燕のため風花のため

短歌や文化のみち二葉館(名古屋市旧川上貞奴邸)の文学ボランティア活動(春日井建の蔵書整理)を紹介します

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『評伝 春日井建』 岡嶋憲治著

2016-07-14 | 短歌
美しい本となって、ああー、お目にかかることができた、と思った。
春日井建先生と岡嶋さんに。





短歌研究社から、『評伝 春日井建』が刊行されました。
著者の岡嶋憲治さんは、歌誌「井泉」で「評伝 春日井建」を連載されていながら、
最終回目前の2014年2月に、交通事故で急逝されました。
9年間、54回連載されていて、ふつっと途切れた日のことは忘れることができません。


こうして手にとると、本当に美しい本です。
装幀は、間村俊一さん。
間村さんが同じく装幀された、岡井隆先生の『木下杢太郎を読む日』と、
花布や栞紐がグレーで、どことなく似てるなと感じました。

春日井先生のお写真の使い方が絶妙。
表紙のカラーと裏のモノトーンの写真。
どちらも壮年の先生のお姿だ。
カバーをめくると、モノトーンで青年期のものが現れる。
また、扉に用いられた先生の幼少期の写真のサイズ感が微笑ましい。




「井泉」に連載時に読んでいましたが、やはり読み応えがあります。
そして、あらためて、岡嶋さんの見識とお人柄が伝わってくる一冊です。
ぜひ、読んでみてほしい本です。
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芸術批評誌「リア」

2016-07-07 | 短歌
昨年、碧南市藤井達吉現代美術館で開催された、
「画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」に出典された春日井建先生の絵について、
碧南市藤井達吉現代美術館館長の木本文平氏が、
芸術批評誌「リア」37に寄稿されている。


モノクロながら春日井建先生の絵の写真も掲載されている。
展覧会のオープニングでお話になったエピソードも交えて、
綴られているので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。


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青い香り

2016-07-04 | 日日雑感
この数年、梅干を作っていない。
今年は急に思い立って、一キロだけを買った。



しかし、いまから梅干を漬けても赤紫蘇がないかもと思い、
梅ジャム、梅サワー、梅醤油、梅味噌に変更。

昔の記憶で、氷砂糖、酢、醤油、味噌は、まあこんな感じと
分量は適当に。

酢の中に、梅がマリモみたいな感じで浮く。

ジャムはゆっくり、ゆっくりと煮込む。
梅の甘酸っぱい香りがたってくる。
この香りは、ちょっと若返ったような気分にさせてくれる。



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文学ボランティア

2016-06-22 | 文学ボランティア・メモランダム
朝から蒸し暑い。
高岳の駅から歩き、二葉館に着いた頃には汗まみれ。
梅雨明けはまだまだだ。


19日に、トークイベント「島田修三が語る新聞歌壇の今」のお手伝いに来ていた。
いつも一緒に活動しているSさんと、この前はお疲れさま~と挨拶。

このところ、お互いに違う作業。
Sさんは、パソコンで入力。
私は、岡井隆先生の、いったん整理された原稿チェックをしている
掲載先などが不明なものに目を通す。
「未来」のホームページは、こういう時にとても助かる。
スタッフの方にお願いして検索をしてもらい、
「未来」連載時の年度を確認したりもできるからだ。


しかし正直、力不足もあり、あまりはかどらない作業で、達成感にとぼしい。
それでも、こころあたりのある原稿のコピーなど、時々お願いして、
帰宅してから、探したりすることもある。
この前のコピー原稿は、持っていた岡井先生のご両親の歌集のエッセイと確認。



昼食時に、滋賀産の小鮎を煮てみたと話す。
臭みをとるのに生姜をちょっと入れたと言うと、
Sさんが山椒を入れるといいよと教えてくださる。
お庭の山椒なんだそうだ。小鮎と山椒、いいなぁ。


7月は二葉館の日程と合わなくて、お休みにする。


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『東海のうたびと』

2016-05-28 | 短歌
彗星集の名古屋歌会が午後からある。
この日は久しぶりに東生涯学習センター。
途中のセブンで人数分のお茶を購入していく。


加藤治郎先生が、昨年中日新聞で連載されていたものがまとまり、
『東海のうたびと』として刊行された。
表紙のかもめの写真は、加藤先生が自ら撮られたとのこと。
かもめの羽ばたきがシャープに切り取られている。

メンバーの皆さんと一緒に、
加藤先生にサインをしていただく。


『東海のうたびと』には、春日井建先生から始まり、
岡井隆先生、荻原裕幸さん、メンバーの野口あや子さんら、
31人が取り上げられている。
丸善やちくさ正文館本店など書店でも入手しやすいので、
ぜひお手にとってみてください。





また、この本にはあわせて、「吟遊の街」が収録されている。
加藤先生が、1999年から2000年にかけて朝日新聞に連載されていたものだ。
このなかに、「ギャラリー・オガタ」がある。
昔、お世話になった尾形多壽さんのお店を紹介されているのだ。
あれっ、尾形さんだと、びっくりしながら、
結社の賞をいただいた時に、尾形さんが、
おめでとう、あなたにスカーフを縫ってあげるわよ、とお声をかけてくださったことなど、懐かしく、いろいろと思い出す。


名古屋の街の変遷をたどり、
歌を通しての名古屋探訪、名古屋本として、ページをめくるたのしみがあります。
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画家の詩、詩人の絵・開会

2015-11-17 | 日日雑感
碧南市藤井達吉現代美術館で、〈画家の詩、詩人の絵〉が開会。
昨日は、そのオープニング。
春日井建先生のご親族様よりのお招きをいただき出席した。
とてもうれしい日となった。


開会の挨拶は、館長の木本文平氏。
お若いころに、春日井先生と面識があったとのことで、
そのご縁で、今回の展示につながったようだ。




春日井先生の絵は、10点展示。
絵は小品だが、その雰囲気をいかして、
淡いピンクの額装がなされている。
「井泉」の表紙にもちいられた絵もあって、
なぜだか、懐かしい気分になる。
ただやはり原画には、印刷にはない筆致、風合いがあり、力強さがある。
ぜひ、多くの方に見てほしいと思う。


もうひとつ、ご縁なのだと思ったことがある。
春日井政子先生の歌集『丘の季』に、「藤井達吉氏」という連作があるのだ。




四十余年逢ふこともなく過ぎていま翁さびたる君にま向ふ

君よりも二つ若かりし義兄の死を告げむとゐたり冬日そがひに

軽井沢に絵画彫刻展示して気宇高かりし君らの集ひ

秋草に風のさやけき軽井沢若かりしかな君もわたしも


          春日井政子歌集『丘の季』(深夜叢書社・1978年発行)



歌集のあとがきによると、
義兄、彫刻家の毛利教武は愛知県出身の美術家グループ「愛知社」に所属とあるが、
歌の内容からすると、フュウザン会のような気がする。
そこで、藤井達吉との交流があったのではないかと思われる。




また、この日は宮沢賢治の大甥にあたる宮沢和樹氏のギャラリートークがあった。
賢治と光太郎のエピソードや、賢治の絵の解説などをお話してくださる。
最後に、賢治さんは画家ではないがみんなに見てもらえて、
うれしいだろうなという言葉で締めくくられた。
誠実な語り口によって、賢治の世界がひろがるひとときだった。




明治から現代まで画家と詩人64名による展覧会です。
三連休などに、ぜひお出かけください。


※この展覧会は、このあと2016年の夏まで、
姫路市立美術館、
足利市立美術館、
北海道立函館美術館を巡回します。









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画家の詩、詩人の絵

2015-10-11 | 日日雑感
いつもより、秋の深まりを感じる。
はやくも家の周りでは、葉っぱが色づいてきたものもある。

この秋のおすすめの展覧会をご紹介します!




〈画家の詩、詩人の絵〉  絵は詩のごとく、詩は絵のごとく

2015年11月17日(火)-12月20日(日)

碧南市藤井達吉現代美術館

〒447-0847  愛知県碧南市音羽町1-1

℡0566-48-6602   Fax0566-48-6603

http://www.city.hekinan.aichi.jp/tatsukichimuseum/



明治から現代までの画家と詩人の絵画と詩を一堂にあつめ、
絵画と詩の密接なつながりを検証する展覧会である。

展示の詳細は、HPにてご覧ください。





この展覧会に、春日井建先生の絵も展示される。

文化のみち二葉館での昨年の展覧会や、また、井泉短歌会の歌誌の表紙に創刊号から春日井先生の絵が使用されているので、その魅力的な画風を目にとめられた方もあろだろう。
今回の展覧会のテーマに、いかにも相応しい感じがする。

ぜひ、碧南市藤井達吉現代美術館へお出かけください!









