Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ゴジラとスカイツリー

2012年05月31日 | Gフォトギャラリー


 ゴジラとスカイツリーの比較。
 使用しているのは「ビオゴジ スタンダードカラー」です。
 ビオゴジの設定が80mですので、スカイツリーの隣のイーストタワーのほぼ半分です。
 さすがにスカイツリーはでっかいですね。
 ゴジラでもこれを壊すには、熱線以外に大変な労力が必要です(笑)。

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スカイツリーのソフビ?

2012年05月30日 | 代表羽沢のG雑感
もし東京スカイツリーのソフビを作ったら…

 確か2年ぐらい前だったと思いますが、
「これとサイズ合うようにスカイツリー(ソフビ)を作って一緒に売ったら売れるんじゃないか?」
 雑談の中で羽沢組ゴジラを手にしながらそうおっしゃる川北監督。
「えー? さすがにそれはサイズが大きすぎて……」と笑ってごまかす私。
 実は同じような事を友人、親戚、お客様からも言われた事があります。
 羽沢組のギドゴジにもし合わせるとしたらスカイツリーは約108cmもの大きさになってしまいます。
 さらにモスゴジや決戦ゴジラに合わせると約216cmです。
 ここまで大きいと作るのも大変ですが、型の金額も考えただけで焦ります。
 東宝だけではなくスカイツリーにもロイヤリティは支払わなくてはなりませんので、いくらで売る事になるんでしょう?
 収益が出る自信は全くありません。
 レトロタイプソフビならスケールを無視して30~40cmぐらいのスカイツリーにしてもいいのかもしれませんが、Gメモリーズではそれをしちゃうと違和感が出ますし……。
 監督のお言葉とはいえ、さすがにこれはできそうもない羽沢組です。めんぼくないです。

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東京スカイツリー

2012年05月29日 | 代表羽沢のG雑感
東京スカイツリーの話

 金環日食の翌日、5月22日は東京スカイツリーがオープン。連日賑わっているそうです。最も一番はしゃいでいるのは在京のテレビ局のような気もしますが……。
 私は自転車で行ける距離に住んでいます。墨田区民としては慣れ親しんだ駅名が変わってちょっと寂しい気持ちもありますし、ゴミが増えたり違法駐車が増えるだろう事が心配だったり、近くに馴染みのカラオケ屋さんや飲み屋さんがあるので行きにくくなるだろう事も心配ですが、楽しめる場所がいろいろとできるのは嬉しくもあります。
 もう少し落ち着いてから、いろいろと見学に行こうと思います。

 私は普段7人乗りの車に乗っていますが、友人や親戚ら大勢で旅行に行く時は10人乗りのレンタカーを借ります。借りる時は自分の車で家から5~10分の所にあるお馴染みのレンタカー屋さんに行き、借りている間は自分の車を預かってもらっています。
 数年前の夏のお盆の時期、いつものように予約していつものように当日そこに借りに行きました。が、着いてびっくりです。
 レンタカー屋さんの建物ばかりか、隣接している他の建物、倉庫が全てきれいになくなっているのです。跡形もありません。だだっ広い更地になっていたのです。車も一切ありませんし、人の気配も全くありません。小さく「関係者以外立ち入り禁止」の張り紙のみです。「ど、どういう事?」
 張り紙を無視してその広い更地に侵入してぐるぐると走りまわる私の車。「うそー!! 何にもない!!」
 すぐに電話して転居した場所を聞いて事態は解決しましたが、あの突然の更地にはかなり驚きました。
 その3日後、その更地が工事を始めました。そして時を経て、先日そこに世界一の電波塔が完成しました。
 スカイツリーの建設工事直前に、何もなかった敷地を車で勝手にぐるぐる走り回った民間人はおそらく私だけでしょう。

 近くを通ると今でもそれを思い出す私です。
 そしていつか映像でゴジラがぶっ壊してまた更地にするのを密かに楽しみにしている私でもあります。

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金環日食

2012年05月28日 | Gフォトギャラリー


 5月21日は金環日食で日本中が話題になりました。
 その時間、羽沢組の事務所の近くの道路にもたくさんの人が立ち止まり、眼鏡を持って空を見上げていました。
 私は眼鏡を買えなかったので、見知らぬ人に少しだけ借りて見せてもらいました。
 理屈ではわかってはいるものの、神秘的で不思議なのものでした。

 日食の時に目を覚ますゴジラ、日食の時に進化してパワーアップする敵怪獣……。そんな展開のあるゴジラストーリーも面白いかも。

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74ゴジラ ダークブルー

2012年05月26日 | 新作商品情報


74ゴジラ
ダークブルー

7月2日通販先行発売!!

