燕のため風花のため

短歌や文化のみち二葉館(名古屋市旧川上貞奴邸)の文学ボランティア活動(春日井建の蔵書整理)を紹介します

古田さんへ

2024-10-23 | 日日雑感
闘病をされていると聞いてはいたが、
ちくさ正文館書店元店長の古田一晴さんの訃報は突然だった。
ちょうど帰省のためインターをおりた直後、10月10日の夕方に、そのご逝去の知らせは届いた。
ただただ、絶句した。

残念ながら、お通夜にも告別式にも参列はできなかったので、
茫然として、信じられないままである。

ちくさ正文館が閉店してから、まだ1年ほど。
この夏は、昨年の7月のことを思い出すことが多かった。
本を書くとおっしゃっていたので、それが出ることを祈っていた。

手元には、閉店の日に、
古田さん、野口あや子さんと三人で撮った写真がある。
いつものこのスタイルのままで、
どこか違う星に行って、店長さんをされていると、いまは自分で自分に言い聞かせている。



下記に、2022年「未来」10月号掲載のエッセイと、
2023年「未来」11月号掲載の短歌を載せます。
短歌の歌誌を店頭に並べても、儲けにはならないのに、
そんな小さなことにも、丁寧に、真摯に向き合ってくださった方でした。
古田さん、本当にありがとうございました。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ちくさ正文館とわたし
                    杉森多佳子

 家では日経新聞を購読している。2021年8月7日の朝刊コラム「交遊抄」はブックデザイナーの祖父江慎。読み始めて思わず叫んでしまう。長年「未来」を置いていただいている、ちくさ正文館店長の古田一晴さんのことを書かれているではないか。昔、書店近くの予備校に通っていた頃の古田さんとの思い出だった。

 ちょうどこの日は、「未来」の精算に伺う予定にしていた。古田さんに掲載されていて、驚きましたと言うと、「彼とは一度も話したこともないのだけど、前にも他で書いてくれたことがあるんだよ」と照れたような笑顔。祖父江さんとのエピソードをうれしそうに語られた。

 十六年前「未来」の精算を紺野万里さんから引き継いだ時、店長さんだし恐いのかなとなかなか自分からは話しかけられなかった。けれど誠実でユーモアのある人柄にだんだんと慣れて、精算に行く度に古田さんの話が楽しみになった。
『名古屋とちくさ正文館』(論創社)に詳しいのだが、「昔、塚本さんが来てくれたことがあるんだよ」「春日井さんは義理堅い人だった」など、まさに交遊抄の数々。

 そんなちくさ正文館と古田さんだったが、コロナ禍で対応と変化を余儀なくされた。千種駅の店舗閉店で、そちらにあったコミックや文具などを置いたため、人文と芸術のスペースが狭くなってしまったのだ。古田さんが日々更新されている棚が、がらりと変貌してしまった。棚がこんなにも変わってしまうのか…。ちくさ正文館の香りが消えてしまったようで悲しかった。小さなカレッジのような教養の香りのする空間。そこにいるだけで満たされていたのに。
 
 それから随分たって、ふと棚が見慣れた顔をして寄り添ってくれるような懐かしさを感じた。古田さんの棚が戻ってきたのだ。そのままを古田さんに伝えると、わかったかと言うように、「本が落ち着くところに納まったからな」とかるく頷かれた。一瞬だったが鋭い眼差しだった。

 そして古田さんのほかにもお世話になっているのは、Aさん。古田さんがお休みの日はAさんが精算の対応してくださる。通い始めて数年たった頃に、何かオススメの本って、ありますかと訊ねた。「文学とかはわからなくて」と返答されたAさんはリケジョで、スティーヴン・ジェイ・グールド著『ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語』を薦められた。後日なかなか難しいですと感想を伝えると、書評がでたものやお店の売れ筋からのチョイスになった。なかでも荒木健太郎著『雲を愛する技術』は今も時々開く。

