Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

2011年を振り返って

2011年12月30日 | 代表羽沢のG雑感
今年もありがとうございました

 早いもので2011年もあとわずかとなりました。
 今年は弊社にとってはいろんな事がありました。

 いつもより時間をかけて作った「メカゴジラ」を3月に発売しましたが、初のメカものという事で予想以上に制作の進行が遅れ、年頭から他の商品のスケジュールにも影響がありました。
 現在デザイン業務の方でムック本「平成ゴジラパーフェクション」(2012年2月発売予定 発行/アスキー・メディアワークス 発売/角川パブリッシング)に関わっておりますが、これは夏前から企画に参加しており、編集事情、発売事情が二転三転したため、ソフビ商品の企画やスケジュールを例年通り立てられず、特に今年後半はソフビの新商品の数がいつもより少なくなってしまいました。
 Gメモリーズセレクションが5周年という事もあって「福袋」以外に「メモリアルセット」の発売もしたのですが、他にもいろいろやりたかったのが本当の所です。2012年発売の「メガロゴジラ」「74ゴジラ」も当初の予定では年内を企画していたものです。
 ですからフィギュア制作・販売業務、デザイン業務共に、年頭から年始にかけてずっと思うようなスケジュールでできなかった1年でした(未だバタバタしてます)。
 ソフビ関連においては、2012年春からは例年通りのペースに戻して、今年以上に皆さんに喜んでいただけるようなゴジラや怪獣達を企画、販売していきたいと思います。

2011年Gメモリーズセレクション発売商品
(は今日現在の発売中商品です。※はあとわずかです)
1月 ビオゴジ サイキックバージョン(新春ゴジラ福袋2011在中)
1月 ファイナルゴジラ ブラックバージョン2(新春ゴジラ福袋2011在中)
1月 未塗装品ゴジラ2種類(新春ゴジラ福袋2011在中)
2月 ビオゴジ サイキックバージョン2(5周年メモリアルセット在中)
2月 モスゴジ ゴールド(5周年メモリアルセット在中)
2月 ファイナルゴジラ シルバー(5周年メモリアルセット在中)
2月 モスラ幼虫 メタリックブラウン(5周年メモリアルセット在中)
3月 メカゴジラ スタンダードカラー(4月に追加生産)
4月 メカゴジラ ブラックバージョン
4月 メカゴジラ 未塗装
7月 決戦ゴジラ 出現バージョン
7月 モスゴジ ブルーバージョン
9月 ギドゴジ スタンダードカラー

 今年3月日本では辛く悲しいことが起こりました。来年はぜひ皆様にとって良い年になりますよう祈っております。
 弊社商品をお求めいただいたゴジラが大好きな皆様、ご支援下さった皆様、本年はありがとうございました。2012年もよろしくお願い致します。大好きなゴジラでもっともっと一緒に盛り上がりましょう!!
 それではよいお年をお迎えください。

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メガロゴジラブラックのこだわり その4

2011年12月29日 | 新作商品情報


4 僕らのゴジラ



 弊社の2012年最初の商品である「メガロゴジラ ブラックバージョン」。発売開始は1月9日です。

■正義のゴジラもいいもんでしょ!?
 ゴジラ昭和シリーズを締めくくった後期3作の最初のゴジラである「メガロゴジラ」。
 公開年を考えると現在40代を中心としたゴジラファンの方々にとっては、ある意味ドンピシャなゴジラなのかもしれません。大人なファンの方々や平成以降から好きになった若い方々にとって、正義のヒーローであるゴジラは恐怖の存在ではないので否定的かもしれませんが、この頃の時代のゴジラから好きになった世代の方々にとっては、なんと言われようが「僕らのゴジラ」です。中には正義のヒーローであるからこそ好きになった方もいらっしゃれば、恐怖の存在であろうが正義の味方であろうがゴジラはゴジラと私のように考える方もいると思う訳です。
 メガロや2代目ガイガンと戦ったコミカルでかわいくも、頼りになるゴジラである「メガロゴジラ」。公開当時は間違いなく、ジェットジャガーとの最強タッグと子供達が感じていました。
 それらの雰囲気を少しでも今回の商品で感じていただければ嬉しく思います。

