Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

「ビオゴジ」「ギドゴジ」のこだわり その3

2009年02月20日 | 新作商品情報
「ビオゴジ」の造形について Part.1

■「ビオゴジ」の体型について

 今日は「ビオゴジ」造形でこだわった部分を書きます。

 今回弊社商品がモチーフとした「ビオゴジ・陸用」は、それまでのゴジラとは大きく違う体型、独特のフォルムの全身と言えます。
 頭が極端に小さくなり、ボディデザインは前作「84ゴジラ」からの流れ(「ビオゴジ・海用」の首から下は「84ゴジラ」スーツ流用)であるにも関わらず、違和感なくバランスが取れています。後の「平成VSシリーズ」5作の基本形となったのも頷けます。
 頭が小さく、首が長く、なで肩、お腹がぐっとへこんでおり、逆に胸は前に突き出すように大きくなっていますので、スタイルが良くて細めのゴジラに思われる方もいらっしゃるとは思います。ところがそれはあくまで見た目の印象で、実際に形にしてみるとそうではありません。
 下腹は太めだし、太もももかなり太くなっています。さらに、胸が大きくお腹はへこんでいても腰そのものは細くなっていないので、決してボディ自体が痩せているのではないのです。
 細く見える理由としては、お腹のへこみもそうですが、常に脇を締めている体勢でのシーンが多い事と、足の付け根の角度で足が長く見えている事(女性のハイレグ水着を思っていただければわかりやすいかも)、そして首の位置と細さが挙げられるでしょう。そして直立した姿勢がよりスタイルの良さを引き出している事も忘れてはいけません。

 これまでいくつかのゴジラソフビを作ってきましたが、最も体型バランスが難しいゴジラでした。「カッコかわいく」ディフォルメで作るのですから、それらのたくさんの体型の特徴を強調したり強弱を付けて入れなくてはなりません。どこかを重視し過ぎるとどこかのバランスが崩れやすいのです。ひとつバランスが悪いだけで「ビオゴジ」に似なくなってしまいます。似てなきゃ「ビオゴジ」である意味はありません。なんだかパズルのようです。
 こんな事を言うと誤解を招くかもしれませんが、(あくまで私にとってですが)ディフォルメではなく、リアルに作る方がずっと精神的にも技術的にも楽かもしれないと思ってしまいました。それだけ完成された体型のゴジラなのかもしれません。
 ディフォルメでありながらも「ビオゴジ」体型の特徴を全て入れて、細いわけではないのに見た目の印象では決して太くは見えないようにする……。矛盾しているようではありますが、これがとにかく全身の造形テーマでした。

 実際のスーツとあえて変えたのは背びれの角度です。
 実際のスーツでは、3列の背びれがほぼ平行に配置されています。そのため全体を斜め前から見ても背びれはほとんど見えません。やや横向きにして初めて背びれの存在を確認できるゴジラです。
 しかし、商品の「ビオゴジ」は左右の背びれの角度をやや斜めにして、全体を斜め前から見ても背びれが見えるように配置しました。これがある意味アクセントになって「ビオゴジ」の全身の特徴がわかりやすくなり、ゴジラそのものとしてもカッコよく見えるのです。(実は「GMKゴジラ」を作った時に学んだ事です。)もちろんこれは5頭身のディフォルメだからこそ許されるものだと思いますし、リアルな「ビオゴジ」商品を作るとしたらやはり背びれは平行の配置で作っていたでしょう。

(2009.7.27更新)
「ビオゴジ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
(2009.9.28更新)
「ギドゴジ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする