ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

「水痘ワクチンはした方が良いですか?」と尋ねられることがあります。

2014-09-26 00:20:04 | 予防接種(ワクチン)
「水痘ワクチンはした方が良いですか?」と尋ねられることがあります。

答えは簡単で接種するべきです。日本小児科学会、日本医師会でも全てのこども達が接種できるように活動しています。2014年10月から定期接種となったため、この質問が多くなりました。
質問されるお母様に質問する理由を聞くと、「以前受診していた病院では水痘は予防接種をするより感染した方が良い」と説明されたためとのことです。このような医師が多くいることは残念に思います。
個人的には、なにより全身に発疹ができて子どもがかわいそうだと思います。
また、水痘ウイルス感染では珍しいですが脳炎になることがあります。この場合は重篤な後遺症の残る可能性があり、場合によっては水痘感染によって死亡することもあります。また、水痘感染後に帯状疱疹になることが知られていますが、予防接種により帯状疱疹の発現頻度を低下させることができます。また妊娠後期に水痘に罹患して赤ちゃんに感染すると重篤になります。このようなことを避けるためにワクチンは非常に有効です。
米国では以前から水痘ワクチンは定期接種として採用されています。お隣の韓国でも定期接種になっており、定期接種になっている国では、水痘による入院患者数や死亡数が著しく減少しています。
水痘に罹患すれば医療費がかかりますし、母親が働いていたら子どもは集団生活が7~10日間出来なくなって休むことになり、看病のために家族も仕事を休むことになります。経済的にも感染しないでワクチンの方が良いと考えられます。

以上の理由で水痘ワクチンは接種する必要があります。

なお、接種時期としては1歳を過ぎたらなるべく早く接種したほうがよいです。

(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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