METAL KID'S "BLOG"

HEAVY METAL? HARD ROCK? PUNK ROCK?
Produced by はたぼー

Nine Pound Hammer / Rock 'N' Roll Radio (2023)

2023-09-29 19:09:26 | Album Review

アメリカ出身5人組の12thです。

Live盤などもあるので正式に12thなのかは少々微妙なのですし、今回はカバー・アルバムですので12thとカウントしても良いのか分かりませんが、カバー・アルバムを出してくるとは少々驚きでした。

カバーしているのは、ラモーンズ、セックス ピストルズ、ローリング ストーンズ、チープ トリックなど如何にもと言うバンドが多いですが、驚いたのがジューダス プリーストのカバーも収録されている点です。このバンド、カウ・パンクなんて言われるジャンルに属していますので、思い切りのメタルはちょっと想像出来ませんでした。

カバーの状況ですが、思いの外、原曲に忠実で聞けば直ぐに原曲が分かる感じです。そう言う意味ではこのバンドらしい、ブギーやロックン・ロールの要素が感じにくいので、少し物足りなさもありますし、面白みも少ないです。

新しいアルバムだと思って喜んで飛びつきましたが、正直なところ別にこのバンドでやらなくてもと言う感じになってしまい残念な結果となってしまいました。


個人的名盤 No.86

2023-09-27 19:30:27 | 個人的名盤

個人的名盤No.86はNo.85に続き、Saxonが1980年に発表したStrong Arm Of The Lawです。

まず、この3rdの何が凄いかと言うと2ndと同じ1980年に発表されていることです。Kissなども同じですが1980年以前は1年に2枚のアルバムを発表するのが当たり前の様な時代だったのですが、それにしても2枚続けてクォリティの高いアルバムを作るのはそれなりに大変だと思います。

肝心なサウンドですが、2ndと同様、これぞSaxonと言う内容です。特にオープニングの「Heavy Metal Thunder」は曲名からしてズバリなのですが、Saxonとはこう言うサウンドだと言わんばかりの曲です。そしてその後に続く曲もリフによるリズム感が心地い、キャッチーで聞きやすい、ミドルテンポで聞かせるなどバラエティなところも良いです。Dallas 1 PMのリフなどは今聞いてもゾクゾクしてしまいます。

2ndの方が飛び抜けた楽曲がある様にも感じますが、この3rdの方がまとまり感は強い感じがします。どちらにしても2ndとの甲乙は付けることが出来ず、2枚とも名盤で間違いないです。


個人的名盤 No.85

2023-09-24 09:10:30 | 個人的名盤

個人的名盤No.85はSaxonが1980年に発表したWheels Of Steelです。

NWOBHMを代表するバンドであるSaxon、このバンドの名盤と言えば4thの「Denim And Leather」を言う人が多いと思いますが、個人的にこの2ndの方が好きです。サウンドはメロディーとスピード、そしてツイン・ギターとまさにNWOBHMらしいと言う感じですが、このバンドで私が必ず使う言葉は「疾走感」です。この疾走感が一番の魅力です。また、リフからくるリズム感も魅力の一つで良い感じのノリを与えてくれます。この魅力はオープニングのMotorcycle Manから4曲目のWheels of Steelまでを聞くだけで十分に味わうことが出来ます。

また、このバンドの魅力としてビフ・バイフォードの歌声があると思います。実際のところ魅力と言うより欠点として取り上げられることもあるのですが、シャウトなどはあるものの、基本的に一定の音域で歌い続けるため曲にメリハリが出ない感じです。でも、私はこの歌声が大好きですし、この声あってのSaxonでもあります。更にこの一定の音域はギターの音色やメロディーを目立たせることにも繋がっているので欠点とは思いません。

当時はアイアン・メイデン、デフ・レパード、ガールと並んでNWOBHMの4大バンドとして扱われていましたが、アイアン・メイデンはどんどん大きくなっていく、デフ・レパードはNWOBHMブームが去ってからアメリカで爆発的な大ヒットを記録するなど、4大バンドには大きな格差が出てしまいましたね。活躍とは言えないまま解散してしまったガールよりは良いですが・・・。


Masheena / West Coast Hard Rock (2023)

2023-09-22 19:43:46 | Album Review

ノルウェー出身4人組の1stです。

ノルウェーのロック・フェスティバルに出演する10組の候補に選ばれたことでデビューとなった様ですが、いつものごとく細かい情報を知らないまま聞いたアルバムです。

サウンドは一言で言うならストーナー・ロックとなると思いますが、これが中々面白いです。70年代のアメリカン・ハード・ロックの様な要素がありながら演奏はブラック・サバスでボーカルは意外と正統派なところもあるなど、かなりの複合技で攻めてきている感じです。また、人によっては簡単に言えばモンスター・マグネットと言う人もいるかもしれません。

