Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その96

2009年02月14日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ ブラックバージョン」編 Part.2

■「わがままな実験」でしたが……

 発売当時、「デスゴジ」については「デスゴジ・カラバリ計画」というのを行なっていました。劇中シチュエーションやシーンのイメージをテーマにしてのカラーバリエーションという枠をあえて作って、その中で展開していました。早い話が、「劇中のデスゴジらしくない色は一切やらない」という事です。
 しかしこの「ブラックバージョン」だけは別でした。「平成VSシリーズ」のゴジラ(ビオゴジ、ギドゴジ、バトゴジ、ラドゴジ、モゲゴジ、デスゴジ)全般のイメージとして、黒成型&シンプルな塗装にしたので、言わば「番外編」としての企画です。
 「売るため」というよりは「私がほしかったゴジラ」がかなり強かったわけです。「わがままな実験」と言ってもいいでしょう。

 ですからこういった単純なソフビゴジラを希望する人はそう多くはないと考えたので、販売個数の少ない「福袋」に在中したのです。
 その「福袋」は、特に同封の「メルトダウンバージョン」に注目が集まり予想以上の好評で、すぐに完売し再販を望まれる方のために「ゴジラ福袋プラス」を発売したのはこれまでに何度も書いてきました。
 確かに最初の「新春ゴジラ福袋('08)」発売後の問い合わせで一番多かったのは、「メルトダウンバージョンだけでもいいので再版してほしい」というものでした。「プラス」では「メルトダウンバージョン」と未塗装だけのセットでしたが、「プラス」が完売してから急に「ブラックバージョン」の再販やそれを入れた別のセット等を望まれる声も多数いただくようになったのです。
 日頃弊社商品をお求めにならないであろう方々からも多数お声をいただきました。

 そういった方々の思いをうかがってみると、この時初めて「あ、ゴジラソフビに対して私と同じようにずっと思ってた人って予想以上にたくさんいるんだ」という事です。シンプルな塗装の黒いゴジラを望まれていたという事です。
 「メルトダウンバージョン」の人気で印象が薄かったのですが、「ブラックバージョン」も欲しかった人はたくさんいらっしゃった事が嬉しく、と同時に再版できなかった事が申し訳なく思っていました。
 そこでその時からずっと思っていたのは、「いつか他の平成VSシリーズを作る事があったらできる限り早めに黒成型&シンプルな塗装のバージョンを作ろう!!」という事でした。
 それが今年3月発売の「ビオゴジ ブラックバージョン」「キドゴジ ブラックバージョン」な訳です。

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