北大路機関

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【M-5撮影特報】ラファール戦闘機来日,フランス軍ラファール戦闘機A-400M輸送機続々到着(2024-07-19)

2024-08-04 20:00:35 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■ラファール!
 フランス航空宇宙軍が誇る第4.5世代戦闘機が疾風の名を冠したラファール戦闘機です。

 ラファール戦闘機、これを見に来た、という方がたくさんたくさん、高所作業車でもレンタカー屋さんで借りてくるべきだったか、というつぶやきが聞こえるのですが、多くの航空機愛好家のお迎え、これこそ日本らしい風景という事で好いですよね。

 ユーロファイタータイフーンと同時期に開発がすすめられたラファール、フランスも元々ユーロファイター計画に参画する方針でしたが、大型戦闘機を必要とする欧州と何が何でも空母艦載機にも使いたいフランスとで早々に対立し、独自開発する事に。

 ダッソー社というフランスの防衛航空産業基盤を維持するには結果的に独自開発を選んだことが幸いしまして、そして開発当初こそなかなか国際販路開拓に苦労していましたが、フランス海軍とフランス空軍での運用実績が重なると状況もかわってゆく。

 ミラージュ2000、フランスの戦闘機というとミラージュⅢから続くデルタ翼の系譜がありましたが、ミラージュ2000の生産が随分と続いていましたので、ラファールの競合相手はミラージュ2000という事もあったのかもしれない、共にダッソー社製だ。

 シャルルドゴール、フランスがラファールを国産開発した背景には、空母クレマンソーとフォッシュ、続いて今の原子力空母シャルルドゴールの運用がありまして、F/A-18Cは中途半端、シュペルエタンダールやF-8クルセイダーは老朽化と旧式化の重なり。

 ラファールは、タイフーンよりも小型ですが搭載するRBE2レーダーはタイフーンがトランシェⅢBまで実用化出来なかったAESA方式レーダーでしたし、RBE2-AAなど改良型が、いやF1,F2,F3,そしてF3RにF4と改良型が順次開発され能力を高めている。

 ファントムの百里基地ですから、ラファールF4が来てくれればなあ、と思いつつ、しかし今のところラファールF3Rまでが運用中で2023年に漸く評価試験が完了したばかりのラファールF4はさすがに日本には展開するだけの配備状況ではないのですね。

 エアバスA-400M輸送機、もともとはユーロフラッグFLA輸送機として1980年代に世界中で2000機程度の需要を見込みうる、として開発された輸送機です。いや開発開始は1983年ですが運用開始は2013年からという、難産の航空機ではありましたが。

 A-400M,Mというのはmilitaryを示しまして、エアバス社の旅客機がA-330とかいろいろ300番台を使われていますから、その区別化を図りまして400番台を使う事になったという歴史が。ちなみにC-2輸送機は2000年に開発決定し2016年に運用開始だ。

 国際共同開発という視点から要求仕様が重なり合い、機体強度や搭載したい装備品の仕様変更などに振り回された印象を、C-X計画として川崎重工が開発している傍目に見ていましたので、共同開発は大変だなあ、と思いつつ、販路開発の応用性は確かにある。

 A-330MRTT空中給油輸送機にA-400M輸送機とラファール戦闘機、しかし、こんな感じで並んでいますと、本当に日本の基地ではないように思えるような欧州っぽい印象となっています。なにより、フランス空軍がこれだけの部隊を展開させるとは。

 ユーロファイター戦闘機がこの日に千歳基地へ12機ほど展開していますし、こちらはドイツ空軍とスペイン空軍の航空機で、日本国内での各国との合同訓練の規模がどんどんとおおきくなっているのは、ものすごい安全保障環境なのだなあ、と思うのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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