出張の楽しみとして、美味しい料理もそうだが
もうひとつ大きなものがある。
それが..
『本を読める』
と言うことだ。それも何の邪魔もなく読めること。
なんせJRで4時間半の片道。往復だと9時間か。
この貴重な時間、だらだら寝て過ごすのはあまりに
もったいない。
なので、必ず本を読むことにしている。
逆に本がないと4時間半は持たない感じだ。
それでいつも利用してるのがキオスクの
札幌弘栄堂書店。ある意味どんな大きな書店よりも
単行本、小説に関しては一番選びやすい。
結構同じ考えの人もいて、それは嬉しい限りだ。
今回の出張では、そんな弘栄堂書店で3冊の小説を購入。
どれも良かったので、今日はお勧め本としてご紹介。
まずはこちら。
『九月が永遠に続けば』 沼田まほかる
ただ今ベストセラー部門第一位。
第5回日本ホラーサスペンス大賞受賞作でもある。
これを選んだ動機は、出発当日の朝、新聞の広告欄に
でかでかと話題作として掲載されていた為。
実は書店でも何度か目にしており、気にはなっていたのだが、
今回ちょうど良いと思い購入。
**物語は、主人公バツイチの佐知子を中心に展開。
高校生の一人息子が突然失踪することから始まり、
愛人の事故死や、別れた夫の娘の自殺等、様々な不幸が起きる。
そして息子の行方を探すうちに、元夫と後妻にまつわる
忌まわしい過去が明らかになって行くというもの。
人の心の底まで続く長く深い闇、その暗さと異様な美しさを
描いたサスペンス巨編である。
ごく普通のバツイチ主婦佐知子が、小さな秘密(愛人との逢瀬)
をする場面から始まる冒頭、エロティックでもありしかしどこにでも
ある日常の中で、徐々にほころびが生じてくる運びが実に怖い。
ホラー要素もしっかりと描かれており、なかなか暗い闇を感じてしまう。
内容がどちらかと言うとダーク系なので、苦手な人は難しいかもだけど、
個人的には大変面白いストーリー展開であった。
このパターンは、一度読みだすと止まらない展開。
お勧めです。
続いては、ガラッと変わって感動巨編。
『BT′63』 池井戸潤
ご存知今年見事に「下町ロケット」で第145回直木賞を受賞した池井戸潤の作品。
さすがに直木賞を取ったことで、書店でも大きくコーナー化されていた。
池井戸潤の作品は、どこか男が泣ける小説であり、思わず感極まるという
表現を使ってしまう場面が多い作家である。
実際「下町ロケット」、「空飛ぶタイヤ」をWOWOWのドラマWで見た時に、
自分は不覚にも泣いてしまったわけで。
今回この上下巻に渡る大作を選んだのも、キャッチコピーにある
「すべての働く人へ」というのに魅かれたのもある。
**物語は、父が残した謎の鍵を手にすると、息子である自分の視界に広がるのは
四十年前の風景だった。若き日の父.史郎が体験した運送会社での新規事業開発、
そこでの秘められた大切な恋..だが凶暴な影が史郎には迫っていた。
心を病み、妻にも去られた自分は自らの再生をかけ、現代に残る父の足跡を調べる
という、父と息子の感動巨編である。
この親子の抒情詩というのは、以前読んだ佐々木譲の「警官の血」に
繋がるものがあるが、なぜか胸に来る。
若き頃の父.史郎が、どれほど苦労して人生を生きて、
そして、愛する人を守ったのかという部分を息子が明からして行く
過程に涙し、その証であるトラック「BT21」を見つけた時の
場面では、さすがに号泣しかけてしまった。
後はもう実際にこの小説を読んで感じてもらうのが良いかと思われます。
デコンプレバーを引け!
この一言に涙することでしょう。
この3冊は、会社で本好きな方がいるので、
貸してあげようと思います。
最近読書の秋にふさわしく、色々と良い本が出てるなぁと
感じます。
じっくりと本を読むのもまた良い時間となりますよ~
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もうひとつ大きなものがある。
それが..