ボーカルの歌声が良いのを一番のポイントとして上げたいですがギターの演出も結構良いですし、ベースも中々良い味を出している曲もありますのでバックの演奏全般も捨てがたい内容だと思います。それとスローでダークな曲でも良い歌声で飽きさせないのがあると思います。この辺がストーナー系なのに気に入った点かもしれません。更にもう一つ言うとグランジの雰囲気を持っているところが古臭くないところに繋がっているかもしれません。

何だかまとまりのないレビューになってしまいましたが、中々面白いと言うのが結論です。笑


U.D.O. / Touchdown (2023)

2023-09-20 19:29:03 | Album Review

ウド・ダークシュナイダー率いるU.D.O.の18thです。

レーベルの移籍やピーター・バルテスの参加など話題もありますが、まずはU.D.O.としても既に18thと何とも長いことメタルと言うジャンルの第一線を引っ張ってくれていることに改めて驚きました。

サウンドは言うまでもなく、今回もザ・メタルと言って良いと思います。と言いますか、この声ですので何を歌ってもメタルにしかならないのですが、スピード感ある曲もミドルテンポでグイグイ押してくる曲も全てこの人の色に染めてしまうところは相変わらず凄いと思います。

アルバムとして楽曲が若干弱いのは事実ですし、もうアクセプトの黄金時代のサウンドを求めるのには無理があるのは分かっていますので、ある程度のレベルで満足させてくれる感じがします。そして活動を続けてくれるだけもで何となく嬉しい感じもあります。

ところで、Touchdownと言うアルバム・タイトルですが、これだけのベテランなんだからもう少しひねって欲しい感じもしましたが、ベタベタなのも何となくこの人ならお似合いと感じるから不思議です。


The Blues Brothers / Peter Gunn Theme

2023-09-18 08:28:42 | メタルじゃないけど。

1980年に公開された映画「The Blues Brothers」の中で使われていた曲です。

The Blues Brothers - Peter Gunn Theme (Official Audio)

この曲がカバーであることは知っていましたが、多くのミュージシャンがカバーしていますので、私が初めて聞いたのも恐らく別の人が演奏していたものだと思います。原曲はヘンリー・マンシーニと言う人が作曲、1958年に公開された「ピーター・ガン」と言うTVシリーズのテーマ曲らしいです。

この映画、初めて見た時から大好きでこれまで何度も見ていますが、気になる曲が何曲もあったのですぐにレンタル・レコード屋に行ってサントラを借りた記憶もあります。後にそのサントラは購入しましたが、後にも先にもサントラを購入したのはこの映画のみです。そう言う意味でも思い入れのある曲ですね。


Lucifer Star Machine / Satanic Age (2023)

2023-09-16 09:48:34 | Album Review

ドイツ出身5人組の5thです。

これまたほとんど情報を得ることが出来なかったバンドですが、画像を見る限りメンバー全員が入れ墨だらけ、しかも頭全体にも入れられているメンバーもいてかなり気合いの入ったバンドです。また、短髪ながらも衣装は黒で統一、ガンベルトにチェーンとメタル感、パンク感も十分、しかも風貌もいかにもと言う感じです。

サウンドはハード・ロックン・ロールと言うのが良い感じですが、パンク色が出てきたり、少々メロディアスなところがあったりと、意外に幅が広い感じです。曲によってはモーターヘッド、ミスフィッツ、ラモーンズなどを思い出したりする時もありましたが、北欧系の要素が一番強い様に思います。似ているバンドですとPsychopunchになるかもしれません。

演奏についてはこの手のサウンドですのでテクニックがどうこうと言う必要もありませんが、ドラム、ベースは土台としてしっかりと役割を果たしていますし、ギターも良い色付けを行っていますので、文句はありません。また、ボーカルも上手い下手と言う必要もなく、この手のバンドには合っている声質で個人的には好きです。

何だかこう言うサウンド、バンドって好きなんですよね。笑


Seraina Telli / Addicted To Color (2023)

2023-09-14 19:03:30 | Album Review

DestructionのシュミーアがプロデューサーとしてバックアップしているBurning Witchesの元メンバーであるSeraina Telliのソロとしての2ndです。

Burning Witches自体、正直なところそれほど興味を引くバンドでもなかったので、この人のソロにもそれほど興味はなかったのですが、アルバム・ジャケットのインパクトで聞いてしまいました。