 書店のスタイルも多彩になった。けれどこんな稀有な、ちくさ正文館にこれからも「未来」を置いていただけますように。



書棚のどこかに隠し扉(とびら)がひそやかに出入りしてゐる古田店長  ※ルビ 扉(とびら)

                                 

                         2022年「未来」10月号「伏流水」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  閉店           
                      杉森多佳子

昼にはしぼむ夏の花の名つぶやけばやりきれなさが溢れてしまふ
この夏の酷暑とともに記憶するちくさ正文館書店閉店
すさまじい誤読だらうか(しかし、どうして)閉店の文字にまばたきをした
最後だと思はないやうに店に入る古田さんはいつもの黒のエプロン
「未来」の並ぶ棚もけふまで売れゆきを気にすることもなくなるなくな、る
書架からの醸し出されるこゑならぬこゑを聴きとる古田さんだつた
シャッターが下りてしまへば明日から出入りする人なくしづかな歩道


                 2023年「未来」11月号





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中日新聞 春日井建展記事

2024-05-28 | 文学ボランティア・メモランダム
いつも一緒にボランティアをしているSさんが、
中日新聞に春日井先生の展覧会の記事が掲載されていたよと、郵送してくださった。
先週、金曜日5月24日の朝刊に掲載されたようだ。

初日に展覧会を見に行ったときに、
スタッフの方から取材があったと伺っていたので、
早く掲載されて、週末に向けての記事で、よかったなと思う。

カラー写真も載っていて、
三島由紀夫の原稿や、住所変更の葉書などが入っているケースだろう。
ケースの上のほうには、春日井先生の絵の額が、うっすらと少し写っている。

できるだけ多くの方に見に来ていただけると、うれしい。
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没後20年 春日井建展 ー三十一音のコスモスー トークイベント

2024-05-24 | 文学ボランティア・メモランダム
今回の展覧会のトークイベントは、事前予約なしです。
コロナ前のように、当日先着順の自由席となっていますので、ご注意くださいませ。
お席の数が少なく、限られていますので、着席したい方は、お早めのご来館をお勧めします。


トークイベントは、没後20年を意識された構成になっています。

第一部は、春日井建を知らない各世代の方々がご出演。
私の世代にとっても歌集『未青年』の世界は、わかるところとわからないところがある。
若い世代の方々が春日井建の歌の、何に、どんなところに反応があるのか、非常にたのしみである。

第二部は、春日井先生のもとで短歌をはじめられ、その亡きあとも春日井建研究や、
後進の指導にもあたられてきた大塚さんと彦坂さんの両氏が登壇される。
没後20年にあたって、お二人の想いを伺える貴重な機会となるように思う。

どうぞ、ご参加くださいませ。




◇トークイベント 令和6年6月23日(日) 名古屋市文化のみち二葉館一階大広間
         入場料無料 但し要入館料(一般200円)

・第一部 「❝現代❞から見る春日井建の歌」13:15~14:15
     座談 辻 聡之  (歌林の会)
        野口あや子(未来短歌会)
        短歌グループ tоi tоi tоi [イトウマ、坪内万里コ、吉岡優里] 

・第二部 「春日井建短歌の魅力」14:30~15:30
     対談 大塚寅彦  (中部短歌会)
        彦坂美喜子 (井泉)




名古屋市文化のみち二葉館 名古屋市東区樟木町3丁目23番地
             ℡ 052ー936ー3836


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没後20年 春日井建展 ー三十一音のコスモスー

2024-05-23 | 文学ボランティア・メモランダム
今日も資料を届けに、二葉館へ。
昨日、展示をスタッフの方と一緒に見ていた時に、
展示したかったものがあったのだが、その資料が当館になかったと伺い、
たまたまその歌集が、私の手元にあったので提供することができて、よかった。


これまで数回の展覧会が開かれてきたので、
新しい展示物はないだろうと思っていた。
黒革の机、ウォーホールの絵など馴染みのあるものがメインで。

しかし、あっ、これはと思って確認するように眺めたのは、
2015年11月から12月20日まで碧南市藤井達吉現代美術館で開催された、
「画家の詩、詩人の絵」に出品された、春日井先生の絵だった。

