Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

Koko登場

2011年05月26日 | 家族のこと
 そういえば3月より家族が増えました。



Dansk/Svensk gårdhundという、日本で言う柴犬並みにデンマーク人にとって馴染みある犬種です。

 名前はKoko。1歳ちょっとの雌犬です。日本語でもデン語でも呼びやすい名前で、と考えていたとき、日本の人気ペット名ランキングを読み上げていたら、「ココ」という発音にH氏も息子達も飛びつき、決定。私はもっと「千代」とか古風な名前がよかったんですけどね…。

 実家では常に犬を飼っていたし、素直で従順なところとか好きだけど、1年を通じて天気の悪いデンマークでは、毎日の散歩とかさぞかし面倒くさいだろう、と、私的には全然飼う気なんてありませんでした。
 しかも我が子のようにかわいがっていたたびキャットとの別離もあり(ヨナスが海外赴任になってしまったので、彼は今、前のアパートのご近所さんのお友達に引き取られたそうです…)、私の中では「犬なんて…」と思っていたのですが、「3度の飯より犬が好き」と言ってもいいほど犬ラバーな次男の夢を叶えてあげたかったH氏のたっての希望もあり、飼う事に。



犬を飼えない代わりに飼っていたブラジル陸亀のOtto(オットー。よくデン人のおっさんにある名前)。
「犬も来たしOttoは他にあげよう」と、売ります買いますサイトに載せたところ、即、亀ブリーダーから連絡があり、引き取られていきました。
もらわれていく朝、何気に一番愛情をかけていたH氏、いつものようになんの反応もない亀に話しかけつつ甲羅を洗い、サラダオイルを塗ってテカテカにしている姿はなんとも哀愁に満ちていて…。今頃Ottoも、亀ハーレムをエンジョイしていることでしょう。


 純血のDansk/Svensk gårdhundの場合、子犬の価格はおよそ3000krくらい。「子犬よりもある程度成長した犬の方が躾が楽でいいんでない?」というH氏だったので、例の売ります買いますサイトを探していたところ、ココ発見。しかも価格も800krと格安です。
 別名(インディアン名)「尻に火の点いた男」なH氏はさっそく飼い主にコンタクトをとり、なんと隣町に住んでいるということで「ちょっと見るだけ」と、その日のうちに行ってみたのですが、ココ、すごいとこに住んでました(当時はフュートというなぜかオスな名前だった)。

 かつてはゲットーノアブロに住んでいた私ですが、ココの飼い主が住んでいたのはそれよりもゲットー(Albertslundの一部)、しかも居住者はほぼ薬中かアル中(いずれも生活保護者)という、荒廃した集合住宅Mobærhaven、俗にMolfin(モルヒネ)havenと呼ばれているところです。
 飼い主がここに住んでいると判明した時点でH氏、「やばそうだったら逃げよう」と及び腰だったのですが、対面したココは愛想もよく、健康状態も良さそう。
 飼い主に手放す事情を聞いたところ、彼らもユランの田舎から引っ越して来たばかりで、1ヶ月前にココを買い取ったけど動物の毛アレルギーがひどく、手放さざるを得なくなったとのこと。飼い主も別にラリッてる雰囲気はないし(でも部屋の中はすべての窓に目張りがしてあり、ソファーとTVだけの真っ暗な室内にモルモットとココと生活しているという、ちょっと怪しい人だった…)、ココを手放すのを非常に残念がっている様子だったので、一度家に帰って家族会議の後、買い取ることにしました。
 その後も元飼い主に犬登録について連絡をした際、はじめはブリーダーから買ったと言っていたのに、後で「よくわかんないけど、ブリーダーっていうか犬がたくさんいる家だったかも」とか、犬登録事務所に問い合わせると、実はDansk/Svensk gårdhundとミックス、という事実が発覚したりもしましたが、まあ、ココは元気で丈夫だし、良しとします。

 そんな出生の怪しいココ嬢ですが、うちに来た当初はものすごい恐がりで、常に私の後をついてまわり(元飼い主も女性だったし、たぶん女性に安心してたんだと思う)、私の姿が見えなくなるとパニックになるほどだったのですが、今ではすっかり落ち着き、階下に住む義姉家族のラブラドール、Bellaとも大の仲良しに。庭に2匹を放り出すと、ドッグレース並みに駆け回って遊んでおり(遊び終わった後に芝生で足が緑色に染まるほど!)、大変ほほえましいです。
 

姉御のBella。辛抱強くティーンエイジャーなココの相手をしてくれています。


 食欲もすさまじく、私が台所に立っていると何かおこぼれが落ちて来ないか常にチェック。野菜とかフルーツが大好きで、たまににんじんとかあげると喜んで食べています。
 息子達はそりゃーもう喜んでいて、特に次男はどこに行くにも一緒。ちなみに先日、次男がココとべろべろキスをしていたので、「気持ち悪くないの…?」と若干うへっと思いつつH氏と見ていたら、「あんたらもキスしてるでしょーが!」とツッコミが…(そしてH氏「なんだ、父さん達のキスは気持ち悪いってか?!僕らはココほど口臭がきつくないからいいんだ!」と分けわからん対応をしていましたが)。


必ず誰かに寄り添ってくる。


新カップル誕生。寝起きの悪い次男も、ココが起こしにいくと喜んで飛び起きます。


小型犬なので出かける時もだいたい一緒です。


 そんなわけで、新しい家族、ココのご紹介でした。