 2月には「74ゴジラ」を発売予定です。こちらは今回の「メガロゴジラ」と対比させても楽しんでいただけるように企画していますので、そういう意味でもまず先にこちらで楽しんでいただければ幸いです。
 例年1月には「福袋」を発売していましたが、2012年はそれはなく、この「メガロゴジラ」の単品販売となります。その分たっぷり思い入れを込めて作っておりますので、ぜひたくさんの皆様にお求めいただければ嬉しく思います。

「メガロゴジラ ブラックバージョン」1月9日スーフェス58にて先行発売。通販受付開始は1月10日からです。お申し込みをお待ちしております。

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メガロゴジラブラックのこだわり その3

2011年12月28日 | 新作商品情報


3 配色のこだわり



 今日「メガロゴジラ」の配色でこだわった所について。

■一番のこだわりはボディの微妙な色
 今回の商品は黒成型ということで「ブラックバージョン」です。
 この「メガロゴジラ」、そして次の「74ゴジラ」の劇中スーツの基本の色は、ほとんどが真っ黒にボディを塗られていたそうです。
 そこで黒を基本とした配色を企画しました。ボディそのものを成型色の黒を生かして何も塗らないという事も考えましたが、このゴジラは公開当時は「正義の怪獣」として子供達に印象付けたゴジラです。子供心に感じるかわいいながもかっこ良さをも表現できないかと考え、部分的にメタリック系の色を薄くスプレーする事にしました。
 黒を殺さない程度にガンメタブラック(メタリックブラック)にごくわずかにシアンブルーを混ぜて、薄めにスプレーしています。ガンメタブラックだけでは渋くなりすぎてしまうためです。
 目はシンプルに白目部分をツヤ入りのアイボリー、黒目はツヤ入りのブラックにし、瞳のハイライト部分はオレンジゴールドにしています。
 元々目の大きいゴジラですが、ディフォルメアレンジでかわいく造形してさらに目が大きく見えるように強調して作っていますので、目の部分に色を入れた状態では更にかわいさが出ます。
 ですからボディの渋めの塗装と相反して、全体的にかわいくもカッコいい、Gメモリーズセレクションのテーマをはっきりと表現できたと思っています。
 ボディの塗装部分は微妙なスプレーワークで濃淡を付けていますので、画像ではなかなか伝わりにくいかとは思いますが、ぜひ実物をご覧いただいてご確認していただければと思います。
 背びれの先端は、実物がシルバーで塗装されていますので、こちらもシルバーでシンプルに塗装し、それに合わせるようにツメもシルバーにしました。

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メガロゴジラブラックのこだわり その2

2011年12月27日 | 新作商品情報


2 造形のこだわり



 今日「メガロゴジラ」の造形でこだわった所について。

■昭和後期のゴジラ持つかわいさ
 造形する上で、一番気を使ったのはやはり頭部です。同時に制作を始めた「74ゴジラ」との区別化が大事ではありますし、何よりも「メガロゴジラ」が持つ愛嬌のある顔です。
 怖さや精悍さというよりは、親しみが持てて当時の子供達が「正義の怪獣」として認識していた頃のゴジラにしたいという点を一番心がけて原型制作に当たりました。
 それまでのゴジラに比べれば、目は大きく顔そのものの造形も特徴がはっきりしていて、ある意味「カッコかわいい」というGメモリーズセレクションのテーマの「かわいい」部分に最も適しているゴジラかも知れません。
 親しみやすさという点では、頭部以外もそうです。全身のフォルムは「モスゴジ」の頃からの流れをずっと引き継いでいるのですが、劇中でコミカルな動きをしていたようにシンプルで動きやすいという印象です。この「メガロゴジラ」の前の『怪獣総進撃』から『ゴジラ対ガイガン』までの流用(それぞれに改修箇所あり)スーツからのフォルム同様に、首が長く体型そのものが赤ちゃん体型的な可愛さがあります。
 これらをトータルでディフォルメの中でバランスを取りながら造形致しました。
 首を長く見せたい所や体型の可愛さを表現したく、他の弊社商品のゴジラたちに比べて若干首の付け根の位置を下げたりしてのアレンジをいくつか試みました。
 同じ昭和のゴジラとカテゴライズされていても、初期のゴジラとの印象の違いという点でも意識はしました。弊社の「モスゴジ」や「決戦ゴジラ」等と比較していただいても、昭和後期のかわいい体型の印象のあるゴジラとして思っていただけるように作りましたので、その点でも比較していただいて楽しんでいただければと思います。

