難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳装用者が補聴器?

2008年11月30日 15時10分03秒 | 人工内耳
081128-193924.jpg人工内耳装用8年目の女性が反対側に補聴器を付けて「聞こえる!」と言う。
以前からの人工内耳を使っている人は人工内耳に慣れてくると補聴器の音がじゃまと言って、はずしたということを聞く。
昔の補聴器は性能も今一つで人工内耳が補聴器の限界を凌駕したが、いまのデジタル補聴器の性能を考えると人工内耳装用者が補聴器を補助的に使うこともありなのかと思われた。

調整後、とある居酒屋で話し込んでいた。
隣のテーブルのグループがうるさかったが、室内に流れるピアノがジャズで、向かいの席の話も読話をしながらほぼ分かった。右側の人の話は右の補聴器で聞いた。
「打算」など幾つかの単語は聞き取れなかったが、人工内耳と補聴器の併用の効果は十分感じる。
いずれ低下する聴力も考えて、補聴器の限界を超えるために人工内耳を装用することは正解だったと思う。


物言えぬ子供たちは人工内耳をしていると補聴器をはずす傾向があるそうだが、われわれ成人の効果も参考にして欲しい。


ラビット 記




もうすぐ1周年、人工内耳装着から。

2008年11月30日 15時09分50秒 | 人工内耳
081128-194538.jpg昨日は、久しぶりに元の病院で人工内耳と補聴器の調整をした。人工内耳と補聴器の両方の装用を考えてくれる医師が転勤で、元の病院は月2回の診察日になり、4ヶ月ぶりの受診になった。

人工内耳を初めて付けた部屋に入った。懐かしい。あれから、もう1年だ。

人工内耳フリーダム5の新しい機能はウィスパー、アドロ、ASC(自動感度調整)、ビームがあり、一般環境、騒音下、音楽鑑賞などのモードでそれぞれ組み合わせて使うことが出来る。

1)ASCとアドロ
 会社の会議などでどの方向から発言があるか分からない場合、指向性機能のビームを使うと発言者の方向を見ていなくてはならない。資料や他の人を見る際には聞きにくくなる。ビームをはずして、ASCを設定した。

2)MT(磁気ループ、テレコイル用)
 スイッチを押さなくても常時Tモードになっている。マイク入力と磁気コイル入力の割合を1:3から1:4にした。磁気入力が大きくなっているはずだ。

3)アドロ、ビーム
 対面で会話をする場合に使用。比較的うるさいところでも前の人の話は聞きやすい。話し手の方を見る必要があるので、上司の隣席は痛し痒しだ。

4)ミュージック(ウィスパー付き)
 小さい音は小さいままで聞こえる。全帯域の音が聞こえる。通常は小さい音も聞こえるレベルに増幅するがウィスパーがあると小さいままだ。ヴァイオリンコンサートの時、小さな音は小さく聞こえた。演奏者の体の前の弦が高い音で反対側が低い音ということも分かった。


ラビット 記




補聴器とPHSの電話

2008年11月30日 10時58分47秒 | 補聴器
20081130105846.jpg昨日の補聴器外来で、補聴器でPHS、携帯電話を使う方法や補聴器の機能が初めて分かった。

今のデジタル補聴器は指向性の機能がある。補聴器の背に前後二つのマイクがあり、写真ではAが前、Bが後ろ、前後の音圧か時間差で音の大きさを比較しているとのことだ。
実はPHSで電話しているときに突然聞こえなくなってしまうことが続いていたので、この機種使わなくなってしまっていた。
初めは自動騒音抑制機能が効いていると思ったのだが、そうではなく、補聴器が電話の音を聞いて、あるいは周囲の音を関知して、背部の音が大きいと自動的に前のマイクだけにして前方の音を拾うようにしている。
PHSの受話部(スピーカー部)を補聴器のマイクの中間や背部のマイクで聞いていると大きい音を関知して後方のマイクを切ってしまうので聞こえなくなるのだ。

補聴器のマイクがこの位置にあることを理解していなかったのでPHS電話の聞き取りに苦労していた。

また、騒音のあるところでは何かの機能が働いてエレベーターなどで耳が詰まったような聞こえになるが変だ変だと思って屋内を歩いているとだんだん元に戻る。
この緩やかに変化するというのが初めて知った。

便利な機能には違いないがその仕組みを知らないと戸惑うことになる。

こうした補聴器の仕組みや使い方は丁寧に教わる必要がある。難聴者学級の必要な理由だ。


ラビット 記