岩間眞智子先生が静岡県茶業会議所から栄西と喫茶養生記を出されました。
(クリックすると全文読むことができます)
冊子と言ってもその内容は濃く、これを無料で公開するとはずいぶん気前が良いですね!
私はこの冊子に書かれている栄西の生涯、密教との関わりなどを知り、喫茶養生記の
見方が変わりました。
晩年に、茶と桑しか出てこない特異な養生論であるこの書を、栄西はどのような
思いで書いたのか。
岩間先生の考察が光ります。
巻末の「栄西ゆかりの地一覧」には住所や電話番号が記載されているので、散策の際に
役立ちそうです。
岩間先生の既刊のこちら
医薬としての茶に関してはこれ一冊で全ての資料を網羅している、と言ってもいいくらいの大著
です。合わせて読むと理解が深まります。
目次
はじめに
第一章 茶の医薬史:中国編
1 隋代までの医薬書
2 唐代の医薬書
3 宋代の医薬書
4 金・元代の医薬書
5 明代の医薬書
6 清代の医薬書
第二章 茶の医薬史:日本編
1 平安時代までの医薬書
2 鎌倉時代の医薬書
3 室町・安土桃山時代の医薬書
4 江戸時代の医薬書(前期・中期・後期)
第三章 茶の医薬史:論考編
1 茶を記した現存最古の薬書史料
2 『神農本草経』の茶について
3 蝋(臘)茶について
4 養生論の系譜から見た『喫茶養生記』
5 寒の茶・温の茶
第四章 医薬書史料
中国編
1 隋代までの医薬書
2 唐代の医薬書
3 宋代の医薬書
4 明代の医薬書
5 清代の医薬書
日本編
1 平安時代の医薬書
2 鎌倉時代の医薬書
3 室町時代の医薬書
4 江戸時代の医薬書
あとがき
(第三章1の中文訳)
挿図一覧
初出一覧
索引
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冊子と言ってもその内容は濃く、これを無料で公開するとはずいぶん気前が良いですね!
私はこの冊子に書かれている栄西の生涯、密教との関わりなどを知り、喫茶養生記の
見方が変わりました。
晩年に、茶と桑しか出てこない特異な養生論であるこの書を、栄西はどのような
思いで書いたのか。
岩間先生の考察が光ります。
巻末の「栄西ゆかりの地一覧」には住所や電話番号が記載されているので、散策の際に
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茶の医薬史―中国と日本 | |
クリエーター情報なし | |
思文閣出版 |
医薬としての茶に関してはこれ一冊で全ての資料を網羅している、と言ってもいいくらいの大著
です。合わせて読むと理解が深まります。
目次
はじめに
第一章 茶の医薬史:中国編
1 隋代までの医薬書
2 唐代の医薬書
3 宋代の医薬書
4 金・元代の医薬書
5 明代の医薬書
6 清代の医薬書
第二章 茶の医薬史:日本編
1 平安時代までの医薬書
2 鎌倉時代の医薬書
3 室町・安土桃山時代の医薬書
4 江戸時代の医薬書(前期・中期・後期)
第三章 茶の医薬史:論考編
1 茶を記した現存最古の薬書史料
2 『神農本草経』の茶について
3 蝋(臘)茶について
4 養生論の系譜から見た『喫茶養生記』
5 寒の茶・温の茶
第四章 医薬書史料
中国編
1 隋代までの医薬書
2 唐代の医薬書
3 宋代の医薬書
4 明代の医薬書
5 清代の医薬書
日本編
1 平安時代の医薬書
2 鎌倉時代の医薬書
3 室町時代の医薬書
4 江戸時代の医薬書
あとがき
(第三章1の中文訳)
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記述内容が現代医学でもりっしょうされ、又はその可能性を示唆されていることに驚嘆を隠せません。
「心臓は苦味を好み」(同著)「苦味は茶」(同著)は現代医学でカテキンの為せる業として証明されています(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafps1997/26/1/26_1_47/_pdf 原 征 彦著『茶 カテ キ ン類 の機 能 性 とそれ らの応 用例』6. 茶 カテ キンの血中 コレステ ロール濃度上昇抑 制作用、7. 茶 カテ キンの血圧上昇抑制作用)。
また、『喫茶養生記』には「「若し人眼に病有らば、肝臓損すと知るべきなり。」と記載があり、これは「入院時, NH3が136μg/dlと 上 昇あり, 羽 ばたき振戦, 指南力, 計算力の低下を認 め, 肝性脳症II度 と考えられた. 肝性脳症に対する治療 と して分岐 鎖 ア ミノ酸 製剤 の点 滴静 注, ラ クツ ロー ス注 腸, 硫酸 カナ マイ シ ン投 与 を直 ち に開始 した. 治療 開 始約12時 間 後 には視力 の劇 的 な回復が認 め られ, 同 時 に指 南力, 計 算 力 の回復 が あ り, 羽 ば た き振 戦 も消 失 し, 肝性 脳症 も軽 快 した. 回復後 の眼科 的評 価 で は視 力 は両側 とも1.2で あ り視野 の狭 窄 も認 め られ なか っ た.」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanzo1960/45/8/45_8_423/_pdf/-char/ja 江 口有一 郎、岩 根 紳 治、川 副 広 明、小 林 由実、安 武 努、水 田 敏 彦、尾崎 岩 太、藤 本 一 眞、山本 匡 介共著『皮 質 盲 に よ る 視 力 低 下 を 来 し た 肝 性 脳 症 の1例』)という論文記載により、栄西が脳の異常による視力以上と眼の異常による視力異常を混同したと考えられます。この他多数の記載が現代医学で立証され、又はその可能性が示唆されていることは極めて興味深く、驚嘆を隠せずにいます。
当時の人々が如何なる学術研究なりを経てかかる知見を得るに至ったのか私は無関心ではいられません。