 また今回「メガロゴジラ」と2月発売予定の「74ゴジラ」の原型完成直後に、画像で中野昭慶監督に見ていただきました。「カッコかわいくできてる」とのお言葉をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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メガロゴジラブラックのこだわり その1

2011年12月26日 | 新作商品情報


1 企画のきっかけ



 今日から2012年1月9日発売開始予定の「メガロゴジラ ブラックバージョン」の詳細、こだわった所について書きます。購入の際のご参考にして下さいませ。
 今日は企画したきっかけについて。


■「74ゴジラ」と同時に企画
 久しぶりの弊社新規造形のゴジラとして発売するのが今回の「メガロゴジラ」です。2月発売予定の「74(ななよん)ゴジラ」と同時に企画・制作致しました。
 企画そのものは「74ゴジラ」の方が実は先です。
 今年弊社では「メカゴジラ」を発売し、たくさんの皆様に好評をいただきました。そしてお求めいただいた皆様からは「メカゴジラと対戦したゴジラも作ってほしい」というお言葉をいただきました。その際、気になったのは、メカゴジラと対戦したゴジラを「メガロゴジラ」と呼んでいる方が多いという事です。つまり『ゴジラ対メガロ』に登場したゴジラと『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したゴジラが全く同じものであると勘違いされている方が多いという事でした。(この辺の詳細は12月10~21日に書いた「見聞録」をご覧下さい)
 早くから「74ゴジラは必ず作ります」と弊社では皆様にお伝えしていましたが、この際いい機会なので「メガロゴジラ」と「74ゴジラ」は全く同じではない事をちゃんと形にしたい気持ちが涌き、同時に企画する事にしたのです。

 昭和のゴジラシリーズでは中期からゴジラは正義の味方寄りの扱いに変わっていきます。劇中スーツが新規に作られ、より親しみを持つ外見に変わった最初のゴジラがこの「メガロゴジラ」でもあります。作品の中ではジェットジャガーを助けるヒーロー的存在として描かれている点もあり、「正義の怪獣」を決定的にアピールしたゴジラです。そういう意味でもゴジラ史を語る上ではキーポイントになるゴジラと言えるでしょう。

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メリークリスマス

2011年12月24日 | Gフォトギャラリー


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メガロゴジラチラシ

2011年12月23日 | その他


 12月20日から通販購入者の方々に同封させていただいている「メガロゴジラ ブラックバージョン」(1月発売)のチラシです。
 購入のご検討にご利用下さい。

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メガロゴジライメージ

2011年12月22日 | Gフォトギャラリー


 1月発売予定の「メガロゴジラ ブラックバージョン」のイメージです。

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昭和後期3作ゴジラ その10

2011年12月21日 | 羽沢組的怪獣見聞録


10 まとめ

 長々と書いてきた「メガロゴジラ」「74ゴジラ」「75ゴジラ」について。今日はまとめです。

■いつか「75ゴジラ」も!?
 流用スーツのため、一見そっくりな「メガロゴジラ」「74ゴジラ」「75ゴジラ」。この3つのゴジラについて、使用スーツや違い等を書いてきましたが、調べてみると言っても実際の所、スーツそのものは現存していませんから、映像や書籍に掲載されている写真で判断していくしかありません。書籍等による当時の関係者の証言コメント(数は少ないのですが)を読んでも、多少の矛盾は感じられる事もあります。
 今回の「見聞録」もあくまでも弊社としての解釈や判断もありますので、その点はご了承下さい。
 違い等にあまりこだわらない方やライトなゴジラファンの方々にとって、これらは特に気にするべき事ではないのかもしれません。が、ある程度知っていただければゴジラの世界そのものをもっと楽しめると思いますし、発売する弊社商品でも楽しんでいただけるものと思います。そしてコアなゴジラファンやこだわっている方々にとっては、今後の参考にしていただければ幸いです。

