最後に、ゲリー・ボーネルによるフォトンベルト妄想の利用について述べておきます。
フォトンベルトや聖書やエドガー・ケイシーなどを適当につなぎ合わせて、それをあたかも自分の霊視のように語ったのがゲリー・ボーネルというアメリカ人です。彼は自分にはアカシック・レコードを読む能力があると自称し、『光の十二日間』(Voice、1999年)という本の中で、地球は2001年に突如、12日間にわたって高エネルギー状態に突入する、と予言しました。
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西暦2001年の半ばのある時点。私たちは1万3000年ごとに訪れることになる、巨大なエネルギーが引き起こすイベントのまっただ中に突入します。
同時に、すべての人間がほとんど同じ状況で、このエネルギーを体験します。・・・
それは新しい時代(ニューエイジ)の到来であり、この変換期をスムーズに乗り越えるために、私たち個人ができることは何もありません。
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そのあとボーネルは、人間と地球にどのような異変が起こるか、1日目から12日目まで詳しく書いています。それはケンプやスタンレーの説を想像力で具体的に膨らませたものです。なかなか小説家的な能力のある人のようです。
予言されていた年2001年には、そういうことは何も起こりませんでした。するとボーネルは「12日」を「12年」に変更しました。12年かけて徐々に変化が起こるのだというわけです。まったくいい加減な話です。
2001年に起こったのは911同時多発テロでした。するとボーネルは第3次世界大戦が起こる、ブッシュ大統領は暗殺される、日本の皇居もテロに遭う、東京を大地震が襲う、などと様々な物騒な予言をしました。ボーネルの予言はすべて見事なほど外れまくりましたが、センセーショナルな予言をばらまいたボーネルの本とビデオは相当に売れて、彼の講演会やワークショップにはたくさんの人が集まり、彼は日本で大儲けをしました(人づてに聞いたところでは、過去世を霊視してくれる彼の個人セッションは1回7万円だったそうです)。ある宗教団体の機関誌では、相当に偉い人のように持ち上げられました。ボーネルが日本人を「霊性の高い民族」とほめあげ、その団体を世界平和の中心とほめあげるのも、よく頷けます(笑)。でも、そういういかさま師にほめられるというのは恥ですね。
人間はどうしてこういういい加減な霊視や予言や妄想――フォトンベルト妄想もその一つです――を信じてしまうのでしょうか? その原因は、自分の力では自分と世界の惨めな状況を変えることができないので、何かしら外部からの巨大な力の介入によって、世界の根本的な変革を望む心性にあると思います。しかし、そういう外部からの変革を期待しているかぎり、人間は自分がいま置かれている現在の時点を真剣に生きることを忘れ、架空の未来の中に生きることになります。それは人生の空費です。
終末論にはそういう問題点があります。ノストラダムスの予言もフォトンベルトも、姿を変えた終末論です。
※このブログでは何度か終末論について触れていますので、検索してみてください。
自分の人生はもとより、地球も人類も、まず自分が真理につながった生き方をしないかぎり、いっこうによくなるはずがありません。次元上昇、アセンション、ニューエイジは、フォトンベルトへの突入や宇宙人の飛来によって起こるのではなく、自分の生き方が世界の未来に対して影響を及ぼすのだという責任を自覚し、日々、愛と感謝と祈りの生き方を実践することによって始まるのです。一人一人の内的覚醒以外に世界を変える道はありません。そういう意味で、次元上昇は2012年に起こるのではなく、今この瞬間に起こりつつあるとも言えるのです。
フォトンベルトや聖書やエドガー・ケイシーなどを適当につなぎ合わせて、それをあたかも自分の霊視のように語ったのがゲリー・ボーネルというアメリカ人です。彼は自分にはアカシック・レコードを読む能力があると自称し、『光の十二日間』(Voice、1999年)という本の中で、地球は2001年に突如、12日間にわたって高エネルギー状態に突入する、と予言しました。
