難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

裁判員制度における文字による情報保障

2009年07月25日 22時39分21秒 | PHSから
090426-193930.jpg難聴者でなくても、手話を母語とするろう者にとっても、健聴者にとっても、音声の文字表記はそれぞれ有用だ。

しかし、聴覚障害者の情報保障は高速文字表記だけで解決するほど単純ではない。
その場で読んですぐに分かる、つまり「聞くように読める」ような文章で表記するのが要約筆記だ。これは、外国語や手話と同じように高度の言語理解を必要とする「通訳」することだ。

発声された言葉が論理的で意味のある言葉なら文字通りそのまま表記できるだろう。しかし、これはオンの文字化であり、そのまま読解できるかはその人の持つ語彙やその意味など知識、メタファーとしての知識など別の力が必要だ。

その場で理解するための要約筆記と発言内容を読んで理解する文章とは果たしている機能が異なるし、どっちが良いかではなく両方が必要だ。

聴覚に障害がある人が裁判員を国民の義務として果たすためには、聴覚に障害がある人の審議を理解する権利は最大限に保障されなければならない。
これは、他に障害を持つ人と同じ問題であり、障害を持っていることで裁判員を拒否されたり、忌避することのないように、聞こえないということの意味を私たち自身が深くとらえたい。


ラビット 記




人工内耳フリーダムのフォーカス

2009年07月25日 14時10分00秒 | PHSから
090723-142438赤辛チキン.jpgフリーダムのフォーカス(指向性の聞き取り)を2種類にしたが勤務先のオフィスではその効果はまだなかった。

居酒屋のような周囲が相当うるさいところでは効果があるのではと思うが、まだそうした機会がない。
最近は、皆とワイワイするのも避けるようにしているからだ。


ラビット 記
マクドナルドの赤辛チキンは辛いが衣がパリッとしていてうまい。黄色い脂肪の部分も少し残っている。どこで食べても同じような製品を供給できるのはすごい。







地デジ移行の懸念すべき点と放送アクセシビリティ

2009年07月25日 13時53分40秒 | 放送・通信
090722-195234皆既日食.jpg090722-195143皆既日食.jpg地上デジタル放送の移行(アナログ波停止)まであと2年間。その移行までには多くの課題がある。

民放連の広瀬会長が、地デジ移行の進捗状況に付いて、記者会見で3つの問題点をあげていた。
①都市部の集合住宅の受信対策
②地デジ対応受信機の普及に関する地域間格差
③経済的弱者への対策の遅れ

障害者放送協議会や各団体は、経済的弱者のみならず、情報弱者への対応を求めて来たが、総務省の動きは鈍い。総務省テレビ受信者サポートセンター(デジサポ)は社団法人デジタル放送推進協会DPAが実施しているが、聴覚障害者向けと視覚障害者向けページが本日7月24日開設された。地デジ移行までのちょうど後2年間を残す日に合わせたのだろうか。
http://www.digisuppo.jp/
http://www.digisuppo.jp/local/deaf/touch/index.html

経済的弱者に給付するという簡易チューナーの製品化もまだということだが、視聴覚障害者向けの受信機も必要だ。聴覚障害者向けは、アイドラゴンの地デジ対応機種が開発されているようだが、厚生労働省が身体障害者手帳を持つ聴覚障害者には給付を予算化している。
視覚障害者向けには、英国のような地上デジタル放送にアクセスしやすくするアダプターの開発と給付が必要だろう。これは聴覚障害者にも番組選択や録画予約など操作しやすくなっている。
(参考)
「英国のデジタル放送受信機の開発について(ビデオ・プレゼンテーション)
リチャード・オーム氏(英国盲人協会(RNIB)アクセシビリティ部長)」
http://www.normanet.ne.jp/~housou/0315/


ラビット
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会長会見/2009-07-16-広瀬会長会見

【日 時】 平成21年7月16日(木) 午後3時15分~3時55分
【場 所】 グランドプリンスホテル赤坂
1.地上テレビ放送デジタル化の進捗状況について †
* 記者:アナログ停波まで残り2年となったが、現時点の意気込みをお聞きしたい。
* 広瀬会長:日本の場合、テレビ放送のデジタル化はほぼ計画どおりうまく進んでいると思う。米国でのアナログ停波直前にFCCの調査団が来日した際に、“日本のデジタル化計画は、国民の認知度や各種対策など、あらゆる面で米国より進んでいる”との感想を述べていた。
あえて懸念される点をあげるとすれば、①都市部の集合住宅の受信対策、②地デジ対応受信機の普及に関する地域間格差、③経済的弱者への対策の遅れなどであろう。
①は特に関東広域圏において、UHFアンテナを設置していない集合住宅が相当数あることから、その対策が喫緊の課題である。

②については、沖縄、岩手、長崎などの普及率が低いが、沖縄の場合は佐藤総務大臣が現地を訪れ、在沖縄のテレビ社と意見交換をして、原因究明を行い、対策を練っている。

③ については、個人情報を正確に集められるか、また、これを漏えいさせないような仕組み作りや簡易チューナーの製品化など、解決すべき課題がある。
全国的にデジタル化が遅れる地域のないよう、できることはやっていきたい。
http://nab.or.jp/index.php?cmd=read&page=%B2%F1%C4%B9%B2%F1%B8%AB%2F2009-07-16-%B9%AD%C0%A5%B2%F1%C4%B9%B2%F1%B8%AB