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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

新田原基地航空祭2011詳報④ 大編隊を解き、F-4ファントムの機動飛行と着陸

2013-01-06 23:31:56 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆部隊配備より半世紀の名機

 2013年も2011年の基地行事特集の連載継続です、もう少しお付き合いください。

Nimg_8041 新田原基地航空祭の開始を告げる大編隊。前回の大編隊飛行に続き、編隊を崩し航空機は各々着陸態勢に入ります、しかし、ここは新田原基地航空祭、一筋縄でちゃくりくに向かう、というわけではありません。それでは一筋縄に行かない航空部隊とは、どういう様子か、という事を今回から見てゆきましょう。

Nimg_8060 F-4EJ,米海軍へのF-4配備開始は1961年でしたので、2011年は部隊配備開始あら半世紀、EJ型初飛行が1971年でしたので2011年は40周年、かなり古くなっているのは事実で、特に同稼働率を維持するか、如何に予備部品を確保するのか、と運用面では苦労が絶えないとのこと。

Nimg_8111 一方で現代の航空戦は、航空機の搭載機器がものをいう世界であり、少々無理をしてでもF-1支援戦闘機の補完として近代化改修を行ったF-4EJ改はよかった、ある程度の第一線での能力を維持できる能力を保持できているのですが、しかし、航空機は航空機として飛ばねばならず、此処が苦しい状態になっているもよう。

Nimg_8147_2 そうした、識者の中では一般論というものを払拭するのがF-4の旋回飛行です。新田原基地では第五航空団唯一の飛行隊がこのF-4戦闘機の飛行隊、南部九州はファントムでもつ、というところでしょうか、精一杯の機動飛行を展示です。搭載する二基のJ-79エンジンの音は何処までも響く。

Nimg_8163 新田原基地の眺鷲台は、着陸の様子も理想的な情景として撮影できます、少々高くなったところに撮影位置があるのですが順光ですので、空は青く、機体の色はくっきりと浮かんでくれる、危機の真上を飛行しつつ機体は一直線に滑走路へと侵入してゆきます、脚が展開する様子が躍動感を与えてくれる。

Nimg_8175 もう一機が機動飛行を展開、古くなったという航空kではあるのですが、このファントムは米空軍が冷戦時代に海軍空母艦載機の主役であり、米空軍ではヴェトナム戦争を支えた航空機、機械設計に余裕がある航空機、という事で改修w続けている空軍に航空自衛隊のほか、トルコ空軍などがある。

Nimg_8184 危ない、ファントムの着陸進入の直前を野鳥が横切ってゆきます。これが衝突し、エンジンの空気取り入れw口などに吸い込むと機体の損種に繋がり、一定以上の速度で衝突すると風防に損傷が加わる、という事もあり、あんまり無視できない事態となてしまいます。こればかりはどんな航空機でも避けられない危険だったりします。

Nimg_8213 それにしてもF-4ですが、自民党時代にF-2が生産終了となっていまして、その後の後継機製造開始が今に至るも開始されない状況を考えると、防衛政策の軽視はF-2生産中止を決定した石破長官の先見の無さが端緒であり、一概に民主党の防衛政策軽視路線だけを責めることはできない、とも考えるのは当方だけでしょうか。

Nimg_8240_1 F-4の着陸、惜しい戦闘機ですが、F-2の生産が継続していれば、年産6機体制で18機増産というほうしきでF-4一個飛行隊を代替し、F-4後継機の取得が開始されれば18機の飛行隊を解散して従来の三個飛行隊あるF-2飛行隊定数18機に各6機を充当、24機編成としてF-4の飛行隊定数と同じ水準にF-2を増勢できたのですが。

Nimg_8241 ちゃくりにするF-4の上空をT-4練習機の四機編隊が進んでゆきます、実は申し訳ないのだけれども、T-4練習機も後継機がそろそろ必要になってくる時期です、これは200機以上あり、F-4の後継選定を先送り先送りと怠惰な妥協案を重ねてきた結果、他の機体の耐用年数と重なってしまったという。

Nimg_8248_1 着陸するF-4,良い戦闘機なのですが古くなった以上、F-35として決定した戦闘機はいいのですが、それにしても中継ぎの航空機、という概念は必要かもしれません、こういうのもT-2練習機の開発が行われた際に計画が遅延した当時には米空軍のT-38練習機の輸入が真剣に検討されているのですよ。

Nimg_8256_1 上空をF-15戦闘機の四機編隊が飛行します。安倍内閣はF-15の後継機として国産機の開発を示唆しているのdすが、ううむ、いまからエンジン開発や電装品開発を行って間に合うのかな、とも。思い切って米空軍のF-15C後継機開発に日米共同開発を持ちかけるという選択肢も必要dえしょう。

Nimg_8271_1 政府は2030年代にF-15後継機を模索しているようです。航空自衛隊への導入開始が1981年ですので、ざっと半世紀の運用を検討していることになるのですが、米空軍でも機体の強度と発展性に余裕がある、と言いますのでF-15Jも半世紀程度の運用には対応する、という考えがあるのでしょうかね。

Nimg_8273 再度F-15の編隊が進んでくる中、T-4練習機の着陸が始まりました、先ほど編隊飛行していたT-4が順次編隊を崩して滑走路に向かうところ、ですが、これではなんとなくですが、F-15戦闘機の編隊にT-4練習機が追い詰められているようにも見えてくる、というのは当方だけでしょうか。

Nimg_8282_1 撮影位置の様子はこのようなかたちとなっています。そこまで人口密度が多くはないのですが、意外と外柵が高く、どうしても写真に柵が映り込んでしまうという事、ご了解いただきたい。新田原基地航空祭2011の着陸展示はこののちも続々と続いてゆきますが、これは次回に掲載という事とします。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (3)
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