 弊社で発売する「メガロゴジラ」「74ゴジラ」については、これら調べてみた事を参考にしてディフォルメの中で形にしたものです。それぞれの特徴等はまた改めて「こだわり」で書きたいと思います。
 また、将来的には「75ゴジラ」もいつか商品化したいと思っていますので、その際はまた具体的に違い等をこの「見聞録」か「こだわり」で書くつもりです。

 今回の「見聞録」は、3つのゴジラという事で、長々と書いてきました。お付き合いありがとうございます。

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昭和後期3作ゴジラ その9

2011年12月20日 | 羽沢組的怪獣見聞録


9 3つのゴジラの違い(2)

 今日も「メガロゴジラ」、「74ゴジラ」、「75ゴジラ」の違う部分について。昨日の続きです。


▲弊社商品原型状態の際に、背びれの比較用に用意した検討用画像です。
弊社の両商品の背びれはディフォルメのため、4枚部分はくっつけて造形しています。
それでも形状の違いはしてありますので、参考になれればと思います。


■もう一つの大きな違いは背びれ
 気がつかない方も多いようですが、「メガロゴジラ」と「74ゴジラ」では背びれが違います。形が違うのではなく、中央の4枚の大きな背びれの形は同じものの、配列が違っているのです。例えば「メガロゴジラ」での上から2番目の一番大きなものは「74ゴジラ」では3番目になっています。
 単なるケアレスミスなのか意図的なのかはわかりません。
 同じものを使っていると思われますが、こうして配列が変えられている珍しいケースです。
 ちなみに「75ゴジラ」の背びれは「74ゴジラ」と同じ配列ですが、若干前の2つより厚く感じるのは気のせいでしょうか。3つのゴジラは同じ型のラテックス成型なのだそうですが、モールドの成型の際に厚くした可能性は否定できないと思われます。
 色はいずれも背びれの先端からそれぞれの背びれの中央にかけてシルバーで塗装されています。3つ以外の他のゴジラに比べて先端だけではなく、広く塗られているのがわかります。特に「74ゴジラ」はシルバーの部分がさらに多く、背びれがほぼ全体シルバーに見えています。
 頭部以外に背びれでも3つのゴジラは区別できる事がわかるのです。

 基本的に他の部分に大きな差はありません。が、表面のモールドは「75ゴジラ」の時にはかなりはげており、足回りや腰の部分では若干のたるみもある事からアップで見ると少々痛々しさを感じます。

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昭和後期3作ゴジラ その8

2011年12月19日 | 羽沢組的怪獣見聞録


8 3つのゴジラの違い(1)

 今日は「メガロゴジラ」、「74ゴジラ」、「75ゴジラ」の違う部分について。


▲弊社商品原型状態の際に、目の部分の彩色検討用に画像ソフトで作った仮のサンプル画像です。
ディフォルメを前提とした彩色検討用ですので、実際のスーツのようにリアルではありませんが、参考までに。


■一番の違いは眼球
 これまで何度か書いてきましたが、「メガロゴジラ」は新規に作られたスーツです。それを流用し一部改修して作られたのが「74ゴジラ」、さらにそれをまた改修して流用したのが「75ゴジラ」です。それらの差や改修部分について書きます。