ここ二葉館で展示されると、すっと馴染んで、
より春日井建の世界を彩ってくれているようだ。


いつも展示で使用されている春日井家にあった本棚の扉のガラス部分に、
先生のお歌が印刷されたように、透かして文字が浮かんでいる。
透け感が、歌の世界と響き合って、いいと思った。

あれ?これはとスタッフの方に伺うと、
透明シートにコピーされたのだと聞く。
二葉館の展示スペースは広いわけではないし、制約も多い中で、
展示方法を工夫してくださり、有難いなと思う。

またその本棚の中の展示スペースには、はじめて展示にだされたガラスのカップが、
なんとも可愛い感じで陳列。
こんなところにも、世界を感じてもらえるようにと工夫されている。

展覧会をはじめて見てくださる方、これまでたびたび来館してくださっている方にも、
それぞれに今回の展覧会を楽しんでいただけるといいなと思うのだった。







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没後20年 春日井建展 ー三十一音のコスモスー

2024-05-22 | 文学ボランティア・メモランダム
快晴ではないが、5月22日の朝の空を見上げる。
あの日から20年が過ぎたのかと思いつつ、雲の間の青さをしばらく見ていた。


今日から文化のみち二葉館で、
春日井建先生の展覧会が始まる。

また、NHK名古屋局による、「ぐるっと!」という中部地方向けの番組があるのだが、
今日は「荻原裕幸の短歌塾」の放送で、春日井先生のお歌が一首ご紹介されるという。
荻原裕幸さんから、注目の歌人コーナーにて、
岡本真帆さんと春日井先生が紹介された。


しづけさの涯には音があるといふ一日を椅子に掛けてゐる母  春日井建


晩年の政子先生のことを詠われたお歌だったので、とてもうれしく思った。
先生がご存命ならきっと、荻原くん、ありがとうとおっしゃって、やさしく微笑まれただろう。
そして、いまとても人気のある若手歌人の岡本真帆さんと一緒に紹介されて、よろこばれたようにも思うのだった。


午後から二葉館へ行く。
展示室の入り口に、春日井先生のご友人の浅井慎平さんが撮影された、写真が掛けられていた。
2004年、思潮社刊行の「春日井建の世界」の目次に使用されている写真だ。
眼差しが美しく、エキゾチックな衣装を纏ってのもの。
おそらく、撮影は1960年前後ではないか。
思潮社の座談会で浅井さんは、いつ撮ったかは覚えていません、と述べられているが、
荒川晃著『私説春日井建ー終わりなき反逆』では、先生と荒川さんが並んで映る扉の写真があり、
これも浅井さんによって、1961年に撮影されている。
両方とも背景がない。
思潮社のほうは、スタジオ撮影と浅井さんが語られているので、同時期のように思われるのだ。

そして展覧会のために、この写真は寄贈されたのだとスタッフの方から伺う。
浅井さんの深いご配慮を感じるとともに、先生亡きあとも、友情は続いていることに心がゆさぶられた。
先生が『友の書』という歌集を残された想いに、触れた心地がしたのだった。


展覧会初日も、NHKぐるっと!での紹介も、ご命日であることの縁を思った日だった。



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文学ボランティア

2023-12-12 | 文学ボランティア・メモランダム
コロナ渦がこれで収束してくれるのか、どうかと思っているが、
それでも少し日常が戻ってきたように感じて、年末をむかえることができた。


今日の作業は、ラベル貼り。
春日井先生の蔵書ではないが、
興味深い本に出合う。

浜たかや著『風、草原をはしる』(偕成社)1989年2刷
同『火の玉誕生』(同)1986年
児童書なのだが、この本の画は、建石修志なのだ。
春日井先生の歌集の装幀を手掛けている方。