「74ゴジラ」の第2弾カラーとなる「ダークブルー」が7月2日より通販先行で発売となります。これまでGメモリーズセレクションでありそうでなかった怪獣らしいモンスターブルーカラーでの明るい配色です。皆さんのお申し込みをお待ちしております。


 今回企画したのは、新規造形で『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したゴジラ「74ゴジラ」です。新規カラーバージョンとなります。
 この時代のゴジラは、恐怖の存在ではなく地球侵略を企む敵怪獣に立ち向かう正義の存在です。映画館で夢中になった子供達にとっては、ヒーローとして存在していました。
 実際の劇中スーツは黒に近いダークグレーでしたが、当時発売されていたソフビフィギュアは明るい色で成型・塗装され、各商品でイラスト化されたものや紙媒体のメディアで紹介された写真でも明るく着色されたりしていました。黒よりも青や緑と言った色の方が、見ている子供達に正義のゴジラとしての印象を与える狙いもあったのではないかと思われます。
 劇中の雰囲気を持ちつつも、明るい色のイメージの「74ゴジラ」にすべく、全体的には青みのあるグレーベースとなるようなカラーリングを企画致しました。

 成型色は濃いめのシアンブルー。その上にボディの一部をシアンブルーとライトグレーの中間の色(薄めのモンスターブルー)をスプレー塗装し、全体を明るく仕上げます。背びれの先端等は白を加えたライトシルバー、ツメは肌色に近いライトブラウン。キバは白に近いアイボリーで塗装。
 塗装済み完成品のディフォルメソフビとして「74ゴジラ」はこれまで、他社様でもありそうでほとんどなかったゴジラです。色もレトロタイプ等でよく見られるようなシンプルなブルーやグリーンにはせず、他では見られない色合いになります。
 それでいて渋さがありながらも明るさを、全体的にかっこ良さというよりは、可愛さ重視の配色となります。

 もちろん今回の商品も、これまでのシリーズで発売したゴジラ同様、その怪獣の持つ個性を強調する羽沢組ならではのディフォルメタッチでアレンジし、「Gメモリーズセレクション」のテーマでもある「カッコかわいく」から外れる事ないようなバランスで造型、配色して遊べるソフビとして制作するものです。
 この商品は、2012年7月2日より通販での電話受付(昼12時より)、販売を開始致します。

G メモリーズセレクション
「74ゴジラ ダークブルー」

●ソフトビニール製
●各全高約17センチメートル
 ノンスケール ディフォルメタイプ
●発売日 2012年7月2日発売
●価格 4830円(税込)
●登場作品 東宝映画『ゴジラ対メカゴジラ』1974年作品
 ™&©1974,2012 TOHO CO.,LTD.


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そフビ制作裏話 その289

2012年05月25日 | 制作裏話


Part.10 メカゴジラを作ってみて


▲尻尾を浮かせて2本脚で立たせられるのもこだわりでした。

 長々と「メカゴジラ」の裏話にお付き合いありがとうございます。これからもまたいつかメカ怪獣に挑戦してみたいと思っております。

■次への挑戦
 原型制作から発売、完売までいろいろあった「メカゴジラ スタンダードカラー」でした。
 私自身いろいろと経験させてもらいました。特に原型の部分では考える事も多くあります。

