■防衛情報-ウクライナ戦争
目的としての平和主義ではなく手段としての平和主義、日本型平和主義の危うさは過去幾度も議論していますがこれを標ぼうする日本の進歩的な方々が一定数居る事も現実です、そして今そこにアメリカ大統領が加わりました。

アメリカのウクライナ和平は、ウクライナ軍事支援停止後に停戦交渉をウクライナの頭越しに行った事が決定的な失敗となっているのではないかと分析します。それはロシア軍が膨大なソ連時代の軍事備蓄、廃棄戦車等の再生により劇的な損失を補っていますが、ウクライナもソ連の一部であった過去から、大量の廃棄戦車などの備蓄があるのです。

アメリカ軍事援助はトランプ第二次政権成立と同意に遮断されていますが、ウクライナ国内の軍需産業が巨大であり、ここに欧州と日本や豪州とカナダの支援が健在ですし、無人機製造能力や無人艇建造能力などでは、いまのところアメリカの軍事支援の枠外で対応し、ネプチューン2ミサイルのように射程1000km級の巡航ミサイルも独自開発しました。

軍事援助、アメリカとロシアの停戦交渉をウクライナに呑ませる際に、支持して停戦に応じなければ軍事援助を中止する、というならば、ウクライナの対米依存という枠組みを背景に不利な状況でも妥協しなければならない状況はあったのかもしれませんが、先に支援が切られてしまっては、アメリカはウクライナにインセンティヴを提供できません。

トランプ大統領とプーチン大統領の関係は、停戦合意が成立するならば履行されるというトランプ大統領のプーチン大統領への信頼、つまり、今の時代でも“戦争は話し合いと信頼で解決できる”という、一種“日本的平和論”をアメリカ大統領が実行するという、日本の平和主義理論からみれば、歓迎しなければならない滑稽さが問題を難しくしています。

日本では一昨日が沖縄戦開始80年、慶良間上陸から80年という節目の年でしたが、この問題をウクライナに当て嵌めると重要な意味が見えてきます、それは、沖縄では日本軍2個師団vs米軍10個師団という絶望的な戦いとなりましたが、あの戦いを全滅まで継続した日本と同じように、支持次第で国家は追い詰められると最後まで戦うということ。

降伏すれば幸せになれる、という論理は、併合する側が自国の兵士にさえ優しく出来ず、あまつさえ松葉杖のまま突撃を強いるような国、ソ連時代の圧政と飢餓を覚えているからこそ、降伏はできません、この状況で“軍事支援を停められたくなくば停戦に同意を”ではなく、最初に軍事支援を切ってしまったアメリカは主導権を逸している状況なのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
目的としての平和主義ではなく手段としての平和主義、日本型平和主義の危うさは過去幾度も議論していますがこれを標ぼうする日本の進歩的な方々が一定数居る事も現実です、そして今そこにアメリカ大統領が加わりました。

アメリカのウクライナ和平は、ウクライナ軍事支援停止後に停戦交渉をウクライナの頭越しに行った事が決定的な失敗となっているのではないかと分析します。それはロシア軍が膨大なソ連時代の軍事備蓄、廃棄戦車等の再生により劇的な損失を補っていますが、ウクライナもソ連の一部であった過去から、大量の廃棄戦車などの備蓄があるのです。

アメリカ軍事援助はトランプ第二次政権成立と同意に遮断されていますが、ウクライナ国内の軍需産業が巨大であり、ここに欧州と日本や豪州とカナダの支援が健在ですし、無人機製造能力や無人艇建造能力などでは、いまのところアメリカの軍事支援の枠外で対応し、ネプチューン2ミサイルのように射程1000km級の巡航ミサイルも独自開発しました。

軍事援助、アメリカとロシアの停戦交渉をウクライナに呑ませる際に、支持して停戦に応じなければ軍事援助を中止する、というならば、ウクライナの対米依存という枠組みを背景に不利な状況でも妥協しなければならない状況はあったのかもしれませんが、先に支援が切られてしまっては、アメリカはウクライナにインセンティヴを提供できません。

トランプ大統領とプーチン大統領の関係は、停戦合意が成立するならば履行されるというトランプ大統領のプーチン大統領への信頼、つまり、今の時代でも“戦争は話し合いと信頼で解決できる”という、一種“日本的平和論”をアメリカ大統領が実行するという、日本の平和主義理論からみれば、歓迎しなければならない滑稽さが問題を難しくしています。

日本では一昨日が沖縄戦開始80年、慶良間上陸から80年という節目の年でしたが、この問題をウクライナに当て嵌めると重要な意味が見えてきます、それは、沖縄では日本軍2個師団vs米軍10個師団という絶望的な戦いとなりましたが、あの戦いを全滅まで継続した日本と同じように、支持次第で国家は追い詰められると最後まで戦うということ。

降伏すれば幸せになれる、という論理は、併合する側が自国の兵士にさえ優しく出来ず、あまつさえ松葉杖のまま突撃を強いるような国、ソ連時代の圧政と飢餓を覚えているからこそ、降伏はできません、この状況で“軍事支援を停められたくなくば停戦に同意を”ではなく、最初に軍事支援を切ってしまったアメリカは主導権を逸している状況なのですね。
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