ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

教諭、結核気づかず2カ月授業 生徒ら15人感染 東京

2013-10-20 09:31:01 | 予防接種(ワクチン)
教諭、結核気づかず2カ月授業 生徒ら15人感染 東京

結核に関する記事が出ていました「教諭、結核気づかず2カ月授業 生徒ら15人感染 東京
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131020-00000007-asahi-soci」

 記事によると「東京都八王子市の市立中学校の男性教諭が肺結核を発病しながら約2カ月間授業を続け、ほかの教諭6人と生徒9人が結核に感染していたことが分かった。」「教諭は40代。5月、せきが続いて医療機関で受診したが結核と診断されず、1学期終了まで教壇に立った。8月29日、市の健康診断の3次検査で肺結核とわかり、都内の病院に入院した。」とのことです。

 春から夏にかけて続く長期の咳は通常の感染症ではありませんが、初期には結核と疑われないのでしょうね。検診も3次検査で診断されたのですから、結核と疑っていてもすぐには診断できなかったということです。

BCGは結核の予防接種ですが乳幼児にとっては重要です。BCGを接種していても結核には感染してしまうのですが、重症結核は防ぐことができます。乳幼児が重症結核になると「咳」では済まないで「死亡」します。
 海外で結核の発生の殆どない国ではBCGは行われていません、このため海外生活をしていて海外で生まれた長男はBCGをしていないから、日本で生まれた次男にはBCGをしないという方もおります。しかし、これは大変危険です。上記記事で分かるように日本には結核が残っております。日本に住んでいる限りは適切な時期にBCGを接種しましょう。

 また、BCGに限らず予防接種を、まったく接種しない方がいます。何かの勘違いなのだと思いますが、こどもにとって予防接種をしないのは命を危険にさらす行為です。ある高名な先生は赤ちゃんにワクチンをしないのは、真冬に服も着せないで赤ちゃんを裸で連れ回すようなものだと仰っていました。必要なワクチンは全て接種するようにしましょう。


(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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