 私自身が苦手だからそう思うのかもしれませんし、経験豊富な原型師さんやキャリア豊富のメーカーさんから見れば「甘ちゃん」と言われるかもしれませんが、ソフビに限らずメカの原型を作られている方はすごいなぁと改めて思いました。
 特にメカゴジラのような怪獣のカテゴリーに入るメカものは難しいと実感しています。
 実際のメカゴジラはメカとはいえ、着ぐるみの怪獣です。真っ平らな部分は実はありそうで全くないのです。全ての面が微妙な曲線・曲面で作られています。リベット(ねじ?)部分を除けば、きれいな正円状の面も全くありません。それでいて完成されたキャラクターです。これらの微妙な面を作るのにも経験や観察力が必要である事がわかりました。真っ平らや正円状のような規則性のある面の方が作るのは楽ですから。
 ソフビを作られている方の中には、粘土類を一切使わずワックスから作る方もいらっしゃるそうです。その方がメカの面がきれいに出るというのです。まだまだ私はその域には遠いようです。
 先日も某ソフビメーカーさんから聞いたのですが、現在ソフビで怪獣・怪人を作りたいという原型師さんはたくさんいらっしゃるそうですが、メカとなるとなかなか見つからないそうです。ましてやメカゴジラのようなタイプとなると皆さんが断られるようです。経験があればある程、難しいのがわかるから避けられるのでしょう。僭越ながらメーカーさん側のお気持ちも原型師さん側の気持ちもよくわかります。

 メカは苦手……と何度か書かせていただきましたが、もうやらないという思いはありません。タイミングを見てまた次のメカ怪獣に挑戦してみようと思っております。たとえまたえらく時間がかかってもやりたいです。諦める事は大嫌いですし、今回の「メカゴジラ」の経験を無駄にしたくありませんから。
 がんばります!!

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そフビ制作裏話 その288

2012年05月24日 | 制作裏話


Part.9 リクエスト



 「メカゴジラ スタンダードカラー」をきっかけにたくさんの次へのリクエストもいただきました。

■今後の「メカゴジラ」の企画いろいろ
 追加生産した「メカゴジラ スタンダードカラー」ですが、現在はこれもすでに完売しております。その後も今に至るまで、再販、もしくは「シルバー系」の新規カラーのリクエストも何度もいただいております。
 この「スタンダードカラー」の再販の予定はありませんが、「シルバー系」のバリエーションは考えております。ただ、いつものように他社さんのレトロタイプソフビで行っている配色のような感じにはしません。塗装済み完成品のメカゴジラソフビはこれまで各社からででおりますが、似た配色の物が多くあります。Gメモリーズセレクションではそういった配色はこれまでも避けてきましたし、似たような色合いの物を出してもどうかと思いますので、羽沢組ならではのこだわった独自の色を考えたいと思っております。
 他社さんのレトロタイプで見られたような色合いをご期待されている方には申し訳ありませんが、できるかぎりそういった配色の物以上に喜んでいただける物を目指して企画したいと思います。ですのでまだいつというお約束はできませんが、発表までお待ちいただきたいと思います。

 また「メカゴジラ2」「VSメカゴジラ」「機龍」等へのリクエストにもできる限り応えたいと思いますし、私自身も欲しいキャラクターです。ですから「NO!」ではないのです。
 ただ正直に言いますと、今回の「メカゴジラ」でも痛感した「メカへの苦手意識」がまだありますし、メンタル面(笑)だけではなく技術面、経験でもなかなか難しいところがありますので、もう少し時間を下さい。それにこれらを作るとなれば、「75ゴジラ」「ラドゴジ」「釈ゴジ」も欲しくなりますしね。やるなら企画自体、対戦したゴジラと一緒に考えたいと思います。

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そフビ制作裏話 その287

2012年05月23日 | 制作裏話


Part.8 お客様の反応



 おかげさまで好評をいただいた「メカゴジラ スタンダードカラー」。たくさんの皆様のお気持ち、お声があったからこそ作って良かったと思えました。

■たくさんいただいた次へのリクエスト
 発売前からたくさんの方々にお声をかけていただいたように、「メカゴジラ スタンダードカラー」は好評をいただき、早いうちに完売致しました。予想以上でしたので、初回生産分が完売直前には次の追加生産を決めたぐらいです。たくさんの皆様にお求めいただき感謝しております。
 造形にも配色にも喜んでいただき、そういった皆さんのお声をいただくと、完成までのいろいろあったネガティブな事もふっとびます。3年間諦めずに良かったと思いましたし、一番安心する時です。
 また、改めてメカゴジラが好きな方が多い事がわかりましたし、今後のリクエストもたくさんいただきました。
 毎回の事ですが、いつもより喜んでいただけた商品の感想をたくさんいただく時というのは、リクエストもいつもよりたくさんいただける傾向にあります。
 気の早い方は発売前からでしたが、発売後は「メカゴジラ2」をはじめ、各メカゴジラ、対戦した「74ゴジラ」を作ってほしいとたくさんの方からお声をいただきました。間違いなくこの初代「メカゴジラ」がなければ、いただけなかったリクエストと言えます。「メカゴジラ」をきっかけに弊社商品をお求めいただくようになった方もいらっしゃいます。
 喜んでいただけた事も嬉しいですし、こうしてリクエストをいただけるというのも幸せな事です。

