大好き!藁科川

静岡市の西部を流れる清流・藁科川の自然・文化の魅力やイベント等の情報をお届けっ♪

じゅげむじゅげむ・・・

2010年12月06日 | 自然&生き物
屋根でカラスが大きな声で鳴いていました。
「カァーカァー、なんかこの家に新入りのニワトリがいるじゃねぇカァーカァー」
とでも、仲間に知らせるような大声で。

藁科川上流の大川地区では、こんなカラスの声が気にかかる時に唱えるおまじないがあるのだそうです。

♪カラス泣く 泣く木の下は しげれども
 わが行く先は アララ木の里

面白いですね。
こんなのもあります。

「まむしよけ」
♪わが行く先に 金のまじらの虫あれど
 山どり姫にあわすことなし

「やけどのまじない」
♪池の蛇体が やけどして
 うみ はれもせず ひきつりもせず
 ほんまにそはか(これを3回唱える

みなさんの地域にも伝わっていませんか?おまじない
口ずさんだ思い出もあるのではないでしょうか

「血どめ」
♪父母のさずけたまいし この血をば
 血とめて たまえ 血の道の神

「雷にこわい時」
♪クワ原 桑原 山家行け
 ここは桑原 山家行け

地域で比較してみても面白いかもしれません
これらのおまじないは、藁科川上流・坂ノ上の勝見まささんが祖母から聞いたおまじないとして収録されていたものです

「手足に出来る豆に」
♪まめどん まめどん
 栗やくるみの 花のゆく末 しってるかい
(豆につばをつけて3回となえる)

「ねる時のたのみ言」
♪ねるぞ ねだ たのむぞ タル木
 梁もきけ 何事あれば おこせ屋の棟


『ふる里わら科八社(第二集)』
(大川寿大学講座受講生一同.静岡市中央公民館大川分館.1980)




最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
生きる知恵ですね (akipoo)
2010-12-10 16:50:32
こういうおまじないの中に、人が生きて行く上で大事な知恵や自然との付き合い方が、残されて伝えられていくんですね。
どんな唄なんだろう?是非、音として聞いてみたいですね。
ほんとにそうですね (葉茶)
2010-12-13 00:05:40
>akipooさん

コメントありがとうございます。

子守唄やわらべ歌のように、音をつけ節回しをつけることで、心の奥に染みこませていく知恵のようなものを感じます。

そういう大切なものが、口承の伝わる日常的なものであるだけに途絶えていってしまうことがなんとも惜しいです。

今度、地域のご年配の方にご存知のおまじないや唄等を聞いてみようと思います。

覚えられれば良いんだけど・・・レコーダーを用意しないといけませんね^_^;
Unknown (ピエール)
2010-12-14 20:32:31
いいですねーわらべうた
音が日本人になじむような 懐かしい音なんでしょうね
こういう 昔からの大切なあれこれを 丁寧に拾い上げていく葉茶さん
やっぱ すごいです
いえいえ (葉茶)
2010-12-17 09:37:12
>ピエールさん

コメントありがとうございます。ピエールさんのブログに教えられているのは、こちらですよ。毎日ステキな写真と文章で更新されていることに頭がさがります。
本やCDは周りに溢れている中で、わらべ歌や、こういうささやかなおまじないが、声や音や先祖の記憶として口伝えされていくというのは、きっと思ってる以上に、貴重なことですよね。
そういうありふれた大事なものが知らぬ間に失われていってしまっているのではないかという実感は、こういう山里に暮らしていると、切実に感じます。
言葉は適切ではないかもしれませんが、一人亡くなるごとにひとつの文化が消えていってしまうような、そんな寂しさを覚えます。
なんだかね、いそがなくちゃーと独りよがりで焦ります^_^;

コメントを投稿