難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

自動車免許更新の聴力検査で・・・

2009年12月11日 19時09分54秒 | 生活
水曜日の自動車免許更新は、視力検査の後、別室に案内されたが、警笛による検査をしないで書類の確認だけですんだ。

要約筆記者が続いて入室しようとしたら、担当官がこの人はと聞くので、
「要約筆記者です」

要約筆記者は
「ノートテイカーです」

担当官は
「通訳か」と。

要約筆記者と顔を見合わせてうなづいた。

待っている間机の上を見ると簡易筆談器(カキポン君)があった。


ラビット 記

「千の風になって - 秋川雅史」をヘッドホンで聴いてみた

2009年12月11日 03時51分08秒 | 人工内耳
人工内耳と補聴器をして毎日を送って3年目になるが、勤務先でもちょっとした呼びかけは聞こえるようになって来たが、会話がつながるというところにはなかなかいかない。

帰宅してテレビを見ると字幕なしでも聞こえる。しかし、勤務先の食堂のテレビの声は聞こえない。周囲の人の話し声が大きいからだ。
職場というのは意外とノイズが多い。周囲の電話の鳴る音、電話で話している声、ファックスの呼び出し音、空調やプリンターの音などが響き渡っている。このせいで聞こえにくくなっているのではないか。

昨日から、携帯電話を人工内耳と補聴器のTモードで聞くための磁気ループのコードを探していた。自立コムのM-リンクはよく聞こえることが分かっているが価格が1万円以上する。イヤホンを人工内耳のアンテナの部分に当てるとよく聞こえることは知っている。イヤホンのコイルがループアンテナになるからだ。

帰宅してイヤホンの代わりにヘッドホンでどうかと思って、人工内耳の手術をした頃によく聞いていた「千の風になって」を聴いてみた。
これがよく聴こえる。
人工内耳と補聴器の両方をTモードにしても、しなくても聞こえるが、Tモードにした方が豊かに聞こえる。ということはヘッドホンのスピーカーの磁気が人工内耳と補聴器に伝わっているということか。

左の人工内耳側だけでも以前の右の補聴器側と同じく聞こえる。良かった。人工内耳による聴能は確実に発達していることが確認できた。頑張ろう。


ラビット 記

千の風になって - 秋川雅史


歌は心【完全版】/スーザン・ボイル (日本語字幕つき)

今日のPC筆記 初期の「筆記による情報支援」の原型かも

2009年12月10日 21時33分58秒 | 日記(つぶやき)
障害者政策研究全国集会の自立支援分科会に参加した。

要約筆記の派遣が受けられなかったので、主催者のスタッフがPCでワードに入力した。
3人が報告者一人ずつ入力を交代するが、30分間一人で入力する。

あれあれ、早いぞ。早いだけでなく、あの機関銃トークの北野先生の話をちゃんと要約しているぞ。

うーむ、そう言えば、パソコン要約筆記の技術は身につけていないし、特定のPC入力者グループに属しているわけではないけれど、講師の話はみな理解していますと言っていたなあ。

誰でもこうできるわけではないが、内容を理解しているというのは重要ということだ。
協会の理事会に来る要約筆記者が内容を理解できないので、ぜんぜん意味の分からない文章を書くのに似ているかも。


ラビット 記

「EAS人工内耳挿入術」を承認

2009年12月10日 07時53分25秒 | 人工内耳
いわゆるハイブリッド型人工内耳のことだ。
意外と承認が早かったという印象がある。

補聴器と人工内耳を併用する難聴者としては良い効果を期待できると思う。
従来の人工内耳とまた違ったマッピングや調整が不可欠だ。それには装用者のフィードバックが重要になる。

装用者がフィードバックする内容を医療界全体で共有できないものか。


ラビット 記
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「EAS人工内耳挿入術」を承認―高度医療評価会議 厚生労働省の「高度医療評価会議」(座長=猿田享男・慶大名誉教授)は12月9日、「EAS(補聴器・人工内耳併用型)人工内耳挿入術」を「高度医療評価制度」の対象とすることを承認した。
また同会議は、「胎児頻脈性不整脈に対する経胎盤的抗不整脈薬投与」と「インスリン依存状態糖尿病の治療としての心停止ドナー膵島移植」を「条件付き適」と評価した。
(中略)