『本を読める』
と言うことだ。それも何の邪魔もなく読めること。
なんせJRで4時間半の片道。往復だと9時間か。
この貴重な時間、だらだら寝て過ごすのはあまりに
もったいない。
なので、必ず本を読むことにしている。
逆に本がないと4時間半は持たない感じだ。
それでいつも利用してるのがキオスクの
札幌弘栄堂書店。ある意味どんな大きな書店よりも
単行本、小説に関しては一番選びやすい。
結構同じ考えの人もいて、それは嬉しい限りだ。
今回の出張では、そんな弘栄堂書店で3冊の小説を購入。
どれも良かったので、今日はお勧め本としてご紹介。
まずはこちら。
『九月が永遠に続けば』 沼田まほかる
ただ今ベストセラー部門第一位。
第5回日本ホラーサスペンス大賞受賞作でもある。
これを選んだ動機は、出発当日の朝、新聞の広告欄に
でかでかと話題作として掲載されていた為。
実は書店でも何度か目にしており、気にはなっていたのだが、
今回ちょうど良いと思い購入。
**物語は、主人公バツイチの佐知子を中心に展開。
高校生の一人息子が突然失踪することから始まり、
愛人の事故死や、別れた夫の娘の自殺等、様々な不幸が起きる。
そして息子の行方を探すうちに、元夫と後妻にまつわる
忌まわしい過去が明らかになって行くというもの。
人の心の底まで続く長く深い闇、その暗さと異様な美しさを
描いたサスペンス巨編である。
ごく普通のバツイチ主婦佐知子が、小さな秘密(愛人との逢瀬)
をする場面から始まる冒頭、エロティックでもありしかしどこにでも
ある日常の中で、徐々にほころびが生じてくる運びが実に怖い。
ホラー要素もしっかりと描かれており、なかなか暗い闇を感じてしまう。
内容がどちらかと言うとダーク系なので、苦手な人は難しいかもだけど、
個人的には大変面白いストーリー展開であった。
このパターンは、一度読みだすと止まらない展開。
お勧めです。
続いては、ガラッと変わって感動巨編。
『BT′63』 池井戸潤
ご存知今年見事に「下町ロケット」で第145回直木賞を受賞した池井戸潤の作品。
さすがに直木賞を取ったことで、書店でも大きくコーナー化されていた。
池井戸潤の作品は、どこか男が泣ける小説であり、思わず感極まるという
表現を使ってしまう場面が多い作家である。
実際「下町ロケット」、「空飛ぶタイヤ」をWOWOWのドラマWで見た時に、
自分は不覚にも泣いてしまったわけで。
今回この上下巻に渡る大作を選んだのも、キャッチコピーにある
「すべての働く人へ」というのに魅かれたのもある。
**物語は、父が残した謎の鍵を手にすると、息子である自分の視界に広がるのは
四十年前の風景だった。若き日の父.史郎が体験した運送会社での新規事業開発、
そこでの秘められた大切な恋..だが凶暴な影が史郎には迫っていた。
心を病み、妻にも去られた自分は自らの再生をかけ、現代に残る父の足跡を調べる
という、父と息子の感動巨編である。
この親子の抒情詩というのは、以前読んだ佐々木譲の「警官の血」に
繋がるものがあるが、なぜか胸に来る。
若き頃の父.史郎が、どれほど苦労して人生を生きて、
そして、愛する人を守ったのかという部分を息子が明からして行く
過程に涙し、その証であるトラック「BT21」を見つけた時の
場面では、さすがに号泣しかけてしまった。
後はもう実際にこの小説を読んで感じてもらうのが良いかと思われます。
デコンプレバーを引け!
この一言に涙することでしょう。
この3冊は、会社で本好きな方がいるので、
貸してあげようと思います。
最近読書の秋にふさわしく、色々と良い本が出てるなぁと
感じます。
じっくりと本を読むのもまた良い時間となりますよ~
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