紫雲膏の中の生薬それぞれに注目してみましょう。
胡麻油
胡麻油には
①生の胡麻をしぼったもの.....色が薄く,においもほとんどない。いわゆる太白胡麻油。
②焙煎した胡麻をしぼったもの....茶色の,料理に使う方のもの。においが強い
の二種類があります。紫雲膏には②の方が適していますが,においが気になる場合は①の方が良いでしょう。
自分で作る場合,①を使えばそれほどでもないですが②を使うと換気扇をまわしてもしばらく部屋が胡麻油くさいです。
胡麻油は酸化しにくく,紫雲膏も上手に作ればかなり長持ちします。
ちなみにインドのアーユルヴェーダ医学では,胡麻油をマッサージ,浣腸,¨点鼻薬などに多用します。
乾燥を防ぐ,皮膚に栄養を与える,老廃物を出しやすくする,代謝を良くする,痛みを取るなど,多くの効用があります。
豚脂(ラード)
原典には「マンテイカ」と記載されています。
どうして入れたのか?華岡青洲先生に聞いてみたい所です。
ラード入りの方が伸びは良いですが,ラードなしのものと比べて効果に大きな違いを感じないので,酸化しやすい夏場に作る時などは入れないようにしています。
当帰
紫雲膏の主薬です。
『神農本草経』の中品に収載されています。
局所作用で抗ヒスタミン作用があり,軽度の毛細血管の透過性の亢進抑制作用,つまりむくみや腫れを抑えるような作用を持っていま す。
「当帰膏(とうきこう)」は紫雲膏の紫根を入れず当帰を増量した処方ですが,色がつかないので使いやすいです。
当帰は「婦人の聖薬」とも言われ,当帰芍薬散を代表とするほとんどの内服の婦人科処方に入っています。
良い血を作り,滞った血(瘀血)をゆるやかに取り去る働きがあります。
紫根
日本でも江戸紫の染料として用いられていました。
『神農本草経』の中品に収載されています。
紫根には軟紫根と硬紫根があります。
硬紫根......ムラサキ科(Boraginaceae)のムラサキ Lithospermum erythrorhizon Siebold et Zuccarini の根
軟紫根.......同科の Macrotomia euchroma Pauls. の根
日本薬局方では硬紫根のみが収載されています。
傷の治りを良くしたり、抗菌・抗炎症作用、局所の塗布では毛細血管の透過性の亢進と、急性浮腫の抑制、肉芽形成を促進する作用等が あります。
ミツロウ(蜜蝋)
油を固めて軟膏にするためのものです。
華岡青洲先生のころはトウヨウミツバチのミツロウが使われていたようですが,今は入手不可能なのでヨーロッパミツバチのものが使 われているようです。
サラシミツロウは漂白剤が使われている可能性もあるので,黄色っぽい未精製のミツロウを使った方が良いかもしれません。
中身は以上の五種類です。
紫雲膏ワ-ルドはあと数日続きます。
胡麻油
胡麻油には
①生の胡麻をしぼったもの.....色が薄く,においもほとんどない。いわゆる太白胡麻油。
②焙煎した胡麻をしぼったもの....茶色の,料理に使う方のもの。においが強い
の二種類があります。紫雲膏には②の方が適していますが,においが気になる場合は①の方が良いでしょう。
自分で作る場合,①を使えばそれほどでもないですが②を使うと換気扇をまわしてもしばらく部屋が胡麻油くさいです。
胡麻油は酸化しにくく,紫雲膏も上手に作ればかなり長持ちします。
ちなみにインドのアーユルヴェーダ医学では,胡麻油をマッサージ,浣腸,¨点鼻薬などに多用します。
乾燥を防ぐ,皮膚に栄養を与える,老廃物を出しやすくする,代謝を良くする,痛みを取るなど,多くの効用があります。
豚脂(ラード)
原典には「マンテイカ」と記載されています。
どうして入れたのか?華岡青洲先生に聞いてみたい所です。
ラード入りの方が伸びは良いですが,ラードなしのものと比べて効果に大きな違いを感じないので,酸化しやすい夏場に作る時などは入れないようにしています。
当帰
紫雲膏の主薬です。
『神農本草経』の中品に収載されています。
局所作用で抗ヒスタミン作用があり,軽度の毛細血管の透過性の亢進抑制作用,つまりむくみや腫れを抑えるような作用を持っていま す。
「当帰膏(とうきこう)」は紫雲膏の紫根を入れず当帰を増量した処方ですが,色がつかないので使いやすいです。
当帰は「婦人の聖薬」とも言われ,当帰芍薬散を代表とするほとんどの内服の婦人科処方に入っています。
良い血を作り,滞った血(瘀血)をゆるやかに取り去る働きがあります。
紫根
日本でも江戸紫の染料として用いられていました。
『神農本草経』の中品に収載されています。
紫根には軟紫根と硬紫根があります。
硬紫根......ムラサキ科(Boraginaceae)のムラサキ Lithospermum erythrorhizon Siebold et Zuccarini の根
軟紫根.......同科の Macrotomia euchroma Pauls. の根
日本薬局方では硬紫根のみが収載されています。
傷の治りを良くしたり、抗菌・抗炎症作用、局所の塗布では毛細血管の透過性の亢進と、急性浮腫の抑制、肉芽形成を促進する作用等が あります。
ミツロウ(蜜蝋)
油を固めて軟膏にするためのものです。
華岡青洲先生のころはトウヨウミツバチのミツロウが使われていたようですが,今は入手不可能なのでヨーロッパミツバチのものが使 われているようです。
サラシミツロウは漂白剤が使われている可能性もあるので,黄色っぽい未精製のミツロウを使った方が良いかもしれません。
中身は以上の五種類です。
紫雲膏ワ-ルドはあと数日続きます。
これはいかんともしがたいですかね・・・。
kashiwabara
正確に言うとラードなしは「潤肌膏」ですが,紫雲膏と比べても劣らないと感じてます。
色々作って比較すると面白いですよ!
固まったものをダマがなくなるまで練るのが本来のやり方ですが、固まる時にすりこぎでかき混ぜ続けて固めるとなめらかになります(中黄膏や太乙膏を作るときのやりかたです)。
昔からアトピーで妊娠してからひどくなってしまいました。
現在は温清飲を飲んでいるのですが、皮膚が粉をふいたように乾燥し、ひどい状態です。
こちらの当帰膏は市販されていないのでしょうか。
お返事お待ちしております。
うちの薬局でも軟膏教室で作ったり、他のものをお買い上げいただいた方にプレゼントとして差し上げています。
販売はできませんが、お困りならば分けて差し上げますので薬局にお電話ください。(郵送はできません)