 「EAS人工内耳挿入術」は、低音部に残存聴力を有するものの、高音域の聴取能が悪い「高音急墜あるいは漸傾型の聴力像を呈する両側性の高度感音難聴患者」が適応症。残存聴力を温存するためにEAS人工内耳を使う。従来の人工内耳は内耳の中に電極を挿入するため、残存聴力が犠牲になったという。一方、EAS人工内耳では、低音部の残存聴力を壊さずに活用することが期待できるという。
医療・介護情報CBニュース -より http://www.cabrain.net/news/
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/25530.html

障がい者制度改革推進本部設置の閣議決定

2009年12月09日 17時47分46秒 | 権利
「勝利を目指す会」からも、閣議決定の内容が届いた。

問題は、推進本部の本の「推進会議」が何人で構成され、何人の当事者が入るのかだ。
聴覚障害者はろう者と難聴者の二人は必須だ。


ラビット 記
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  ◆障害者自立支援法訴訟の勝利をめざす会◆
     ニュース 2009.12.9 第67号
   http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/
━━━VICTORY━━━━VICTORY━━━━VICTORY━━━
◆(1)12月8日、「制度改革推進本部」設置を閣議決定
    「推進会議」年内スタートへ
添付したPDFとテキストファイルのように、政府は8日の閣議で「障がい者制度改革推進本部(本部長=鳩山首相)」設置を決定しました。

推進本部もとには「推進会議」が設けられ、その構成メンバーや事務局には当事者が位置づけられます。
障害者自立支援法廃止後の新法制定や障害者権利条約批准にむけた国内法整備、障害者基本法改正などが検討課題とされています。

内閣府の泉政務官は、7日、JDF(日本障害フォーラム)との面談の場で、「推進会議」のもとに「専門部会」を置き、5年間の集中的な改革期間として、障害概念、権利条約、虐待防止、民主党マニフェストの「17の論点」など議論いただきたい。

事務局には当事者に入ってもらい。当事者のことを決めるのは当事者の声でなど強調していました。

 ○毎日新聞ニュース
  http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091208dde041010006000c.html

 ○讀賣新聞ニュース
  http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091208-OYT1T01059.htm?from=nwla
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障がい者制度改革推進本部の設置について

平成21年12月8日
閣議決定

1 障害者の権利に関する条約(仮称)の締結に必要な国内法の整備を始めとする我が国の障害者に係る制度の集中的な改革を行い、関係行政機関相互間の緊密な連携を確保しつつ、障害者施策の総合的かつ効果的な推進を図るため、内閣に障がい者制度改革推進本部(以下 本部」という。)を設置する。

2 本部の構成員は、次のとおりとする。ただし、本部長は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求めることができる。

本部長  内閣総理大臣
副本部長 内閣官房長官 
     内閣府特命担当大臣(障害者施策)
本部員  他のすべての国務大臣

3 本部は、当面5年間を障害者の制度に係る改革の集中期間と位置付け、改革の推進に関する総合調整、改革推進の基本的な方針の案の作成及び推進並びに法令等における「障害」の表記の在り方に関する検討等を行う。

4 本部長は、障害者施策の推進に関する事項について意見を求めるため、障害者、障害者の福祉に関する事業に従事する者及び学識経験者等の参集を求めることができる。

5 本部の庶務は、関係行政機関の協力を得て、内閣府において処理する。

6 前各項に定めるもののほか、本部の運営に関する事項その他必要な事項は、本部長が定める。

7 平成12年12月26日閣議決定により設置された障害者施策推進本部(以下「旧本部」という。)は廃止し、これまで旧本部が決定した事項については、本部に引き継がれるものとする。

本件照会先:内閣府政策統括官(共生社会政策担当)
障害者施策担当 関参事官/神林補佐
電話: 5253-2111(内線44131)/3581-0277(直通)

波瀾万丈の自動車免許更新講習とノートテイク

2009年12月09日 10時39分53秒 | 生活
誕生日が近いので自動車免許更新の手続きをした。

仕事の状況から翌日行くことを上司に了解をもらったのが夕方近かった。すぐにノートテイクの派遣を依頼したのが16時過ぎ。派遣が受けられてほっと。

早朝から電車とバスに乗り継いで試験場へ。着いたら代書屋がなくなっていた。事前に写真も不要で申請書に書くのも住所氏名くらいだ。
聴力試験も過去の書類を見てパス。無事講習に。

優良者講習は30分で終わり万歳となるところが、受講確認を受けた紙がなくなったり、暗証番号を印字したカードを見失ったり、また手続きしたり、生まれて初めてのゴールド免許証を手にするのはさんざんだった。

3年前は警視庁にノートテイクを付けてくれるように交渉して、やっと費用がどのくらいかを要約筆記を派遣する手話通訳手話通訳等派遣センターに電話してもらうところまでこぎ着けたが、派遣担当者が公費派遣制度があるから大丈夫ですと答えたので苦労が水の泡になったことを思い出した。


ラビット 記

政府が障がい者制度改革推進本部設置!万歳!