ギリシャ神話風の絵柄で、少年の横顔と鷹、少年と馬の彫刻が描かれている。

作者の浜たかやは、1935年生まれで、名古屋の方らしい。
どういう繋がりで、この本の画を描かれるようになったのかと思う。



来年は、どんな年になるのだろう。
世界では、各地で侵攻や紛争が絶えない。
平穏な日々であることを願うばかりだ。
そして、いつも一緒にボランティアをやっているSさんと、続けたいと思う。
よろしくね、Sさん。





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ボランティア集会

2023-06-11 | 文学ボランティア・メモランダム
コロナ渦で、長らく中止になっていた、年一回のボランティア集会が久々に開かれた。
登録をして、活動しているボランティアが一堂に集まった。
ときどきお目にかかっていた方もいらっしゃったが、ほとんどは4年ぶり。
皆さん、お元気なご様子で、うれしく思う。

ボランティアの際の注意事項などの説明のあと、
質問時間になると、つぎつぎと質問されて、熱心な様子も昔と同じで、
あらためて、私もまた一生懸命にやりたいなという気持ちにさせられた。

そのあとは、皆さんとゆっくり館内を観てまわった。
いつも一緒に活動をしているSさんと観ながら、あれこれと話がはずむ。
貞奴さんをモデルにして、朝ドラとか無理かなと、言ってみたり。

こうやって少しずつ日常が戻ってくるのを実感できた一日となった。

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文学ボランティア

2021-06-22 | 文学ボランティア・メモランダム
今週から雨模様になるかなと思っていたが、
曇りときどき晴れという感じの天候。


事務所に着いて、名簿に印鑑を押していると、電話が鳴る。
トークイベントの申し込みだったが、すでに予約で満席となっているようだ。
今回は先日も書いたが、コロナのため定員30名となっているので、
参加したくてもできない方が大勢いらっしゃるだろうと思う。


昼食のあと、一緒にボランティアをしているSさんと展示を見て回る。
Sさんもしのぶ会の配信をみてくださっていたので、
あのときの遺影なんだね、とすぐに気がついてくださる。

岡井先生が中日新聞連載の「けさのことば」を休載されたとき、
写真と共にインタビュー記事が大きく載った。
その記事を私に送ってくださっていたので、今回、それも展示されている。
Sさん自身は、記事をくださったことを忘れてみえて、
ああ、そうだった~?と言われたが、
資料収集協力もボランティア活動のひとつといえばひとつなのだろう。

前回の年譜に数年分が追加されている。
2013年3月16日の二葉館での、岡井先生の講演会の写真が、とても素敵だ。
また先日もブログに書いたが、
角川の『歌人』という写真集の二枚も入れられている。
フォトグラファーの永石勝さんのクレジットを添えて。

担当スタッフさんとデザイナーの方が、この二枚をとても気にいってくださり、
年譜に載ることになったようだ。
大きくて重い本だったが、持ってきてみて、よかった。

今回展示の写真は奥様がお撮りになったものが多いなかで、
こうした写真があることも、展覧会を多彩なものにしているように思う。



作業は先月の続き。
角川短歌3月号(1983年)は塚本邦雄特集。
執筆は岡井隆が『青き菊の主題』、春日井建が『されど遊星』を担当している。

同じく5月号には春日井建の「ヴェニス断片」。
歌集『青葦』の「ヴェニス断片」の初出である。

モーターランチ白波分けて突きすすむ春の水路は薄煙りつつ

上記の歌は歌集には、「薄煙り」が「仄煙り」となっている。
歌誌の歌の、「薄」に鉛筆で、「仄」と走り書きがしてある。
推敲されたのであろう。

他の歌にメモはないが、比較すると
「運河しろがね」は「運河みづがね」に、
「青き薔薇」は「ま青き薔薇」にそれぞれ推敲されている。
※薔薇にルビ、さうび。
※歌集では正字。

