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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-ロシア軍3M22ツィルコン極超音速滑空兵器実戦使用!

2024-02-16 07:00:56 | 先端軍事テクノロジー
■臨時情報-ウクライナ戦争
 今回ロシア軍が使用した新兵器の性能は日本のミサイル防衛においても大きな脅威であると共に対策を確立させる必要性からその詳細な情報が必要です。

 ロシア軍は新型の3M22ツィルコン極超音速滑空兵器をウクライナへ実戦使用した可能性が高い、イギリス国防省2月14日付ウクライナ戦況報告がキエフ科学捜査研究所分析を引用するかたちで発表しました。ウクライナ当局がツィルコン極超音速滑空兵器の特徴を備えた出力偏向制御装置の一部を残骸から識別し、エンジンの残骸も回収しているもよう。

 3M22ツィルコン極超音速滑空兵器はマッハ9という極超音速滑空兵器で有効射程は1000km、ロシアが次世代の戦略核兵器運搬兵器としてアメリカのミサイル防衛システムを弾道ミサイルの速度と共に低空を滑空する事で回避するためのシステムであり、今後3M22ツィルコン極超音速滑空兵器が多用された場合、ウクライナ防空の深刻な脅威となります。
■3M22ツィルコン
 どこから発射したのか。

 3M22ツィルコン極超音速滑空兵器は、ロシアが開戦直おから多用するキンジャール空中発射弾道ミサイルよりも脅威であるとされています、もっともキンジャールも当初はペトリオットミサイルでは迎撃不能と考えられていましたが、ツィルコンこそ迎撃が難しいとされています。ただ、問題はこのミサイルは海軍用で何処から発射したか、ということ。

 イギリス国防省の分析では、ツィルコンは昨年から配備開始され黒海艦隊の艦艇には搭載出来ない事から、K-300地上配備型沿岸防衛システムを発射用に転用したものと推測しています。ウクライナの防空システムは落下速度の速い弾道ミサイル迎撃でも苦戦を強いられていますが、極超音速架空兵器は不規則軌道をとるためにさらに迎撃が困難となります。
■クピャンスク方面
 クピャンスク方面の展開状況について。

 ウクライナ東部戦線クピャンスク方面に展開するロシア軍の規模について、ISWアメリカ戦争研究所2月2日付ウクライナ戦況報告ではウクライナ軍東部軍集団のイエヴラシュ報道官の発言を引用、クピャンスク方面のロシア軍は人員4万名、戦車500両、装甲戦闘車両650両、火砲430門、多連装ロケット砲150両としています。

 ライマン方面とクピャンスク方面合わせた東部戦線全体でロシア軍は5万7000名という。ウクライナ南方作戦司令部報道官のフメニュク大佐はザポリージャ州とヘルソン州ドニエプル川東岸に展開するロシア軍について、その人員規模は7万名と見積もっており、ロシア軍の損耗は大きな水準となっているが予備人員を補充できる体制としています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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