◆震災復興に一定の目途
ハイチ地震復興人道支援任務完了が決定しました。19日に支援要員が派遣されることとなります。
ハイチ地震は民主党政権交代直後に発生、大統領府を始め多くの公官庁建築物が倒壊し、ハイチ人道支援任務に当たるPKO部隊本部庁舎も倒壊、我が国は震災直後には部隊の派遣を検討しているのみでしたが、緊急人道支援部隊ではなくPKO任務への派遣という形で部隊を展開、当初数か月間の任務期間は、鳩山内閣時代と菅内閣時代を通じて継続、野田内閣が漸く任務終了を決断しました。
統合幕僚監部の発表によれば、撤収支援部隊は陸上自衛隊十条駐屯地より神成健一1佐を指揮官とし、撤収業務の遠隔遂行を目的として45名が派遣されることとなります。部隊は10月19日に航空自衛隊小牧基地よりKC-767空中給油輸送機を以て派遣されることとなりました。
派遣規模は大隊規模の部隊をインフラ普及や耐震強度判定などに展開させ、防疫や医療支援など逐次必要な任務へと対応、派遣期間中に東日本大震災が発生しましたが、自衛隊の半分を被災地へ展開させ延べ派遣規模が1000万を超えるという文字通り有事ではありましたが、その期間中にも任務を遂行し続けています。
なお、今回派遣された施設科部隊は、ブルドーザーやショベルカー等の施設作業器材をハイチ政府に寄贈することとしました。中古の装備品ですし、民生品と差異はあまりないものではありますが、自衛隊が装備品として導入した一種の防衛装備品を供与する事例は稀有な事例と言えるでしょう。
北大路機関:はるな
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