デジタル補聴器と言えども騒音のあるところや遠いところの音は聞こえない。
ニューヨーク滞在中も指向性マイクを活用した。このデジタル補聴器とマイクを接続するコントローラをなくしたので新宿の補聴器店に買いに出た。
この補聴器店は補聴器販売専門店認定協会の認定を受けている。
所定の講習を受けて試験に合格した補聴器装用士がいて所定の聴力検査機器などが配備されていることが条件だ。
ここは手話の使える難聴者が接客している。同じ難聴者なので気が楽になる。食べ物の味を説明するのと同じで、補聴器で聞こえない、聞きにくい状態を説明するのは難しいが、鼻が詰まった時のようにくぐもって聞こえるとか話せば分かってもらえる。
補聴器ではっきり聞こえない時も家族とかに口が見える状態で繰り返して話してもらってその言葉を覚えるようにすると分かるようになると、なんとしても聴くという姿勢を持てるように励ましてくれる。
ラビット 記
ホテルは国連ビルまで歩いて10分のイーストゲートタワーホテル。
毎日、カンファレンスルーム4に詰めて傍聴するか近くの部屋でサイドイベントや会合に出て、終ればホテルに戻って、日本と連絡を取る毎日だった。
文字通訳speech-to-text interpreterが難聴者に必要なことをアピールするのが大きな目的だったので、要約筆記者と行動をともにする私たちがひとつのモデルなっていた。
アクセシビリティの条文の関係者と聞けば、誰かれとなく、私たちの要望を書いた紙を渡して、難聴者には要約筆記が必要と説いて回った。
国連のアクセシビリティ条文の担当はセルビアとモンテネグロの代表だった。分割したユーゴラスビアのひとつの国だ。
会議場には、同時通訳の設備も条文を大きく表示するスクリーンはあるが字幕を表示するスクリーンはない。しかし、文字通訳はいないわけではなかった。カナダの政府代表は全ろうの方で議長席の下の方で文字通訳の打つ字幕を一人、モニターで見ていた。
次回は、あの会議場のスクリーンに文字通訳者の打つ字幕を出したい。
ラビット 記