淡い鉛筆の跡を何度も眺めた。
春日井先生の推敲には、今もこうして教えられることがあるのだ。
肉筆の貴重さを思う。



昨日は夏至だった。
日がながくなっている。
コロナも少し落ち着いているので、
Sさんとも来月の予定をいつも通りにいれる。
来月にはオリンピックもはじまる。
どんな7月になっているのだろう。
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「岡井隆の歌業 没後一年を偲んで」展

2021-06-10 | 文学ボランティア・メモランダム
岡井隆先生がお亡くなりになったのは、昨年7月10日。
今日は、一周忌前の月命日になるのだなと、真夏日となった空を見上げる。
「岡井隆の歌業ー没後一年を偲んで」のオープニングとなる。



二葉館に着くと館長さんが、お忙しい中、ご案内してくださる。
階段をあがると、遺影がみえてくる。

先日5日のしのぶ会の遺影や展示物が、
奥様と未来短歌会のご厚志とご協力をいただき、
二葉館に展示されることになった。
YouTubeでみていたが、
間近でみると、一段と素敵な写真だった。


今回は、「歌業」ということで、
短歌、歌集を中心として、原稿、色紙、スケッチなどが展示されている。
なかでも前回の展示にはなかった、スケッチがすばらしい。
歌集『暮れてゆくバッハ』にも数々のスケッチが収録されていたが、
それよりも、おそらくもう少し前にお描きになったものだろう。
奥様のスケッチも展示されており、ともにたのしむことができる。


加藤治郎さんによって、展示の全歌集は四期に分類されている。
「現代短歌 特集 追悼岡井隆」の、
「メール対談 岡井隆の歌集を読む 加藤治郎VS大辻隆弘」での分類と同じである。

この対談では、大辻さんは、五期とされていた。
私は大辻さんの分類に近い印象をもっていたが、
『瞬間を永遠とするこころざし 私の履歴書』では、
岡井先生はご自身の人生を四区分されていて、
それは加藤さんのものと重なる。

また、歌集は通説では34冊だが、36冊とする説もあるとして、
どうカウントするかということと合わせて、
加藤さんは、区分も今後さらに検討されていくとよいと思われているようだ。
この展覧会をまたきっかけにして、議論されれば、うれしい。


ちょうど、中日新聞社の取材が入られていた。
5日のしのぶ会も、翌日カラー写真と記事が掲載されていたが、
東京まで取材に行かれたとのこと。
そんなご苦労がと思いつつ、今回の記事もたのしみである。

しのぶ会の展示物が届き、展示は予定より一部屋多くしたそうだ。
二葉館スタッフの方も、担当となられてはじめての企画だったが、
とてもがんばってくださった。
ほんとうに有難いと思う。

コロナがまだまだ案じられるが、
来館して、たくさんの方々にみていただくことができればと願うばかりである。


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岡井隆をしのぶ会

2021-06-05 | 短歌
6月5日2時から、岡井隆をしのぶ会がYouTubeで配信された。
緊急事態宣言が延長になり、急遽配信に変わったらしい。
献花に行きたいと思っていたので、とても残念でならない。

会場のしつらえが、よく葬儀にあるような祭壇と違い、
木々の緑がバックに配置されていて瑞々しく、
いくつものガラス器に活けたお花やキャンドルなどモダンな印象。
そして大きな遺影とその両端に少し小さめの遺影がふたつ。
どの遺影も岡井先生らしいと思う。

天皇陛下と皇后さまの白い盛花を中央に、
ほか皇族のお花があり、お別れの会なのだなと実感する。

献花するはずだったカーネーションは青の濃淡の二色が準備されていたようだ。
途中バーチャル献花というシーンが流れて、
濃い青色の花を献花したつもりでみる。
会場には行けなかったが、雰囲気は充分に伝わってきた。
ご準備に携われた方々に感謝したい。

いつも一緒にボランティアをしているSさんも、
終了後にみましたよ、と連絡をくださる。
直接会場で献花ができなかったのは残念だが、
こうして配信によって、多くのひとがみてくださったのではないかなと思う。


あらためて、ご冥福をお祈りした日になった。
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