自由研究の最後は一緒に「華岡青洲の妻」のDVDを観て感想文を書いて終わりました。
近くのTUTAYAなど数件聞いてのですがなかったので、今回はこちらをアマゾンで購入。
市川雷蔵、若尾文子など当時の大スターが出演してます。
こちらは以前テレビで観ましたが、故・田中好子さんが本当に綺麗でした。
NHKドラマ「華岡青洲の妻」
平成に入ってからは他にも森光子、小泉今日子、三浦友和なんてバージョンもあったようです。
華岡青州の母、於継はその地域では知らぬ人はいないほどの美人。
8才の加恵が、乳母に連れられ於継をこっそり見に行き、その美しさに見とれるシーンから始まります。
やがて成人した加恵は、その憧れの於継に見込まれ、ぜひ華岡家の嫁にと望まれます。
武家の名家に生まれた加恵は当時では超お嬢様ですから、貧乏な医家である華岡家とは釣り合わず、
いわゆる「格差婚」です。
でも加恵は憧れの於継に望まれたということで舞い上がり、親の反対を押し切り嫁ぐ決心をします。
その時、まだ雲平(青洲)は京都で修行中で、花婿不在の結婚式。
新郎の席には医書「本草綱目」が積まれていました。
夫不在の結婚生活という不思議な状況ですが、憧れの於継と実の親子以上に仲良くなり、加恵は幸せな
日々を送ります。
ところが三年後、雲平が帰ってきたその日から状況が一変します。
於継の態度がガラッと変わり、急に加恵に冷たくなるのです。
息子を溺愛する母親と、嫁のドロドロの戦い。
それは麻酔薬開発の人体実験での二人の一騎打ちへと繋がります。
「雲平さんの研究に人間で試すことだけが残ってあるのを、身近くいて気付かないのは阿呆だけや。
私は雲平さんを産んだ親ですよってに、雲平さんの欲しいもの、やりたいことは誰にもまして
はっきりと分るのやしてよし」
これを聞いた加恵はブチ切れます。
「とんでもないことやしてよし。
その実験には私を使うて頂こうとかねてから心にきめてましたのよし、私で試して頂かして」
一緒に観ていた9才の甥にはこの辺りの機微は理解できなかったようで
「ねえ、なんで初めは仲良かったのに急に意地悪になったの?」
う~ん、お嫁さんに息子を取られたような気持ちになったからじゃない?
「でも、お母さんとは結婚できないでしょう?」
と首をかしげていました。
ラストに近いシーンでの青洲の妹・小陸のセリフが印象的です。
看病する加恵が
「嫁にいかすこともできないで申し訳なかった」
といったのに対して
「私はあなたと母のことをずっと見ていた。
そして、嫁にいかなくて本当によかったと思っている。
嫁にも姑にもならずに済んだのだから。
兄さんほどの人が、二人の争いに気づかなかったはずはない。
母と妻の争いを知っていて冷静に利用したのだ。
男というものは恐ろしい、、、」
と言ってやがて息をひきとるのです。
細かい描写を味わいたければ、有吉佐和子さんの原作「華岡青洲の妻」を読まれると
よいでしょう。
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