サウンドはパワフルなメロディアス・ハード・ロックと言う感じで、曲によってはパワー・メタルと言っても良い感じです。特にSeraina Telliの歌声が凄く力強く、音量、音域共に抜群で曲の雰囲気を決定付けている感じです。本当にド迫力で良い声で歌っていると思いますし、間違いなくBurning Witchesの時よりもレベルアップしていると思います。

そして楽曲もそこそこ良いです。そう、残念ながらそこそこなんです。聞いていると良いと思う曲もあるのですが、それがT次の曲が始まると何も残らないと言う感じで最後まで聞いていると歌声の力強さだけが印象となり、その歌声に飽きてしまう感じです。

まぁ、悪くはないと言うことで次に期待したいと思います。ただ、この髪の色、ピアス類はこのルックスでは刺々しくなるだけで個人的には厳しいです。


Hell In The Club / F.U.B.A.R. (2023)

2023-09-12 19:04:15 | Album Review

イタリア出身4人組の6hです。

元々、メロディック・パワー・メタル系の別バンドをやっているメンバーのサイドプロジェクトですが、結構コンスタントにアルバムを発表しているので、結構本腰を入れている感じもします。

サウンドはこれまでのアルバムと同様、一般的にスリージー・ロックと呼ばれる感じですが、これまでのアルバムよりもややモダンな感じが強くなっている感じもしますし、メロディーとコーラスがかなり強調されていますのでメロディアス・ハード・ロックと呼んでも良いぐらいだと思います。

このスリージー・ロックと呼ばれるジャンル、簡単に言えばLAメタル・バンドのワイルド系に属していたバンドのサウンドの延長だと思うのですが、何とも明確にできないところもあり、個人的には呼び名として好きになれないです。80年代の雰囲気あり、キャッチーなメロディー、ノリの良いハードロックが基本なんだと思いますが、やっぱり分類が難しいです。

で、このアルバムですが、ノリも悪くないですし、コーラスも綺麗に使っていて良いです。でも特徴もなければ何曲か聞いていると飽きてしまいました。ボーカルも悪くないですし、演奏もしっかりしているので飛び抜けた曲が2~3曲欲しいですね。


Vandenberg / Sin (2023)

2023-09-10 13:15:05 | Album Review

2020年に35年ぶりにVandenberg名義で「2020」を発表したエイドリアン・ヴァンデンバーグが3年ぶりに発表した5thです。

サウンドは簡単に言えばゴージャス時代のホワイトスネイクを意識したもので、哀愁たっぷりのブリティッシュ・ハード・ロックだと思います。また、今回はエイドリアン・ヴァンデンバーグ以外のメンバーが一新されていますが、新たに起用されたボーカルのマッツ・レヴィンは正にホワイトスネイクを狙った人材と言えるぐらいで濃いめのハスキー・ボイスを聞かせてくれます。

このアルバムがホワイトスネイクを狙ったのかと言われればその通りだと思いますが、逆に言うとエイドリアン・ヴァンデンバーグがいたからこそ、1987年の「Whitesnake」、1989年の「Slip Of The Tongue」があった様にも感じます。

個人的にはロニー・ロメロを起用した前作は良いアルバムだけど、このボーカルではなぁ~と感じていたので凄く歓迎する内容ですし、本家ホワイトスネイクがもうエンディングを迎えている状態ですので、これはこれでありだと思いますし、この路線のまま進んで欲しいと思います。

今思い出すと初期3枚ももう少しポップ感があって、細い感じでしたが実は同じ様な路線だったのですよね。結局のところ北欧系、欧州系のハードロックが基本の人なんですよね。


Barebones / Zero (2022)

2023-09-08 19:28:52 | Album Review

日本出身3人組の3rdです。

2023年発表のアルバムだと思って聞いていたのですが、発表されたのは2022年でアナログ盤が2023年でした。

1st、2ndを聞いたことがありませんので、全く新しいバンドとして聞きいた感じになりましたが、これが何ともイケてるサウンドでニヤリが止まりませんでした。15年ぶりにアルバム発表とのことで結構なベテランだと思いますが、実に若々しく、迫りくるような勢いがたまりません。ドタバタと乱暴ながらも土台としてしっかりしているドラム、自由なギター、そして暴れるギターと迫力のドラムの中間をいくベースと3ピースらしいところも良いです。