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そフビ制作裏話 その286

2012年05月22日 | 制作裏話


Part.7 スケジュール



 相変わらずのスケジュールでの生産の弊社ですが、この「メカゴジラ」は今までで一番スケジュールに影響を与えた商品でした。

■怒濤の生産体制でした
 この「メカゴジラ」の完成までには予想外の時間がかかったので、弊社のスケジュールにも大きく影響しました。
 原型が間もなくできるだろう頃にも、ギリギリまで造形がうまくいかずに遅れたりしましたので、粘土原型ではなく、ワックス原型ができるまで油断できませんでした。
 昨年はGメモリーズセレクション5周年でしたから、いくつか盛り上げたいと思っていたのですが、震災の影響もあって「メモリアルセット」ぐらいしか目立った事はできませんでした。その「メモリアルセット」も当初春に予定していたのですが、先に発売(2月)を考えていた「メカゴジラ」がまた遅れるとなって、急きょ「メモリアルセット」の発売を先にしたりしました。
 年末年始に「福袋」を作ってすぐにまたセット物でしたから、弊社としては怒濤の生産体制でした。
 そしてすぐに「メカゴジラ」です。当初弊社で塗装も全て行うつもりでしたが、時間がなさ過ぎてそれもできそうもなく、外注にしたのでした。デザイン業務にもすでに影響していましたので。
 この「メカゴジラ」は、1月から発売を予告していましたので、スーフェスやワンフェスでたくさんの方々に「楽しみにしています」と言っていただきそれが励みになりました。2月のワンフェスでサンプルを展示したのですが、これも東宝の許諾がおりたのが2日前という慌ただしさ。当時の担当者様にも感謝です。シルバーの色のアドバイスを下さった川北監督にも見ていただけて「いいじゃん」とおっしゃっていただきましたし、後日中野監督にもお誉めいただきました。
 本当にたくさんの皆さんのお気持ちやお言葉が完成まで乗り切れた要因である事は言う間でもありません。

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そフビ制作裏話 その285

2012年05月21日 | 制作裏話


Part.6 たくさんのこだわり


▲原型ができてから参考用に「決戦ゴジラ」と並べてみた時の写真です。
東宝へのプレゼンのために用意した物です。


 こだわりが多ければ多い程、いろいろと手間も時間もかかりますし、難題も生まれてきます。

■こだわりと目指すものと塗装について
 以前たくさん書かせていただいた「こだわり」にもあるように、あいかわらずたくさんこだわった作った「メカゴジラ」ですので、詳しくはそちらをご覧いただきたく思います。

「キングギドラ」を作った後には、並べられるゴジラが欲しくて「決戦ゴジラ」を作りました。そして「メカゴジラ」後も同様に「74ゴジラ」を作りました。対戦怪獣を作っても、Gメモリーズセレクションは、ゴジラありきが基本である事は変わりません。
 それでも対戦怪獣のファンもいらっしゃるし、私自身も好きじゃない怪獣は作る気はありませんから、思い入れもこだわりもたくさん入ることになります。「ゴジラ以外はヘタクソ」と言われたくありませんし(笑)。
 メカゴジラにはメカゴジラの根強いファンもいらっしゃいますし、ゴジラは買わずともメカゴジラなら買うという方もいらっしゃいます。ディフォルメとはいえ、そういう方々にも納得していただけるものを目指したつもりです。
 これらのこだわりは、姿勢やパーツ等の原型部分でもそうですし、成型後の塗装でもそうです。「スタンダードカラー」としてのシルバーの色も、普通のシルバーにはしたくなかったのです。