 大きな違いは頭部と背びれです。まず今日は頭部について。
「74ゴジラ」の頭部は「メガロゴジラ」のものをそのまま改修したと思われます。が、内部のアンコ(スポンジ等)の入れ方が微妙に違うせいか頬や鼻の周りの凹凸加減に違いが見られます。特に目の上のおでこ部分は「メガロゴジラ」の方が若干大きく前に突き出たように感じます。
 表面のモールドでも「メガロゴジラ」の方が細かく荒々しいつき方をしているのですが、アップで見ないとわかりにくいのですが、おでこから頭頂部にかけては比べてみると違いがよくわかります。
 一番の差は眼球です。「メガロゴジラ」は黒目が大きく、瞳はオレンジからブラウン、ブラックと3重の色をしており一部グラデーションになっていますが、「74ゴジラ」では黒目部分はほぼ半円になり、ハイライトも白だけになりました。さらに写真や映像でもほとんど見えないのですが、白目の部分には細かな血管も書き加えられていたそうです。
 眼球そのものが完全に作り直されているので、目の大きさや見えている形も違う事が分かります。
 そして「75ゴジラ」になりますと、頭部そのものが別のものに作り直されています。愛嬌のある顔から精悍でやや怖い表情の顔に変わりましたので、この違いは気がついている方は多いでしょう。
 眼球は若干小さめになった半円の黒目ですが、白のハイライトはなくなりました。

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昭和後期3作ゴジラ その7

2011年12月17日 | 羽沢組的怪獣見聞録


7 メガロゴジラと74ゴジラ(2)

 今日も「メガロゴジラ」と「74ゴジラ」が同じであると多くの方が勘違いされている事について。昨日の続きです。

■もう一つの原因はソフビメーカーさん?
 2つのゴジラが全く同じと勘違いされているもう一つの原因は、ソフビフィギュアのメーカーさんかもしれません。
 いくつかのゴジラのレトロタイプソフビを発売されているメーカーさんからは、これまで「メガロゴジラ」が発売されました。その多くが「74ゴジラ」を作っていません。そして「メガロゴジラ」を「メガロやメカゴジラと戦ったゴジラ」として紹介、売り文句にしていたケースが多いのです。中には同時期に「メカゴジラ」も発売していた所もありますので、さらに勘違いをさせてしまう要因を大きくさせたのだと思われます。
 商売のために知っててあえてそうしていたのか、書籍等の情報をそのまま鵜呑みにして「メカゴジラと戦ったのもメガロゴジラ」と思い込んでいたのかは不明です。

 あくまで推測の域を出ませんが、いずれにしてもこれらの2つの原因が多くのゴジラファンの間に浸透してしまい、勘違いされている事が多いのではないかと思われます。
 他にもスチール、ブロマイド、カード等の商品では合成で怪獣の対決シーン等が作られていますが、それらでもゴジラが混合されていたりしていますから、それも要因の一つかもしれません。
 さらに『メカゴジラの逆襲』のマスコミ向けスチール発表の際は、後に本編撮影で使用する「75ゴジラ」ではなく、「74ゴジラ」を使っていたりもしていますから、「75ゴジラ」も含めて3つのゴジラがいろいろと混合されてしまっている印象があるのでしょう。

 余計なお世話かもしれませんが、ご存じなかった方はこの機会に3つのゴジラは、形状が別のものであると覚えていただければと思います。

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昭和後期3作ゴジラ その6

2011年12月16日 | 羽沢組的怪獣見聞録


6 メガロゴジラと74ゴジラ(1)

 今日は「メガロゴジラ」と「74ゴジラ」が全く同じであると多くの方が勘違いされている事について。

■原因の一つは多くの書籍
 弊社商品「メカゴジラ」を発売した時に、「メカゴジラと戦ったメガロゴジラも今度作って下さい」と数人の方々から言われました。メカゴジラと戦ったのは「メガロゴジラ」ではなく、顔や背びれが違う「74ゴジラ」です。
 どうやら『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したゴジラ(74ゴジラ)は、前作の「メガロゴジラ」の完全流用スーツであると勘違いされている方が多い事がわかりました。
 弊社商品をお求めいただいている方以外にも、これまでも他のゴジラファンの間でもそのような勘違いをされている事が多々あると感じていたのです。

 これらの原因は大きく2つあると思われます。
 まず一つはこれまで発売されてきた多くの書籍、ムック関係で記載されている事。堂々と「『ゴジラ対メカゴジラ』では前作の着ぐるみが使われている」というようなニュアンスなのです。
 当時の東宝からのリリースがそうだったのか、編集者やライターさん達がよく調べないままで書いたのか、改修・変更箇所はあるものの手足や尻尾、ボディ部分だけは共通なので簡単に「流用」としたのか、理由はわかりません。古い書籍でそう書かれていたものをそのまま信じてさらにそう書いたものも多いでしょう。
 もちろんわずかではありますが、正しく書かれてあるものもあります。が、数多いゴジラ関係の書籍では多くがこの2つのゴジラが同じである、もしくは同じと勘違いされても仕方がない表記になっているのです。