2009年12月08日 14時25分16秒 | 権利
政府が「障がい者制度改革推進本部」設置を閣議決定した。

障害者にとって、新しい時代の幕開けだ。
国連で障害者権利条約の採択(12月13日)からまもなく3年の今日。
障害者週間の真っ最中、障害者の日12月9日を明日に迎えた今日。

胸が高ぶる。


ラビット 記
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「障がい者」の表記検討=政府が制度改革推進本部設置

 政府は8日午前の閣議で、障害者支援の法整備について議論する「障がい者制度改革推進本部」を設置することを決めた。鳩山由紀夫首相(本部長)をはじめ全閣僚が参加し、年内に初会合を開く見通しだ。
 同本部では、法令で使われている「障害」という表記の「害」に否定的な意味があることから、「障がい」という表記に改めることなどを検討。推進本部の名称も「障がい者」とした。
 また、就職や教育など、あらゆる分野での差別を禁じた国連の障害者権利条約の批准に向け、5年間を集中期間とし、制度改革を検討する。(2009/12/08-13:15)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009120800430

「障がい者制度改革推進本部」設置の意義 難聴者

2009年12月08日 11時51分45秒 | 権利
政府は近く「障がい者せいど改革推進本部」を発足させると言う。

これが実現すれば、障害者にとっても難聴者にとっても一大朗報だ。
なぜなら1千万人を越える難聴者は、戦後まもなく出来た身体障害者福祉法の基準に制約されて、必要な支援を受けられなかった「制度の谷間」の障害者だからだ。
自ら、障害の内容を説明できない、理解しにくいために軽い障害と見られる点ではAIDS、内部障害者、その他の障害者に共通だ。

「障がい者制度改革推進本部」が設置される意義は大きい。
第一に、障害者権利条約の批准とこれに伴う障害者差別禁止法の他、国内法の改正に取り組むことだ。
第二に、障害者当事者が参画して施策形成されるという点だ。
第三に、障害者の生活のあらゆる分野を対称にすることだ。

しかし、難聴者組織自体も大きなタスクを背負うことになる。
それは合理的な施策策定を国民の理解を得ることだ。


ラビット 記

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<障害者>制度改革へ自ら政策立案 新組織のメンバーに
12月7日2時30分配信 毎日新聞

 障害者自立支援法廃止後の法制度全体に当事者の声を直接反映させるため、政府は近く「障がい者制度改革推進本部」(本部長・鳩山由紀夫首相)を設置し、本部内にメンバー20人中11人を障害者や障害者団体幹部とする「制度改革推進委員会」を設けることを決めた。障害者が議論・調査して政策作りに直接参加し、責任も持つ初の仕組みで、支援法に代わる新法など法制度全般を協議。発達障害も対象とするなど障害範囲の見直しや現制度に代わるサービス給付体系の検討も進める。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091207-00000002-mai-pol

難聴者の手話「指導」の中身

2009年12月06日 19時39分48秒 | エンパワメント
難聴者が初めて手話を学ぶ時に、最初から手話ありきではない「指導」が必要。

難聴者は誰でも普通に生きる権利がある、普通にコミュニケーション出来るし、自分に合った方法でかまわないということ、難聴者が主体性を持っているということを自覚して、「自立をともに進める」立場で手話の学習を支援するということ、自分たちが教えることにしないといけないということを今日話し合った。


ラビット 記

難聴者への働きかけ、組織化

2009年12月06日 16時04分45秒 | 日記(つぶやき)
社会には、聞こえや補聴器等の知識や相談出来るところが少ない。

病院や区市の福祉事務所に来られていない難聴者は補聴器を購入する前にいろいろ悩んでいるが、都レベルや区市レベルでも、こうした方々に働きかける取り組みはない。

NPO法人の難聴者協会の取り組みが行政や民間機関のできないところを行うにふさわしい。
自治体の協力も得やすい。


ラビット 記

難聴者は補聴器の情報を持たない

2009年12月06日 15時36分48秒 | 日記(つぶやき)
社会の中に、補聴器のことを知るための情報が行き渡っていない。

補聴器店には日々最新の情報が入るが、補聴器を装用した難聴者は普通補聴器が壊れるかその補聴器で聞こえにくくなるまでは補聴器店に行かない。

必然的に情報の量や質は販売店側にかなわない。
補聴器販売店は言ってみれば、自分の恣意的な販売が出来る。
難聴者は知識も主権者意識もない状態、補聴器や支援を必要とする人。権利擁護が必要な存在。
難聴者の権利を守って最大限の利益を与えるためにはきちんとカウンセリングできる人、意識を持った人が当たる人が必要。
認定補聴技能者の養成に当事者は関わっていないが大丈夫だろうか。