 
   
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家族のうた

2015-10-10 | 短歌
加藤治郎先生が『家族のうた』(ふらんす堂)を出されている。
平成20年1月1日から12月31日にわたり、
ふらんす堂のホームページで、
一日一首、家族にちなむ歌を連載されていたものをまとめたものだ。


あらためて、本になって愉しむ読み方があった。
索引で掲載が多い歌人は誰か、調べてみた。

春日井建は、3回。
寺山修司、岡井隆、塚本邦雄とも3回である。

最多は、栗木京子と小島ゆかり、米川千嘉子の4回。


春日井先生の三首のうち、この一首は5月22日に掲載である。



薄雲に入れる白月ひとり打つ碁のいつしらに亡き父と打つ   春日井 建



春日井先生のご命日である。
また、塚本邦雄の命日は6月9日。
その日にも塚本の一首が載っている。
加藤先生のご配慮の深さを思う。


そうした細やかさは、岡井先生の三首のうち、二首にも見受けられる。

5月15日、16日には、岡井隆、岡井華子の歌。
6月15日、16日にも、岡井隆、弘が並んで掲載されている。
華子と弘は岡井先生のご両親である。
掲出歌のコメントは、5、6行だが、編集の巧みさで、
歌人の家族構成、背景までもが見えてくる。

*


そんな中、うれしいことに私の歌も掲載していただいています。

ぜひ、『家族のうた』をお手にとってみてください。





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文学ボランティア

2015-09-17 | 文学ボランティア・メモランダム
8月下旬から雨が多く、肌寒い。
例年なら、残暑がきつい頃なのに、この日も小雨。

いつも一緒に活動しているSさんは、半袖。
私は長袖。途中でパーカを羽織る。


作業は、久しぶりに岡井隆先生の原稿整理。
そのなかで、映画、『虹の岬』を観てこられたような一文があった。
それを手がかりに、原稿の年代を推察。
Sさんに、『虹の岬』は辻井喬の小説だったよ、といいながら、
映画は誰の主演だったのか気になる。
主人公の歌人川田順を演じたのは、三國連太郎だった。


その岡井先生の歌集『暮れてゆくバッハ』が、愉しい。
これまで、短歌のほかに、散文や詩がはいったものはあったが、
今回は、洒脱な水彩画のスケッチが、カラーで数ページある。
下記の木下杢太郎は一時期、二葉館近くの武平町に住んでいた。



杢太郎の『百花譜』真似て〈ヨーロッパ橅〉の枯葉を画けば、偲ばゆ  岡井 隆



※ルビ

『百花譜』(ひやくくわふ)
橅(ぶな)
画(か)

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福島泰樹短歌絶叫コンサート ~行け帰ることなく~

2014-06-09 | 日日雑感
今池、TOKUZO、19:00。
ステージに登場された福島泰樹さん。

春日井建詩集『風景』を手にして、



雪がふる

白いうすやみを
雪が打つ



詩の冒頭、体の底から搾り出すように、詩集の「吹雪」を朗読され始めた。
福島さんのコンサートは二度目だが、期待以上のステージになりそうとの予感がぞくぞくと湧いてくる。


岸上、中也、新作という道造らの短歌や詩の絶叫も、前に聴いたときより、
どこか、いい感じに力が抜けている感じで、なにより福島さんご自身がたのしんでいらっしゃるようだった。今日は、しゃべりすぎだなと、語りのところでは、ちょっと照れるようにおっしゃる。絶叫じゃなくて説教短歌だなとも。でも、今夜のステージは、そうしたところも含めて、すばらしかった。


二部では、詩集の福島さんのあとがきをベースに、朗読された。
ふっと気がつくと、涙が出た。泣いた。
イタコ体験に似ていたのかもしれない。



噴泉のしぶきをくぐり翔ぶつばめ男がむせび泣くこともある  『朝の水』

                        ※「翔」ルビ:「と」

福島さんは、ステージに春日井建が来ているよ、というように、ご自身の背後に向けて、すっと手をのばされた。あの不思議な空間は、いつまでも印象に残ることだろう。



ステージが終了してから、福島さんの歌集に、サインをしていただいた。
日付もお願いしますと言って。
ステージの記念ということもあったが、今日、6月9日は玲瓏忌でもあった。
塚本邦雄の命日である。
いろいろな意味で、春日井先生と繋がっている日だったのかもしれない。
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