楽曲はシンプル、でもこれだけ暴れまわる演奏ですとシンプルな楽曲でないとごちゃごちゃになってしまいますので、丁度良いバランスの様に感じます。

ハードコアと言うのが合っていると思いますが、ハードコアの一言では少々もったいない感じもします。初期のモーターヘッドの様なパンク感もありますし、北欧の爆走ロックンロールの様な疾走感もありと複合的な感じなんですよね。そして、気分爽快な時に聞くより、モヤモヤをどこにぶつけて良いのか分からない時にただボリュームを上げて思い切り聞く、そんなそんなサウンドの様に思います。


Alice Cooper / Road (2023)

2023-09-06 19:19:35 | Album Review

約2年ぶりに発表されたアリス・クーパーのソロ・アルバムとして22thです。(アリス・クーパー・バンドも含めると29thです)

今回はゲストを迎えるのではなく、現在のツアー・メンバーで作成されているとのことですが、ひと昔はこのやり方でスターが巣立っていくのも楽しみの一つだったので個人的には好きです。

そしてサウンドですが、何とも変わらないアリス・ワールドがさく裂と言う感じで良いです。特に70年代の雰囲気を持っているヴィンテージ感がたまりません。そして、1曲目が「I'm Alice」とこれまたアリスと言う役を演じるこの人にしか出来ない曲です。これだけでもちょっと痺れてしまうのですが、その他の曲も過去の名曲に使われている単語が何個か使われていてついつい気になってしまいます。

そしてこのアルバム、ショック・メタルと言われるジャンルから外れることなく先祖返りしているところが良いです。ここ最近のアルバムの中では一番シンプルな楽曲で勝負してきている感じがしますし、絶妙なポップ感と怪しさの融合とこの人にしか出せない味を強く感じます。また、ノリノリで楽しませるだけでもなく、重く聞かせるだけでもなくと、浮いたり沈んだりの独特のリズム感があるのですよね。

元々、ハード・ロックとかメタルと言う言葉を使ってはいけない人なんだと思いますが、本当に大好きです。


Ratso / Live In Otautahi (2023)

2023-09-04 09:21:06 | Album Review

ニュージーランド出身5人組の1stです。

1stなのにLive盤?と言うのも疑問なのですが、ほとんど情報を得ることが出来ず、このアルバム以外の情報がないので恐らく1stだと思います。また、画像を見てもはげたおっさんが妙なメイクして歌っているのは分かったのですが、ボーカル専任なのかも分からないですし、メンバーも恐らく5人と言う感じです。

サウンドはパンクの要素も強いですが、全体的なノリとギターのリフからガレージ・ロックと呼びたいです。叩きまくるドラム、土台をしっかりと刻むベース、かき鳴らすギター、叫ぶようなボーカルと荒々しさは十分、シンプルな楽曲ながらもコーラスでしっかりと味付けされていて単調にならずと聞いているとスカッとする感じです。

たまたま見つけたアルバム、正体も良く分からず恐らくドが何個も付くようなマイナーバンド、更にはLiveをそのまま収録しただけのチープな音質、飛びぬけて気に入った曲がある訳でもなしと良いところを上げるのが難しいのですが、最後まで一気に進んでしまう疾走感、そして訳の分からない内に聞き終えてしまう感じがたまりません。この系統はそうであって欲しいと言う願望もありますが、こういうの好きなんですよね。笑


Grindhouse / Crazy Pussy (2016)

2023-09-02 10:11:06 | Album Review

オーストラリア出身4人組の1stです。

少々前のアルバムですが、Netを見ていた時にたまたま目に付いたアルバムで気になってしまい聞いてしまいました。

まずはアルバム・ジャケットのおふざけ度合、アルバム・タイトルのダサさが何とも心をくすぐられました。そしてメンバーの画像をみたら見た目は最悪、腹の出たおっさんが並んでいました。ただ、それも微笑ましいと言うか何だか憎めなくなってしまいました。更にバンド・メンバーにはそれぞれミドル・ネームが付けられていて、「The Father」「Sticky Wicket」「Pony Club」「Two Fingers」とこれまた、どこまで真剣なのか分からない感じです。

サウンドはガレージ寄りのロックン・ロールで、パンク的な要素もある感じです。実にシンプルな楽曲、テクニック何て関係ないと言う感じでかき鳴らす様な演奏、ボーカルも歌っていると言うより吐き捨てている感じ、更には収録状態も決して良くないとどれを取っても良い点はありません。でも何だかその方がこのバンドのサウンドと言う感じで合っていると思います。

色物的な見方をしてしまったバンドですが、シンプルなロックン・ロールですのでこれぐらいの方が楽しめますし、好きです。お薦めは絶対にしませんが・・・。