 塗装に関しては、スケジュールの都合でこの「メカゴジラ スタンダードカラー」は外注にお願いしました。
 が、全身のシルバーは色合い、塗り方がどうしても納得できず、納品後に結局70%ぐらい弊社でスプレーし直しました。さらに目や耳の部分、腕のMGマークも1体1体全部筆で弊社担当者が修正、加筆しています。
 こだわりの多い物や、微妙な色合い、求める技術を考えるとなかなか外への塗装発注は相変わらず難しいところです。

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そフビ制作裏話 その284

2012年05月19日 | 制作裏話


Part.5 原型(5)



 今日は「メカゴジラ」の原型を作ってみて感じた事、思った事です。

■未だに苦手意識はあります
 ソフビの原型を作るにあたっては、ディフォルメなのでリアルタイプ、もしくはもっと本物に似ている要素を多く入れた物のような作り方はできません。分割パーツを増やせばもっとリアルには近づけられます。が、販売価格を考えるとパーツ数には限りがあります。そして毎回の事ですが、ソフビですから成型時の抜きの方向が重要になります。
 メカゴジラで例えると、膝の突起や各背びれ、尻尾の突起等、足首から先等、かなりディフォルメアレンジせざるを得ません。
 ましてや頭の角度もGメモリーズセレクションのゴジラに向かい合わせで自然になるように、やや下向きですし、脚もあえてがに股にしたりと姿勢にもこだわりをたくさん入れています。今までのゴジラ同様、ギリギリの角度で成型時に抜けるように作る事も必要なのですが、このメカゴジラはゴジラ以上に調整に時間がかかりました。メカなだけに微妙な角度を変えるだけでバランスが変わってしまうのです。

 私にとってメカゴジラは、今までで一番難しい原型の商品でした。
 また作れるのかと問われたら、突起や形状がいろいろついているメカには苦手意識が今でもあるぐらいなので自信はありません。でも経験を積まなければその苦手意識も解消されないのでしょう。
 いくつかのメーカーさんのメカゴジラソフビを私も集めているのですが、今回自分で作ってみて、他社さんのカッコいいメカゴジラソフビを作られた原型師さんが本当にすごいと思いました。言い方は悪くて申し訳ないのですが(悪意はありません)、ディフォルメの際の上手なごまかし方ができている物と残念な作りをされている所の差がよりわかるようになりました(笑)。
 こういった事も自分で経験しないと気がつかなかった事でした。

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そフビ制作裏話 その283

2012年05月18日 | 制作裏話


Part.4 原型(4)



 今日も「メカゴジラ スタンダードカラー」の原型制作時の当時のエピソード。最初に始めてから原型ができるまで3年もかけてしまいました。

■ディフォルメとトータルバランス
 材料を変えてみたり、作り方を変えてみたり……。メカゴジラの原型制作は何度かやり直すことになりました。
 特に頭部パーツは、結局7~8個ぐらい作ったと思います。
 そんなこんなでどうにかいけそうだと判断できるまで3年もかかってしまいました。
 材料としては固めの石粉粘土が中心ですが、部分部分によって固さの違う物を混ぜています。細かな所や特にシャープに出したい部分はいくつかの種類のパテを使用。とはいえ、未だにもっと自分に合った物、作りやすい材料はあったのではないかという疑問は残っています。こういう部分でも経験の浅さが出る物だと思いました。

 材料、作り方の部分以外でも悩む事は多々ありました。ディフォルメのアレンジです。
 以前「こだわり」でも書きましたが、メカゴジラはディフォルメアレンジの仕方がゴジラとは違うのです。
 大きくアレンジする所と小さく抑える所が隣接してあるとすれば、ゴジラはその間をぼこぼこのモールドで造形して自然なつながりにできます。が、メカゴジラはメカですので、それができません。ゴジラのような作り方をしていくとアレンジした所と抑えた所の差がはっきりわかり過ぎで不自然になります。他社さんのレトロタイプ商品のように簡略したり省いたりすれば多少は自然に見えるのでしょう。しかしGメモリーズセレクションではできる限りそういう事はしないできましたから、そういう部分でもゴジラソフビの原型にはない悩みでした。
 そして似てなくちゃいけない、全体のパランスをとらなきゃいけない……。
「カッコかわいく」を作るにはトータルバランスが必要なのです。ゴジラ以上にそれを思い知らされました。