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西暦2001年の半ばのある時点。私たちは1万3000年ごとに訪れることになる、巨大なエネルギーが引き起こすイベントのまっただ中に突入します。
同時に、すべての人間がほとんど同じ状況で、このエネルギーを体験します。・・・
それは新しい時代(ニューエイジ)の到来であり、この変換期をスムーズに乗り越えるために、私たち個人ができることは何もありません。
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そのあとボーネルは、人間と地球にどのような異変が起こるか、1日目から12日目まで詳しく書いています。それはケンプやスタンレーの説を想像力で具体的に膨らませたものです。なかなか小説家的な能力のある人のようです。
予言されていた年2001年には、そういうことは何も起こりませんでした。するとボーネルは「12日」を「12年」に変更しました。12年かけて徐々に変化が起こるのだというわけです。まったくいい加減な話です。
2001年に起こったのは911同時多発テロでした。するとボーネルは第3次世界大戦が起こる、ブッシュ大統領は暗殺される、日本の皇居もテロに遭う、東京を大地震が襲う、などと様々な物騒な予言をしました。ボーネルの予言はすべて見事なほど外れまくりましたが、センセーショナルな予言をばらまいたボーネルの本とビデオは相当に売れて、彼の講演会やワークショップにはたくさんの人が集まり、彼は日本で大儲けをしました(人づてに聞いたところでは、過去世を霊視してくれる彼の個人セッションは1回7万円だったそうです)。ある宗教団体の機関誌では、相当に偉い人のように持ち上げられました。ボーネルが日本人を「霊性の高い民族」とほめあげ、その団体を世界平和の中心とほめあげるのも、よく頷けます(笑)。でも、そういういかさま師にほめられるというのは恥ですね。
人間はどうしてこういういい加減な霊視や予言や妄想――フォトンベルト妄想もその一つです――を信じてしまうのでしょうか? その原因は、自分の力では自分と世界の惨めな状況を変えることができないので、何かしら外部からの巨大な力の介入によって、世界の根本的な変革を望む心性にあると思います。しかし、そういう外部からの変革を期待しているかぎり、人間は自分がいま置かれている現在の時点を真剣に生きることを忘れ、架空の未来の中に生きることになります。それは人生の空費です。
終末論にはそういう問題点があります。ノストラダムスの予言もフォトンベルトも、姿を変えた終末論です。
※このブログでは何度か終末論について触れていますので、検索してみてください。
自分の人生はもとより、地球も人類も、まず自分が真理につながった生き方をしないかぎり、いっこうによくなるはずがありません。次元上昇、アセンション、ニューエイジは、フォトンベルトへの突入や宇宙人の飛来によって起こるのではなく、自分の生き方が世界の未来に対して影響を及ぼすのだという責任を自覚し、日々、愛と感謝と祈りの生き方を実践することによって始まるのです。一人一人の内的覚醒以外に世界を変える道はありません。そういう意味で、次元上昇は2012年に起こるのではなく、今この瞬間に起こりつつあるとも言えるのです。
坂本政道さんも死後体験III で詳しく解説してくださっています。http://www.amazon.co.jp/gp/product/489295506X/249-3897879-7180312?v=glance&n=465392
・・・で、さっそくですが、霊的な表現と現実に通用している科学的表現を曖昧にしたまま、まことしやかに語られるものは、フォトンベルトばかりではありません。
私として気になっているひとつが「シューマン共振」です。徐々にその周波数が上がってきているとか書いてあるのだけれども、誰がどのように測定しているのかも分かりません。ちょっと私もネットを検索してみるんですが、英語圏までは行けません。
もうひとつ気になっているのは、「次元」という表現。科学的には縦・横・高さ・時間で四次元だとかいうわけですが、霊的な立場ではそうではない意味で使われているように思います。そして次元が高けりゃいいみたいな雰囲気もあって、やたらめったらに10次元だとか20次元だとか、やりたい放題であります。この辺りもビシっと決めていただけないものでしょうか。
なにはともあれ、いつもいつもありがとうございます。