 続きはまた明日。

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昭和後期3作ゴジラ その5

2011年12月15日 | 羽沢組的怪獣見聞録


5 アトラクションスーツ

 今日は当時使われていたアトラクションスーツについて。にせゴジラ以外にも実は作品の中に登場していました、

■複数存在したアトラクションスーツ
『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したにせゴジラがアトラクションスーツであったように、当時はデパートの屋上イベントや企業やお店の催し物等で、複数のゴジラのアトラクションスーツが東宝によって作られていたそうです。
 種類もいろいろあって、にせゴジラで使われたようにサイズ的には本スーツと同じものから、全く動かない展示用もあり、それらはサイズもまちまちだったようです。動けるものも複数あったようで、どれほどあったのかは定かではありません。いずれにしてもクオリティは各作品の本スーツにはおよびもしないレベルのものですが、いろんな動きを要求されるイベント用で子供達を対象にしていた事を考えれば、時間的も予算的にも劇中のものに近くするのは無理だったのかもしれません。

 また、にせゴジラ以外に『ゴジラ対メカゴジラ』ではもう1種類別のアトラクションスーツが使われています。本物のゴジラが沖縄に現れるシーンです。海の中から登場するほんの1~2秒だけ。ゴジラ映画での海用ゴジラスーツは古い作品で使われたものを流用改修して使われるのが定番でしたが、この時はアトラクションスーツ(にせゴジラのものとも顔かたちが違う)が使われました。気がつかれなかった方は映像で再確認されて下さい。
 ちなみに前作『ゴジラ対メガロ』での海用でもアトラクション用のものが使用されています。これはまた更に別のもので、人が中に入らない動かないものだったようです。

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昭和後期3作ゴジラ その4

2011年12月14日 | 羽沢組的怪獣見聞録


4 にせゴジラ

 今日は『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したにせゴジラについて。「74ゴジラ」本スーツと無関係ではないのです。

■にせゴジラはアトラクションスーツ
「74ゴジラ」が登場した『ゴジラ対メカゴジラ』にはにせゴジラが登場します。ウルトラマンや仮面ライダーでも偽物が登場したように、こういった展開はヒーローものの定番でもあるので、よりゴジラの「正義」側がはっきりした表現でもあると言えるでしょう。
 そのにせゴジラは、メカゴジラが化けて(?)いるのですが、シーンによって複数のスーツが使い分けられています。出現する所から本物のゴジラが現れるまでは「74ゴジラ」の本スーツが使われています。本物のが現れてからは、アトラクション用スーツ。明らかに別物と子供もでもわかる作りです。顔もややしまりのない(ごめんなさい)表情ですし、背びれは一つ一つがかなり太く厚いものです。体表のモールドも大きく、迫力がありません。物語の途中でにせゴジラの「顔が変わった!」とゴジラに詳しくない方でも一目でわかります。
 直接対決の時は、にせゴジラでも両方のスーツで撮影されているので、本物のゴジラか悪者のゴジラかは鳴き声や熱線(ビーム)で判断するしかありません。
 いずれにしてもアトラクションスーツを使わざるを得なかったのは、どうやら予算の都合が原因のようです。2体並ぶためとはいえ、その点は少々残念な所です。

 余談です。劇中ではにせゴジラの腕の一部がはげて内部のメカ部分が見えてしまっているシーンがあります。これはアトラクションスーツの方です。「74ゴジラ」の本スーツのフィギュアの腕だけをはげた形状にして、にせゴジラとして作られた他社商品もありましたが、物語の流れという事でその点は多めに見ていいと思います。ただ、無版権・無許可で改造されて販売されていたものもいくつかあったようで、それは違法です。個人で改造して楽しむ分にはかまわないと思います。

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