それが出来なければ、補聴器を販売するには販売と選択する場を切り離したシステムが必要になる。


ラビット 記
三鷹市の八幡神社

障害者政策研究全国集会自立支援分科会と難聴者問題

2009年12月06日 13時41分03秒 | 日記(つぶやき)
この集会に参加したのは初めてだったが、DPI日本会議や周囲の研究者(大学)の取り組みの内容がわかった。
際の施策に反映させようとしている姿勢はみならわなくてはならない。

午後の自立支援分科会のパネリストは全国自立生活センターの中西氏を除いて、障害当事者ではなかったが、
「ニーズ中心の福祉社会を」、「総合福祉サービス法の展望」などの執筆をしている。
これらの考えを取り入れて、難聴者自立サービス体系を築かなくては。

難聴問題は、特に児童は耳鼻科の医療やオージオロジー聴覚医学の面から取り組まれてきたために、生活支援、本人へのエンパワメントという視点が弱い。
聴覚補償か手話かということにもつながり、聞こえの保障(補聴器と補聴援助システム、通訳の普及)に支援が偏っている。

これは、もっと大きな視点で支援のあり方を見直さなくてはならない。
エンパワメントの一つとして、機能訓練と生活訓練を組み合わせたプログラムの開発が必要だし、難聴者問題に精通したソーシャルワーカー、言語聴覚士、ピアメンターの養成も課題になる。


ラビット 記

障害者政策研究全国集会

2009年12月05日 17時21分35秒 | 日記(つぶやき)
新宿区の戸山サンライズで、第15回障害者政策研究全国集会に、谷博之参議院議員が政府の障害者施策をどう変えていくかを説明した。

その中で、ここでの検討施策がそのまま政策になるということを言ったのは驚いた。
確かに15回を迎える検討の積み重ねの中での到達点は貴重なものだ。
しかし、すべての障害について論じられているわけではないし、視点が欠けている施策もある。

その一つが聴覚障害だ。検討メンバーにほとんど聴覚障害者がいないせいか、検討に反映されていない。
DPI日本会議で検討した障害者基本法改正案が昨年策定されたが21条の情報通信のところは条名を変える以外はノータッチだ。

シンポジウムでは挙手して、難聴という障害の特性やエンパワメントの必要性、情報・コミュニケーションの問題の深い検討を求めた。

シンポジストの藤井氏は障がい者制度改革推進本部で検討する視点を3つあげたが、最初はすべての障害者について考えるということだ。


ラビット 記

要約筆記はなくなりません。

2009年12月04日 12時55分30秒 | 日記(つぶやき)
もじらさんの「特別支援教育支援員日記」要約筆記講座3に、コメントを投稿した。

要約筆記は、話された言葉がそのまま文字化されてもなくなりません。
ぜひ、頑張ってください。


ラビット 記
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要約筆記の講習会に通って頂き、ありがとうございます。

人が話した言葉をそのまま文字化するシステムが出来たとしても、要約筆記はなくなりません。
すぐにご理解いただけると思いますが、普通の会話には多くの非言語要素が入っています。それはオンを文字に置き換えられたとしても表現できません。
「もういいです」が怒気を含んだ言葉だったり、十分満足したのか、遠慮しているのか、これは文字で伝えようと思ったら伝えられないです。
「いりません」「十分いただきました」「もう結構です」などの表現を使う必要があります。
また、話された言葉を聴くのと文字化された言葉を読むのとでは脳の使い方、ストレスがだいぶ異なります。
生まれたときから、オンを聞いて言語化してきた脳はその生後時間をかけて多様な概念を言語化し、さらに数年後に文字を学習し、その文字化したものを読んで理解するにはさらに数年の時間を要します。それだけ、文字を読むと言うことは高度の能力を要します。
そのことから、パッと読んで意味を理解する表現を要約筆記者は専門的技術として磨いています。
書くのに時間がかかるから要約しているのではなく、瞬時に理解が出来るように要約しているのです。
講演や講義などは、即時双方向の応答が求められないものは、そのまま文字化されてきましたが、その場で読んで理解するのは時間がかかるので、その記録を読むことが必要になります。