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そフビ制作裏話 その282

2012年05月17日 | 制作裏話


Part.3 原型(3)



 今日も「メカゴジラ スタンダードカラー」の原型制作時の当時のエピソードのつづきです。

■材料探しと作り方探し、そして繰り返し
 いよいよメカゴジラの原型制作に取りかかります。
 ディフォルメゴジラしか作った事がないため、テイストの違う物の原型を作るという事はいちから勉強する事でした。
 ゴジラは堅さの違う複数の石粉粘土(主にファンドやラドール等)、スカルピー等でいつも作っていました。はじめはこれらで作り始めてみましたが、メカらしいシャープさや冷たさがどうしても出ません。そこでパテ系の物をいくつか試してみましたが、慣れないためなかなか思うように盛ったり削ったりできません。
 それまでの弊社のゴジラたちを作るときもそうでしたが、私の身近にはこういった造形物を作っている人もいませんし、自家製のガレージキットを作る友人もいないので、全て独学しかありません。雑誌やホームページをいろいろと見まくり、メカもの、ロボット物を作っておられる人たちの作り方や使用材料はどうなのかと、調べる所から再スタートです。
 メカ系のものを作られている方の多くはパテが主流のようですが、そのパテも数えきれないぐらいの種類が売られており、人によって使っているのが様々。結局自分でいくつか試して、自分にあった物を探すしかない訳です。
 そして形作りを始めてみてもやはり思うようにはなかなかいかないものです。
 それなりの形になっても、Gメモリーズセレクションの「カッコかわいさ」らしいディフォルメテイストにはなかなかならない場合が多く、自分にイラ立つことも多くありました。
 また最初からやり直し……。とはいえ、他の仕事や次のGメモリーズセレクションの準備や生産等がありますので、やり直すにしても数日、数ヶ月後になります。
 そしてまたゼロから何度目かの再スタートです。その間も、もっと合った粘土やパテがないものか、もっと自分にあった作り方はないものかと考え込む日々です。こんな事を繰り返す事が何度もありました。

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完売情報

2012年05月16日 | ラスト1&完売情報


「メカゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
 再販、追加販売の予定はございません。ご了承下さい。


 なお「メカゴジラ ブラックバージョン」は、TOYFULさんのネットショップではまだお求めできますので、ご希望の方は以下をご覧下さい。
http://item.rakuten.co.jp/toyful/c/0000000184/

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そフビ制作裏話 その281

2012年05月16日 | 制作裏話


Part.2 原型(2)



 昨年発売した「メカゴジラ スタンダードカラー」の制作裏話。原型制作時の当時のエピソードです。

■当時、結局チョイスしたのはキングギドラ
 メカゴジラとキングギドラを同時進行で原型制作をスタートさせたのが2007年の秋頃だったと記憶しています。
 当初は圧倒的にキングギドラの方が難しいと思っていました。今後ゴジラだけではなく、いろいろな東宝怪獣を作る上で「キングギドラができれば後はもう怖い物はないだろう」と高を括っていました。メカゴジラの方がまだ作りやすいと考えていたのです。
 しかし、実際に商品完成までこぎつけたのはキングギドラの方でした。
 実際、そのキングギドラは大苦戦でした。原型も迷ったりやり直したりの繰り返し、ワックス原型すら大幅な修正、ゴジラの倍以上かかる塗装作業、大幅なスケジュールの遅れ……と、ゴジラ以外を作った事がないという経験の甘さが一番の原因と思われますが、完成にこぎつけるまで常に問題・トラブルの連続でした。(この辺の話は2008年2月14~18日の「こだわり」、2009年3月23~30日の「制作裏話」をご覧下さい。)
 しかし選んだのはこの大変だったキングギドラです。
 初の敵怪獣の商品化する上で、メカゴジラではなく、これだけ大変だったキングギドラをチョイスしたのは、そのメカゴジラがさらにキングギドラを上回る難しさがあったのです。

 メカゴジラの原型を作る上で最初の問題は、材料です。根本的な所でした。要するに粘土系かパテ系か…からです。
 怪獣とはいえ、メカものです。それまで作ってきたゴジラの作り方が当てはまらないのです。キングギドラの方がまだゴジラの作り方をアレンジする事で作る事が可能だったのです。

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