アールグレイ日和

春畑 茜(短歌人+里俳句会)のつれづれ。
降っても晴れても、そこにサッカーはある。

『物語のはじまり』(松村由利子・著)を読む

2007年02月27日 19時57分44秒 | 歌集・句集を読む
『物語のはじまり』は、松村由利子さん(かりん)の初のエッセイ集。
2007年1月10日、中央公論新社発行。
定価1800円+税。
この本の装画は木内達朗さん。

「短歌でつづる日常」という副題の通り、
「働く」「食べる」「恋する」「ともに暮らす」「住まう」「産む」「育てる」
「見る」「老いる」「病む、別れる」の10のテーマに沿って、
さまざまな歌人の短歌作品を引用しつつ、松村由利子さん自身の思うあれこれが、
明快な文章でつづられている。
あとがきに、「この本は、日々の生活を短歌で点描するという、いっぷう変わった試みである。」とあり、
まさにそのような内容の一冊で、
どのテーマから読み始めてもいいという点でも読みやすく、
たとえ暗いテーマであっても、読後感はなにかしら清々しいものが残るという不思議な本だ。
もし書店にあればぜひ手にとって、松村さんの思いに触れてみていただきたいと思う。



*
この本の「育てる」というテーマの中に、春畑の第二歌集『きつね日和』から一首引用していただきました。


・王様になりたき子供ばかり増え日本さびしき王様の国  (春畑 茜)







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8 コメント

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ありがとうございます♪ (まつむらゆりこ)
2007-02-27 22:55:48
春畑さん、拙いエッセイ集について取り上げてくださり、とても嬉しいです。

いわゆる名歌鑑賞でないので、物足りなく思われる方もいるかも……と心配でしたが、ほっとしました。

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『物語のはじまり』 (拓庵)
2007-02-28 01:18:54
春畑さん、初めてコメントさせていただきます。松村さんのブログから来ました。『物語のはじまり』を読み、書いた記事があるので、トラックバックさせていただきました。
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出版おめでとうございます (はるはたあかね)
2007-02-28 10:58:06
>まつむらゆりこさん

こちらこそ作品を引用していただき、ありがたく
思っています。
普段短歌を作ったり読んだりすることのない方にも
おすすめできる一冊だと思いました。
よい本をありがとうございました。
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はじめまして (はるはたあかね)
2007-02-28 11:01:05
>拓庵さん

はじめまして。
トラックバック、ありがとうございます(ぺこり)。

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Unknown ()
2007-03-09 21:29:30
春畑さん、こんばんは。
松村さんの『物語のはじまり』について、書かれたブログの記事をまとめてリンク集を作りましたので、トラックバックさせていただきます。春畑さんの、この記事を紹介させていただきました。
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ありがとうございます (はるはたあかね)
2007-03-12 16:21:23
>拓さん
『物語のはじまり』についてのリンク集に加えてくださって、ありがとうございます。
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Unknown (拓庵)
2007-03-12 22:15:08
前回のコメントの投稿、ニックネームが途中で途切れて「拓」になっていました。正しくは「拓庵」です。失礼しました。
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こちらこそ (はるはたあかね)
2007-03-13 13:51:14
拓庵さん、こちらこそ
失礼しました(ぺこり)。
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