ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

「リレンザ」で3人がショック、1人死亡

2013-02-28 20:28:00 | 医師不在日(スケジュール)
「リレンザ」で3人がショック、1人死亡

インフルエンザ治療薬に関する記事がありました「「リレンザ」で3人がショック、1人死亡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130227-00001324-yom-sci」

 記事によると「抗インフルエンザ薬の一つ「リレンザ」を2009~12年に使った患者3人がアレルギー性ショックを起こし、このうち1人が死亡したと、厚生労働省が27日発表した。薬の添付文書の副作用欄に「ショック」を書き加え、患者を十分に観察するよう医師に求めた。」とのことです。

 薬によって亡くなられたのは大変残念です。「死亡したのは30歳代の女性。12年、家族がインフルエンザに感染したため、医療機関で予防のために吸入したが、数分後に呼吸困難となり、間もなく死亡した。気管支ぜんそくの発症歴があり、当日は発熱や感染性胃腸炎の症状があった。」とのことです。インフルエンザに対してリレンザなどの抗インフルエンザ薬を使用することによって、インフルエンザによる死亡が減ることが分かっているため、副作用はあっても使用を続ける必要があります。もし、使用を中止すればインフルエンザによる死亡数が増え、その数は副作用による死亡数よりはるかに多くなります。
 薬だけでなく食べ物でも体の中に入るものはアレルギーを起こす可能性があります。リレンザの使用数を考えると3名のショックは多いとは思いませんが、注意して使用する必要があると思います。かといって、他のタミフル、イナビル、ラピアクタといった抗インフルエンザ薬でショックが起きないと言うことではないので、今後もリレンザは必要な薬として使用する必要があると思います。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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