ほどなく、広々とした羅臼平に到着だ。
少し雲も出ているが、山頂が良く見える。
これは期待できる。
ここから山頂に向かっては、フードロッカーの前を過ぎて、
南西方向に進路を変えて、緩やかなハイマツ帯を進む。
前方に見える岩壁にたどり着くと、岩清水が現れる。
この先は、変わって、岩場やガレ場の混じる急登となる。
東側から巻くように進む。
最後は西から北側へと巻くように登り詰めると、山頂に到着だ。
山頂は、切り立った岩峰で、周囲は落差があって高度感があり、東西に奥行きのある長細いが、あまり広くはない。
山頂標識の後ろは、知床連山の山並みが見える。
そして、少し霞んでいるもののオホーツク海まで、見渡せる。
残念ながら、斜里岳方面は、若干、雲が広がって霞んでいたが、360度の景色を堪能した。
とても良い山行だった。