ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

新生児や乳児に対するタミフルの使用に関して

2013-02-05 19:15:26 | 日記・メモ (Weblog)
新生児や乳児に対するタミフルの使用に関して

 桐生でもインフルエンザが報告されています。しかし、治療に関しては間違っている方がおり残念に思っています。
 インフルエンザ治療薬のタミフルに関しては年齢の制限があり1歳以上に保険適応が認められています。日本小児科学会では出生後早期の新生児「生まれたての赤ちゃん」でもタミフルの投与を考慮するとしています。最新版の「今日の小児治療指針」にも「タミフルは1歳以上が適応であるが、1歳未満はインフォームド・コンセントのうえ使用する」(インフォームド・コンセントとは、「正しい情報を伝えられた上での合意」です)。とあります。
 さらに、米国食品薬品局(FDA)はタミフルの適応を生後2週間の乳児に拡大することを昨年末に発表しています。
 にもかかわらず、何の説明もなく1歳未満ではタミフルを使用しないとして、医療機関を受診しても放置されている方がおります。現時点では1歳未満でもタミフルを内服しないのは危険なので内服することをお勧めします。ちなみに、保険適応に関して心配であれば生後1か月以降で保険適応のあるラピアクタというインフルエンザ治療薬もあります。それらの説明の上で投薬しないのであればよいのですが、実際には何の説明すらされていない状況のようです。感染症に関しては小児感染症に精通している小児科専門医のいる当院に受診することをお勧めします。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワクチンにおけるチメロサールの維持

2013-02-05 18:40:34 | 予防接種(ワクチン)
ワクチンにおけるチメロサールの維持

 ワクチンの防腐剤として使用されているチメロサールについて、以前、害があるのではないかと論争になりましたが、最近は害は無いことが確認されています。ところが゛最近でもチメロサールについて心配されている方がおります。これは古い考え方です。全てのワクチンにチメロサールが入っているわけではありませんが、チメロサールが使用されているワクチンにはチメロサールが入っている方が良いために入っているので心配する必要はないと言うことになっています。

 この論争に関して、最近、American Academy of Pediatrics(AAP =アメリカの小児アカデミー)がチメロサールを禁止すべきでないと発表しました。これは画期的な発表で、そもそもAAPは1999年当時確かな証拠がなかったにもかかわらずチメロサールの排除要請をしていました。しかし、最近になって「チメロサールが小児に害を及ぼす原因となるかどうかを解き明かすために非常に多くの試みを行い、その最終結果は基本的にそのようには思えない」との結論が出たそうです。

 少なくとも国内で使用されているワクチンに関しては安全性が確認されているため、チメロサール問題視する必要も、排除する必要もありません。実際に、一時期チメロサールを成分から排除していたワクチンメーカーも最近になって再度チメロサールを使用しはじめています。そして、極々限られたデーターですがチメロサール入りのほうが安全という情報も出ています。

興味のある方は、下記論文に論争が書かれていますので読んでみると良いかも知れません。
Pediatrics. 2013 Jan;131(1):154-6. doi: 10.1542/peds.2012-2976. Epub 2012 Dec 17.
Global justice and the proposed ban on thimerosal-containing vaccines.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23248220

(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

群馬県感染症発生動向(週報)

2013-02-05 18:39:47 | 日記・メモ (Weblog)
群馬県感染症発生動向(週報)

 インフルエンザが桐生地区、藤岡地区、安中地区、富岡地区、渋川地区、東部地区、利根沼田地区、吾妻地区、高崎市、伊勢崎地区、館林地区、前橋市から多く報告されています。

 感染性胃腸炎が桐生地区、伊勢崎地区、富岡地区、館林地区、藤岡地区から多く報告されています。

A群溶連菌咽頭炎は、東部地区、伊勢崎地区から、水痘は安中地区、伊勢崎地区から多く報告されています。

(感染症発生動向の地区分けで、みどり市の感染症発生数は桐生地区に含まれています)
ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、四種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(プレベナー)、子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、ロタウイルスワクチン(ロタリックス・ロタテック)他などの予防接種を行っています。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする