ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『マジンガーZ 対 暗黒大将軍』―2

2018-09-28 12:00:27 | アニメーション









 
東京都心部における第1ラウンドには辛うじて勝利したものの、兜 甲児もマジンガーZも満身創痍、そして光子力研究所も瓦礫の山と化しました。

兄・甲児へのバースデープレゼントを取りに戻った為に、避難が遅れた兜シローは重傷で意識不明、地下シェルターの医療施設で集中治療中です。

「シローとは血液型が同じです。すぐに輸血して下さい!」

「甲児くん! キミは戦闘で疲れている。いま血液を採ることは無理じゃないのかね?」

「大丈夫です。先生、お願いします!」

甲児の性格をよく知ってる弓教授は、彼の意志を尊重します。

「シロー、頑張るんだ。死ぬんじゃない。死ぬんじゃないぞ、シロー! 死んじゃ駄目だ、頑張れ!」

大量の血を抜かれて意識もうろうとしながら、甲児は心中で我が弟を励まします。

ただ戦闘で傷ついただけで終わらせず、こうして更に甲児=マジンガーZを弱体化させる念の入りよう!

決して、マジンガーZが弱いロボットだからやられるワケじゃないんだって事ですよね。創り手の愛を感じます。だからこそ忘れられない名作なんだと思います。

「それにしても酷い傷だ……」

「超合金Zが溶けるとはとても信じられん」

メカニック担当のせわし博士とのっそり博士が、かつて無い傷を負ったマジンガーZを見て驚嘆します。これでは修理にどれだけ時間がかかるか分かりません。

「いま攻撃を受けたら、研究所だけでなく日本全土の最後じゃ」

「敵はいったい何者なんだ!?」

弓教授の疑問に応えるかのように、不気味な声が外から聞こえて来ます。

「間もなくこの世の終わりが来る」

「あっ、予言者の声だ!」

「なにっ!?」

甲児、弓さやか、ボスが急いで外に出ると、例の予言者がまたマント姿で高い所に登ってます。ラストで明かされる彼の正体を思えば、何故こんな手の込んだパフォーマンスをするのか理解に苦しみますw

「兜甲児か……」

「あんたは誰だ!?」

「世界の危機を知らせる為にこの世に遣わされた者」

「なんだって?」

「残念ながら世界の各都市は破壊されてしまった。東京も攻撃を受けたが兜甲児、お前の活躍で壊滅を免れた。しかし、執念深い奴らは大軍を率いて、再度攻撃をして来るに違いない」

「奴らとはいったい誰なんだ!?」

「ミケーネの暗黒大将軍と7つの軍団」

「暗黒大将軍!?」

「暗黒大将軍が世界を征服する時、天と地は暗く、マジンガーZは死の苦しみを味わうに違いない!」

あまりに深刻な予言に空気が重くなる中、ボスが無邪気に質問します。

「ねえねえ、俺の未来を予言して!」

「お前は弾丸となって空を飛ぶだろう」

「うひょ~っ! ボロットが空を飛ぶんだとよ!」

どーでもいいボスの質問にまでちゃんと答える予言者も、何だか面白そうな人物ですw

その予言者は再びフッと消えちゃいますが、話を聞いた弓教授は何やら思い当たる節がありそうです。

「甲児くん、キミのお爺さんの兜十蔵博士が亡くなる前に不思議な言葉を遺した。地底に眠る7つの種類のロボット……人間、ケダモノ、鳥、魚、昆虫、爬虫類、悪霊……そして、暗黒大将軍」

甲児の祖父=兜 十蔵博士、すなわちマジンガーZの開発者です。

「どうやらそこに謎を解く鍵があるらしい。兜博士の遺品を調べてみよう」

結果、ミケーネ帝国とは約3千年前にギリシャ全域を支配してた大国で、大地震でほとんど滅亡したものの、地下に潜った一部のミケーネ人たちが自らの身体を機械化し、再び地上を支配する機会を伺っていた事が判明します。

前述の7つの軍団を束ねる総大将が暗黒大将軍ってワケですが、更にそのバックには「闇の帝王」と呼ばれる支配者がいます。その正体は、2018年現在に至っても謎のままですw

ちなみにマジンガーZの宿敵だったドクターヘルもミケーネ人の末裔で、バードス島に遺されたミケーネ戦闘獣の雛型を、機械獣として再生してたみたいです。もちろん本家ミケーネ帝国が完成させた戦闘獣の強さは、それを遥かに凌いでる。

「これが事実だとすれば、恐るべき敵だ」

「チキショー! 将軍か元帥か知らんが、そんな奴らに勝手な真似はさせられねえよ!」

「彼らを迎え撃つ手段が我々には何も無いのだ」

「マジンガーZがいるじゃないですか! そして我がボスボロットも健在ですよ? そんな奴ら捻り潰してやらあ!」

「マジンガーZは修理に時間がかかる! 今のままでは無力に等しい……甲児くんは分かってる筈だ」

「…………」

本来、甲児は誰よりも威勢が良い筈なのに、今回は押し黙ったまま。ミケーネの戦闘獣がどれほど強いか、実際に戦った甲児が一番よく知ってるワケです。

「どうなるの日本は? 世界は!?」

不安いっぱいで問いかけるさやかに、答えられる者は誰もいません。

無情にも、既にミケーネは暗黒大将軍の片腕「獣魔将軍」率いる戦闘獣軍団を日本に向かわせていました。人間型戦闘獣バルマン、アルソス、鳥類型戦闘獣オルビィ、昆虫型戦闘獣ワーダム、爬虫類型戦闘獣グロスデン、猛獣型戦闘獣ブルンガ、魚型戦闘獣アルギモンと、第1ラウンドより更に数が増えてます。

深夜、かろうじて潰されずに残った自室で独り、甲児は父=剣造と祖父=十蔵の遺影に語りかけます。

剣造はマジンガーZの兵器開発中に爆発事故で亡くなり、その後Zを完成させた十蔵はドクターヘルの刺客により、甲児の目の前で殺されました。

「お父さん、お爺さん……暗黒大将軍の誇る7つの軍団が、いよいよ攻めて来ました。それに、マジンガーZは傷ついています。しかし、このままじっとしてるワケには行きません」

甲児の様子を見に来たさやかが、その悲壮感に息を呑みます。

「マジンガーZは、暗黒大将軍の野望を打ち砕く為に、出撃しなければならない……正直言って、出撃することが怖い……」

初めて眼にする甲児の弱気な姿、その涙に、さやかもまた胸が引き裂かれそうになります。

「でも僕は、マジンガーZと共に命を懸けます。生死の間をさ迷うシローを残して行くワガママを、許して下さい……」

死を覚悟した甲児は出撃準備を整え、治療室のシローを見舞いに立ち寄ります。まだシローは意識不明ながら、どうやら一命は取り留めた模様です。

そこでいよいよ敵襲来のアナウンスが流れ、甲児は弟に別れを告げます。

「シロー、早く良くなるんだ。先生、シローのことは頼みます」

ドクターにシローを託し、出撃しようとする甲児を弓教授が呼び止めます。

「待ちたまえ、甲児くん!」

「出動させて下さい!」

「マジンガーZの修理はまだ終わっていない!」

「修理が完成するのを待っていられません!」

「甲児くん、キミは多量の輸血をして身体が弱っている。いま出撃することは、死を意味する」

「覚悟は出来ています。いま出動しなければ、世界は暗黒大将軍のものになってしまいます! 闘って、闘って、それでも適わぬ時は、マジンガーZと一緒に死ぬだけです!」

「甲児くん!」

教授の制止を振り切り、甲児はジェットパイルダーの格納庫へと駆け込みます。そこにはパートナー=さやかが待ち構えてました。

「甲児くん!」

「話なら後だ!」

「シロー君のプレゼントよ」

さやかは、シローが命懸けで取りに戻ったバースデープレゼントを甲児に手渡します。

「甲児くん……」

「…………」

もう、二度と会えないかも知れない……けど、何を言っても甲児の意志は変わらないって事を、さやかが一番よく解ってます。

無言で見つめ合う2人。脚本では、ここで2人がキスする展開だったのに、絵コンテの段階でカットされたみたいです。

アニメでは遂に描かれなかった甲児&さやかのラブシーン。2人に思いっきり感情移入してた私としては残念だけど、このストーリーの流れを考えると、カットして正解だったと思います。

さやかは何も言えないまま甲児の元を去り、パイルダーに乗り込んだ甲児はプレゼントの包みを開けます。中身は可愛いメロディーを奏でるオルゴールでした。

「シロー……ありがとうよ」

戦闘の傷跡も痛々しいマジンガーZが起動しますが、夜明けの直射日光を受け、よろけてしまいます。

「くそぉ、日の光で目眩を起こすなんて……」

操縦士が目眩を起こしても、ロボットまで普通よろけないと思うんだけどw、兜甲児とマジンガーZがもはや一体化してる事を、この映画はことさら強調してるんですよね。それがこの後の展開でメチャクチャ活きてくるんです。

ジェットスクランダーと合体し、飛行体勢になったのも束の間、悪霊型戦闘獣ダンテの放ったブーメランに翼を折られ、Zは墜落します。

「現れたな、化け物め! 光子力ビーム!」

しかし、ビームはダンテの身体(幻影?)を虚しく通過しちゃいます。

「フハハハ! 無駄な事はよせ。お前の力はこの私には通じない。それよりマジンガーZ、後ろを見ろ!」

Zの背後には獣魔将軍と7機の戦闘獣。ダンテを含めて敵は総勢9機! 第1ラウンドでZは4機を倒すのが精一杯だったのです。

「マジンガーZというのは貴様か」

「お前は何だ?」

「ミケーネ暗黒大将軍の片腕・獣魔将軍だ。お前を地獄に送る為に来た」

「笑わせるな!」

「相手はオモチャのようなロボットだ! 叩き潰せっ!」

「ふざけるなっ! 光子力ビーム!!」

如何なる状況でも強気の姿勢を貫く甲児&Zですが、全ての攻撃を跳ね返された上、片目を潰され、翼と放熱板を溶かされ、ロケットパンチも噛み砕かれ、あらゆる武器が無力化されて行きます。

「強い……手が出ない!」

「甲児くん、Zを諦めてパイルダーで脱出しなさい!」

光子力研究所では弓教授、さやか、ボス、所員らが固唾を呑んでモニターを見守ってます。

「くそぉ、俺が助けに行ってやりてえやい! しかし今からじゃ間に合わねえ」

「ボス、空を飛ぶのよ!」

「ええっ? どうやって!?」

「いいからいらっしゃい!」

ジェットスクランダー完成前でZがまだ空を飛べなかった頃、小型ロケット2機を両手に持って暫定的な飛行に成功した例がありました。

さやかはそれを応用してボスボロットの両足にスキーよろしくロケットを履かせ、まるで弾丸みたいに発射させちゃいます。予言通りですw 飛んだところでボロットが戦闘獣を倒せるワケが無いのですがw

……と思いきや、第1ラウンドで仲間をやられた恨みを晴らさんとZをいたぶる悪霊型戦闘獣ダンテが、カミカゼよろしく特攻して来たボスボロットの巨体をモロに食らって爆死した!

「兜、どうだ! ボロットの強さを見たか!?」

「ボス! 危ない!!」

昆虫型戦闘獣ワーダムの鎌で跳ね飛ばされたボロットは、そのまま光子力研究所までトンボ返りする羽目になります。

「トホホ、早いご帰還でした……」

こういったオチャラケ演出が必要か否か、意見が岐れるところかも知れませんが、あまりに絶望的なこの展開の中、一瞬だけ緊張の糸を緩める(チビッコ観客を怖がらせない)創り手の配慮なんだろうと思います。

しかも、弱点がまるで見えない悪霊型戦闘獣を一撃で倒したワケですから、ボスボロットもあなどれません。

だけどホッとしたのも束の間、戦闘獣たちの集団リンチは更に激化し、我らがマジンガーZはサンドバッグ状態。主役ヒーローがここまでズタボロにされちゃう作品って、他にあったでしょうか?

この映画の公開直前、私は子供向けテレビ雑誌(確か『テレビランド』)に掲載された本作のハイライト画像で、ズタボロ状態のマジンガーZを見て大きな衝撃を受けました。

無敵のスーパーロボットがここまでやられてる!っていうショックは勿論のこと、それと同時にズタボロのマジンガーZが「やけにカッコイイ!」っていう意外な発見。

それ以来、私は学校の授業中、教科書にズタボロのマジンガーZばっかり模写してましたw 別にドSな趣味じゃありません。どっちかと言えばドMな趣味でしょうw

大人になってから、私と同じようにズタボロのマジンガーZに魅せられたガキンチョ(当時)が無数にいる事を知りました。あれを再現したイラストやジオラマ写真がボビー雑誌に掲載され、フィギュアにもなり、漫画やアニメでリメイクされたりもしてるワケです。

生身の人間だと陰惨なだけなのに、ロボットだと妙に格好良く感じてしまう。マジンガーZだからこそ、かも知れませんが。

閑話休題。いよいよZはパイルダー(操縦席)の風防を破られ、巨大な鍬で腹部を串刺しにされ、岩壁に磔にされてしまいます。もう動けません。

獣魔将軍による電撃攻撃を受け、甲児も気を失ってしまいました。万事休す……このまま世界はミケーネ帝国に支配されてしまうのでしょうか?

そんなワケはありません。マジンガーZがここまで悲惨な目に遭わされたのには、次なるヒーローを引き立て、新番組を盛り上げるという目的があったのですw

そう、いよいよ「偉大な勇者」がやって来るのでした。

(つづく)
 
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『マジンガーZ 対 暗黒大将軍』―1

2018-09-28 06:40:41 | アニメーション









 
私が少年時代に最も愛したヒーローは『マジンガーZ』です。今でも愛してます。『太陽にほえろ!』もそうだけど、あの時代のテレビ番組は我々視聴者の心に、深く深く溶け込んでました。

『マジンガー』シリーズの物語は、実は現在まで途切れること無く続いてます。原作者=永井 豪さん自らによるリメイク漫画『マジンサーガ』や『Zマジンガー』をはじめ、アニメ『マジンカイザー』『真マジンガー/衝撃!Z編』など枚挙に暇なく、2018年には旧TVシリーズの続編となる『劇場版マジンガーZ/INFINITY』も公開され、予想以上のヒットを記録しました。

永井さんが『マジンガーZ』執筆当時の舞台裏を描いた漫画『激マン!マジンガーZ編』の中でリメイク的な描写もされてるし、シリーズ第3弾『UFOロボ・グレンダイザー』をリメイクした『グレンダイザー・ギガ』等もあったりします。

他にも、シリーズ第2弾『グレートマジンガー』最終回のその後を描いた『デビルマン 対 闇の帝王』や、シリーズのヒロイン達がレディーロボで活躍する『マジンガーエンジェル』や『マジンガー乙女』等、『マジンガー』シリーズを観て育った世代による作品が続々と生まれてます。

中でも生粋のマジンガーファンが注目したのは、何と言っても『真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍』じゃないでしょうか?(脚本=田畑由秋、作画=余湖裕輝、月刊チャンピオンREDにて連載)

テレビの『真マジンガー/衝撃!Z編』(これは失敗作でした)スタートに合わせて連載された前作『真マジンガーZERO』も面白かったけど、今回は何と言っても映画『マジンガーZ 対 暗黒大将軍』がベースになっている!

この漫画が素晴らしいのは、少年時代にマジンガーシリーズを観て熱狂したファンの気持ちを的確に理解し、当時感じてた疑問や欲求不満を解消させる事に全力が尽くされてること。間違いなく作者自身がマジンガーフリークなんですよね。

漫画の内容に関しては、またいずれ書かせて頂くとして、今回はその元ネタ、マジンガーシリーズの頂点にしてロボットアニメ映画の金字塔『マジンガーZ 対 暗黒大将軍』です。

1974年の『東映まんがまつり』の目玉として公開された劇場用オリジナル作品で、TVシリーズ『マジンガーZ』の最終回に先駆け、次なるヒーロー『グレートマジンガー』との交代劇が描かれてます。(脚本=高久 進/演出=西沢信孝/作画=角田紘一)

「チキショー、暑いったらヤケに暑いぜもう~」

最初に登場するのは三枚目キャラにして三枚目ロボ「ボスボロット」の三枚目パイロット=ボス(声=大竹 宏)。ボロットの収納庫である海辺の工場跡地で、子分のヌケ(富田耕生)&ムチャ(田の中勇)が海水浴してるのを眺めてます。

「ボス、一緒に泳ごうよ! 気持ちいいぜ~」

「今日はコンデーションが悪くて泳ぐ気分になれねーんだコノヤロー!」

「ボス~、水怖がってちゃ泳ぎは上手くなんねーぞ?」

「怖かねえよ、コンデーションが悪いんだコンデーションが!」

「ボス」と呼ばれながら、微塵もリスペクトされてない感じがラブリーですw

「くそぉ、バカにしやがって。ザーッとひと雨こねえもんかな?」

なんて言ってたら本当に雨、それも嵐並みの雷雨がやって来て、ボスは布団の中に潜り込みます。

「ボス、待望の雨じゃないですか」

「雨はいいんだが雷がダメなんだよ!」

「雷にヘソ取られないよう、しっかり押さえてろよ、ボス」

「ボスのヘソ、特にデカいからな」

ほんと言いたい放題言われてますw

と、間近に雷が落ちて辺りが停電したかと思ったら、断崖の上に謎の巨大ロボットのシルエットが浮かび上がります。

「あっ、機械獣だ!」

再び稲妻が光り、その眩しさと衝撃により、3人は気を失っちゃいます。

ロボットの正体はラストで明かされますが、グレートマジンガーです。自らの放電により雷を起こし、そのエネルギーをビームに変換する必殺技「サンダーブレーク」の訓練でもしてたのでしょう。

数分後、雨が止んだ頃に目覚めた3人が再び断崖に目をやると、今度はマント姿の不気味な老人が立ってました。

「だっ、誰だ!?」

「間もなくこの世の終わりが来る」

「なっ、なんだと?」

「墓場から死者が蘇り、そして全世界に不幸を撒き散らすであろう」

「お前は誰だ!?」

「この世の終わりを告げる者」

当時『ノストラダムスの大予言』が大ブームだった為、予言とか終末論がやたらヒーロー番組にも登場してたような記憶があります。

「空と陸と海から暗黒大将軍が襲いかかる。そして全世界の都市を破壊するであろう。この世の終わりはすぐそこまで来ている」

つまり、破滅ですw

「暗黒大将軍に立ち向かえるのはただ1つ。鉄(くろがね)の城マジンガーZだ」

言うだけ言って予言者はフッと消えちゃいます。この予言者の正体もラストで明かされますが、フッと消えるマジックの種明かしはされませんw

「いてぇーっ!」

そのころ光子力研究所では、シャワールームで兜 甲児(声=石丸博也)が弓さやか(江川菜子)の強烈ビンタを浴びてました。

「私がシャワー浴びていたら、いきなり入って来るなんて失礼じゃない!」

すりガラス越しに素っ裸の男女が向かい合うという、素晴らしいシチュエーションw 光子力研究所って、ほんと色んな意味で我々テレビっ子の理想郷なんですよねw

「この胸くそ悪い暑さだぜ? 俺だってシャワーを浴びたいさ。別に好き好んで、さやかさんのヌードを見に来たんじゃないんだぜ?」

と、そこにボスが大慌てで駆け込んで来ます。

「たた、大変だぁーっ!」

「エッチ!!」

「さようならぁーっ!」

そして大慌てで去って行ったボスはw、また恐る恐る戻って来ます。

「お、おい兜、お前は何してるんだよ?」

研究所のテラスで予言者の話を聞いて、甲児とさやかは大笑いします。

「ボス、寝言言うのもいい加減にしてくれよ。空は青いし、小鳥は平和に唄ってるんだぜ?」

「ボス、夢でも見たんじゃないの?」

「この暑さだ、ボスが狂うのも無理ないよ」

本作では説明されてませんが、甲児たちは宿敵=ドクターヘルを倒したばかりで、平和を満喫してる真っ最中なのでした。(TVシリーズではまだ決着がついてないので、あえて触れなかったのでしょう)

しかし残念ながら、予言は当たってしまいます。空と陸と海から巨大ロボット軍団が出現し、ニューヨーク、パリ、ロンドン、モスクワ等の大都市が壊滅的な打撃を受けた、とのニュースがラジオから聞こえて来ます。

「兜! それ見ろ! 予言者の言ったことが現実に起こったじゃねえか!」

この次はきっと東京が狙われると踏んだ光子力研究所所長=弓教授(声=八奈見乗児)は、マジンガーZで都心部をパトロールするよう甲児に依頼します。

すぐパイロットスーツケースに着替え、出動しようとする甲児を弟のシロー(声=沢田和子)が呼び止めます。

「あっ、お兄ちゃん待って! プレゼント!」

この日は甲児の誕生日で、シローはプレゼントの買い出しから戻って来たばかりなのでした。

「シロー、急いでるんだ! そいつは後だ!」

「ええ? ……ちぇっ」

『Zのテーマ』に乗せて描かれる出動シーンはいつ観ても血湧き肉踊りますけど、劇場版は特に作画クォリティーが高いので何回観ても飽きません。

「行くぞ、ジェットパイルダー!」

一般的には初代「ホバーパイルダー」の方が人気が高いようですが、私はTVシリーズ後期から本格的にハマったせいか、新型「ジェットパイルダー」の方が好きです。

「マジーンゴー! パイルダーオーン! ジェットスクランダー! スクランダークロース!」

↑ 思えば面倒な毎回の出動プロセスだけどw、ロボットアニメには欠かせない見せ場です。実際、今観ても惚れ惚れするほど格好良い!

さて、やはり東京にロボット軍団が襲来します。悪霊型戦闘獣「ダンテ」、昆虫型戦闘獣「ライゴーン」、鳥型戦闘獣「バーディアン」、爬虫類型戦闘獣「ジャラガ」、猛獣型戦闘獣「マモスドン」、魚型戦闘獣「スラバ」と、いきなり6機もの敵をマジンガーZは相手にしなくちゃいけません。

「やいやい! 日本にはマジンガーZがいるんだぜ! 東京を貴様たちの勝手にさせるもんかい!」

「ふふふ、大口を叩きおって」

「機械獣が喋ったぞ!?」

かつてドクターヘルが送り出して来た「機械獣」は文字通り機械の猛獣だったワケですが、新たな敵=ミケーネ帝国の「戦闘獣」は、頭部以外の箇所(胸部が多い)に古代ミケーネ人の顔と頭脳が埋め込まれてるのでした。

ゆえに頭を使った連携プレーも可能となり、陽動作戦でマジンガーZを海中に引きずり込みます。

「チキショー、一杯食わせたな!」

「海の中ではこっちのもの。海底でくたばるがいい!」

水中における戦闘を目的に造られた魚型戦闘獣スラバは、思うように動けないマジンガーZを一方的に痛めつけます。

「これでもロボットとはね。まるで赤ん坊の手を捻るより簡単じゃない?」

しかし、兜甲児も今や百戦錬磨のマジンガーパイロットですから、やられっ放しじゃ終わりません。一瞬の隙を突いてロケットパンチをぶつけると、ドリルミサイルをスラバの人面部分に叩き込みます。

悲鳴を上げてのたうち回るスラバに光子力ビームでトドメを刺すと、マジンガーZは海中を脱出し、急いで都心部へと戻るのですが……

「ひでぇ……こいつはひでぇや」

僅かな間に都心部は火の海、ほぼ壊滅状態。間髪入れずに戦闘獣軍団がマジンガーZに襲い掛かります。

Zはジェットスクランダーでジャラガの首をチョンパするも、その体液により翼が溶け、空中における動きも封じられてしまいます。

一方、ダンテとマモスドンは光子力研究所を攻撃し、出撃したボスボロットを串刺しに、さやかの愛機=ダイアナンAも身体を真っ二つに切断しちゃいます。

バリアも軽々と破られ、研究所はもはや攻撃を防ぐ術なし。弓教授の指示によって全所員が地下シェルターへと避難しますが……

「いけね! お兄ちゃんのプレゼント忘れて来ちゃった」

「シロー君、危ない! 引き返すんだっ!」

弓教授の制止も虚しく、プレゼントを取りに戻ったシローは崩れ落ちた瓦礫の下敷きになってしまいます。

都心部ではマジンガーZが四方八方から攻撃を受け、反撃の糸口が掴めないまま、甲児は気を失おうとしてます。

「甲児くん! 甲児くん! シローちゃんが大変なのよ! 甲児くんっ!」

無線機から聞こえるさやかの声に、甲児はハッと我に返ります。

「シローが? シローがどうしたって!?」

動かなくなったマジンガーZを見て、戦闘獣たちはトドメの一撃を加えるべく近づいて来ます。

「くそぉ……死ぬんじゃないぞ、シロー!」

弟への愛が甲児を覚醒させ、敵の油断をも誘いました。アイアンカッターとサザンクロスナイフの同時発射で戦闘獣たちの人面部分を攻撃したZは、素早く光子力ビームとブレストファイヤーでトドメを刺します。海中での戦いで甲児は敵の弱点を見抜いてたのでした。

「シロー!!」

急いで光子力研究所へと向かうマジンガーZは、もう既に満身創痍。そして甲児も相当なダメージを受けてます。

だけどミケーネ帝国の攻撃は、まだまだ序の口。本当の死闘はこれからなのです。

(つづく)
 
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『マジンガーZ』#52―2

2018-09-28 00:05:04 | アニメーション









 
些細な痴話喧嘩がきっかけで、マジンガーZのパイロット=兜 甲児が意識不明の重体という大ピンチ。

もちろん、Dr.ヘルがそこにつけ込まないワケがなく、修理を終えた機械獣パズソンM1を光子力研究所へと向かわせます。

Dr.ヘルの最終目的は世界征服ですが、その為にはマジンガーZのボディを包む無敵の金属「超合金Z」の元となるジャパニウム鉱石が必要不可欠なんですね。

それを狙って機械獣を毎回しつこく送り込んで来るワケですが、その割にパズソンM1はマジンガーZの翼をアッサリ斬り落としたりして、超合金Zより強い金属持ってるやん!とかw、ツッコミ所は多々あります。

ちなみにポピー(現バンダイ)から発売された大ヒット玩具「超合金」シリーズの語源は『マジンガーZ』の超合金Zで、同じく大ヒットした「ジャンボマシンダー」と共に商品化第1号はマジンガーZでした。

近年、我々世代をターゲットに発売された大人向けの玩具「超合金魂」や「スーパーロボット超合金」のシリーズも第1号はマジンガーZで、いずれもロングランヒット商品になってます。

最近のオモチャのクオリティーは本当に凄い! 番組の放映当時に発売されてた玩具は、プロポーションがアニメとはかけ離れてましたけど(それでも買ったし宝物だったけど)、現在のはアニメ以上に格好良く出来てますからね。もちろん私も持ってますw

閑話休題。光子力研究所の所長である弓教授が、向かってくる機械獣の進路を見て顔色を変えます。

「いかん! そのコースには国際障害児センターがある!」

それは、身体障害児たちが治療を受けている医療施設です。

「もし機械獣があそこを襲ったりすれば……」

「ヌケ! ムチャ! ボスボロットは今から出動する! 来い!」

ボスボロットとは、三枚目キャラのボスが光子力研究所の技術者たちに無理やり造らせたw、三枚目ロボットです。私はあまり好きじゃなかったけど、ボスボロットが主役のスピンオフ漫画が幼児誌に連載されるほど人気者になってました。

ボスの子分=ヌケの声はDr.ヘルと2役の富田耕生さん、ムチャの声は鬼太郎の「目玉おやじ」こと田の中 勇さんが務めておられました。

ボスボロットはボスが集めたガラクタで形成されており、馬鹿力だけが取り柄。マジンガーZさえ苦戦したパズソンM1に勝てるワケがありません。

「分かってますよ! その間に身体の不自由な子供が、1人でも多く避難出来れば、真っ二つにされても満足です!」

ボスやボスボロットみたいな三枚目キャラが、これほどの人気を得た例はあまり無いそうで、それはボスが自分のことを二枚目だと思い込んでてw、決してウケを狙った言動をしなかったからだろうと思います。

「俺がもし死んだら兜のヤツに伝えて下さい。世界中で兜が一番好きだったとね!」

普通、コメディリリーフがこんな台詞、言わないですよねw ていうか普通は言わせてもらえない。ボスっていうキャラクターが、いかに番組の創り手たちにも愛されてたかって事でしょう。

さて、パートナー=弓さやかのキスが効いたのか、甲児がようやく眼を醒まし、さやかは本当に嬉しそうな顔をします。

「ずっと看病しててくれたのか? へへ、相変わらずお節介だね、おめえさんは。色男はツラいや」

「ふんっ、誰がアンタなんか。ちょっと様子を見に来ただけよ」

相変わらず素直じゃないさやかに、甲児の弟=シローが機械獣の出現をこっそり知らせます。さやかは負傷の甲児に黙って、独りで出動しようとしますが……

「アフロダイAじゃとても適う相手じゃない。一体どうしたら…… そうだ!」

さやかは、自らがマジンガーZを操縦して戦う事を思いつきます。ヒロインが主人公の替わりに主役メカを操縦するシチュエーションは前代未聞で、史上初の搭乗型ロボットを生んだ『マジンガーZ』ならではの画期的アイデアだと思います。

「甲児くん、機械獣はきっと私が倒してやるわ。たとえ私の命が無くなっても」

マジンガーZのコクピットとなるホバーパイルダーを発進させるさやかは、使命感よりも甲児への愛で動いてる感じがします。

「出て来い、Z!」

マジンガーZは甲児の愛機を超えて、もはや分身みたいなもんですから、さやかの操るパイルダーがドッキングする瞬間って、何だかセクシャルな感じにも見えます。

しかし甲児も最初は失敗した難易度の高いドッキングを、さやかは成功させる事が出来るのか?

「パイルダー・オーン!……神様!」

通常はパイルダーの両翼を折り畳んでZの頭部に降りるワケですが、そのまま突っ込んで両翼を叩き折るというw、さやからしい強引さでドッキングを成功させました。

「さやか、やめなさい! お前にマジンガーZが操縦出来るとでも思っているのか!? 気でも狂ったのか!」

無線で必死に呼び掛ける父=弓教授ですが、さやかは通信を切ってしまいます。そもそも、さやかのロボット=アフロダイAは戦闘用に開発した機体ではなく、教授は娘を機械獣と戦わせるつもりは毛頭無かったのに、彼女はいつも勝手に飛び出しちゃうんですよね。

さやかの出撃をシローは内緒にしてたんだけど、マジンガーZの足音で甲児は気づいてしまいます。

「さやかさん? あのバカ!」

ついさっきまで昏睡状態だったのに、甲児はベッドから飛び出し、アフロダイAに乗り込みます。ボディが女性型なもんで、甲児が操縦しても内股気味で、まるでニューハーフのロボットみたいですw

「くそぉ、もっと速く走れねえのか? まったくドジなロボットだぜ!」

そもそも女性型の巨大ロボットが存在すること自体、マジンガーシリーズが唯一無二なんですよね。考えてみれば、あんな華奢なボディに設計するメリットはどこにも見当たらないワケでw

だからアフロダイAはいつも機械獣に虐待され、悶え苦しむんだけど、それが非常に永井豪的なセクシャル・メタファーになってたりもする。さすがに当時は、そんな意識は無く観てましたけど。

さて案の定、さやかマジンガーは苦戦し、あわやの所で駆けつけた甲児アフロダイの「おっぱいミサイル」でピンチを免れます。考えてみりゃ凄いですよね、大真面目におっぱいミサイルってw

しかし、お互い自分のロボットに乗り換えたいワケですが、通常の段取りを踏んでる余裕はありません。

「さやかさん、空中サーカスと行こうぜ!」

「空中サーカス? ようし、分かった!」

普通、いきなり空中サーカスとか言われてもピンと来ないでしょうに、あうんの呼吸で理解し合える甲児とさやかは、やっぱり単なる戦闘のパートナーを超えた関係ですよね。

「行くぞ!」

「オッケー!」

で、甲児の言う空中サーカスってのが、上の画像です。人間技じゃありませんw しかもさっきまで昏睡状態だったのに!w でもこれは、2人の固い絆を見事に映像で表現した、キスシーン以上に胸が熱くなる名場面かと思います。

見事に1発乗り換えを決め、笑顔でVサインを送り合う2人。

「機械獣ヤロー、俺が相手だ!」

しかし油断は禁物です。パズソンM1の鎌は、超合金Zを切り裂く事が出来ちゃう無敵の凶器なのです。今まさに、その鎌を振りかざして迫って来るパズソンM1!

とっさに甲児は、さやかと大喧嘩する直前に読んでた時代劇マンガを思い出します。そう、当時テレビの時代劇で流行ってた、両手のひらで刀を挟んで受け止める、あの技……

真剣白刃取り!

懐かしいですねw 見事に鎌を受け止めたマジンガーZは、その65万馬力のパワーでパズソンM1の腕ごとへし折ると、一気に反撃へと転じます。

「トドメだ! ブレストファイヤー!!」

超合金Zを切り裂く武器を開発しながら、それを失うと成すすべが無い機械獣。Dr.ヘルが送り出して来る機械獣はいつも詰めが甘いと言うか、1つのスペックに頼り過ぎてる感じが、なんだか人間味があって憎めませんw

あっけなく機械獣は倒れたものの、起き抜けの空中大サーカスが災いしたのか、甲児も再び倒れてしまいます。

「甲児くん! しっかりして甲児くん!」

さやかは甲児を抱きしめ、頬ずりしながら涙を流します。

「……さやかさん、俺はもうダメだ……やっぱり無理だったんだ。さようなら……」

甲児は眼を閉じ、今度こそ永遠の眠りに……?

「甲児くん、お願い死なないで! 私あなたが大好き! いつかあなたのお嫁さんになりたかったのに、どうして死んじゃったのよ!?」

そばで見てるボスも涙を浮かべます。親友=甲児との別れもさる事ながら、ずっとボス自身が想いを寄せてるさやかの、聞きたくなかった本心を聞いてしまった切なさもあるのでしょう。ところが……

「あっ?」

ふと気がつけば、甲児が眼を開けてニヤニヤ笑っていた!

「悪いけどね、おめえ様のようなジャジャ馬と結婚する気はサラサラ無いスよ、ホント」

「……うぬぬぬぅ~このぉ~」

再び、さやかが鬼の形相になりますw

「愚か者っ!」

Dr.ヘルも同じ頃、鬼の形相で作戦隊長あしゅら男爵を叱りつけてました。

「申し訳ございません、Dr.ヘル! この次は必ず……」

あしゅら男爵の決め台詞が、この「申し訳ございません、Dr.ヘル!」でw、毎回ラストシーンでDr.ヘルに土下座する姿もお約束になってました。それでもクビにならずに働いてるワケで、実はDr.ヘルってのはメチャクチャ慈悲深い人格者なのかも知れませんw

「言うな! 貴様の顔などもう見たくもないわっ!」

しかし今回のあしゅら男爵は、悪口を言われた腹いせで取って置きの機械獣を無駄遣いしちゃったワケでw、愛想を尽かしたDr.ヘルがモニター通信を遮断しちゃうのも無理ありません。

取り残されたあしゅら男爵は、とりあえず護衛の鉄仮面たちに八つ当たりします。

「チキショーっ! それもこれもみんな、お前たちのせいだぁーっ!!」

「ええーっ!?」

その辺にある物を片っ端から鉄仮面たちに投げつけるあしゅら男爵と、光子力研究所で備品を投げつけ合い、設備を破壊しまくる甲児&さやかの姿がオーバーラップしますw

そんな2人を尻目に、仲むつまじく抱き合うマジンガーZ&アフロダイA……ってなラストカットがまた、2人の本心を表してるみたいで素晴らしいです。人間はなかなか、ロボットみたいには素直になれないんですよね。

普段はもうちょっと殺伐としてた筈なんだけどw、どこか呑気で牧歌的な雰囲気があるのも『マジンガーZ』の大きな魅力だったように思います。

特にこの第52話は、バトルよりもラブコメ要素がメインになってて、甲児の眼を通してさやかに惚れてた我々ガキンチョ共にとって、忘れがたい名エピソードとなりました。
 
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『マジンガーZ』#52―1

2018-09-27 19:50:07 | アニメーション









 
生まれて初めて異性を意識した……つまりエッチな気持ちになった対象が、アニメや特撮のヒーロー・ヒロインだった方は、決して少なくないんじゃないでしょうか?

特に、昭和40年前後に生まれた男子は『マジンガーZ』のヒロイン=弓さやかに惚れてたよ!っていう人が、けっこう多いみたいです。

何を隠そう、私もそうでした。弓さやかが(エロを感じたキャラクターとして)初めてだったかどうかは定かじゃないけど、アニメキャラの中ではダントツに好きでした。

それはきっと、弓さやかの相手役である主人公=兜 甲児に、自分がとても強く感情移入してたから、だろうと思います。兜甲児の目線を通して、私は弓さやかを見てたワケです。

そこが『マジンガーZ』最大の魅力なんじゃないでしょうか?

仮面ライダーやウルトラマンの主人公は成熟した大人だし、変身能力を身につけた特別な人だったのに対して、兜甲児や弓さやかは全く等身大のキャラクターでした。

アニメゆえにとんでもない運動能力は身につけてるんだけどw、基本的にはごく普通の高校生であり、むしろ内面は標準よりも未成熟だったりするんですよね。だから我々視聴者が自己投影し易くて、自分がスーパーロボットを動かし、戦ってる気分になれる。

マジンガーZが史上初の搭乗型戦闘ロボットだった上に、その操縦士がとても親近感の持てるキャラクターだった事が、このアニメを歴史的なヒット&ブームに導いたのは間違いないと思います。

そして、我々の弓さやか萌えを決定づけたエピソードが、この第52話だったんじゃないでしょうか?


☆第52話『甲児ピンチ! さやかマジンガー出動!』

(1973.11.25.OA/脚本=山浦弘靖/作画監督=若林哲弘/演出=芹川有吾)

兜 甲児(声=石丸博也)の弟である小学生のシロー(声=沢田和子)が、マジンガーZ型の模型飛行機(ほ、欲しい!)を飛ばして遊んでたら、光子力研究所のバスルームに飛行機が飛び込んじゃいます。

その中では今まさに、弓さやか(声=江川のり子)がお風呂の真っ最中! シローは甲児の釣竿を借りて来て、さやかに気づかれないよう飛行機を釣り上げようとするのですが……

なんと釣糸が、さやかの身を包むバスタオルにひっかかり、そうとも知らずにシローが釣り上げた!

「きゃあーっ! 誰だ、こらあっ!!」

シローは素早く逃げてしまい、現場に残ったのは甲児の釣竿のみ。さやかは甲児のイタズラだと誤解しちゃいます。

このバスルームのくだりだけでも、ガキンチョだった我々には刺激が強すぎましたw 『キューティーハニー』の変身シーンでもセミヌードは見られるし、『ドラえもん』にもしずかちゃんの入浴シーンはあるんだけど、この場面はもっと等身大っていうか、リアルなんですよね。

そして、これから始まる甲児vsさやかの凄まじいバトルが、見るからに痴話喧嘩で妙に心地良い。

まず、時代劇のマンガを読んでた甲児がいきなり椅子ごと倒され、見上げればさやかの白いパンティーが眼に飛び込んで来るというw、至れり尽くせりのサービスぶりはさすが永井豪ワールドです。

で、さやかは釣竿で甲児の頭を殴る、顔を突く、そして襟首をつかんで投げ飛ばす! ふだん、さやかはこれほどエキセントリックなキャラクターじゃないんだけど、この回における暴れっぷりはハンパじゃありません。

それは今回の演出担当=芹川有吾さんが、気の強いじゃじゃ馬ヒロインが大好きというw、ほとんど個人的趣味が反映されてるんですね。だからこそ、この回のさやかは特に魅力的なんです。

そんな折り、敵の幹部=あしゅら男爵(声=柴田秀勝&北浜晴子)は、部下の鉄仮面軍団に高性能な集音マイクを用意させ、光子力研究所を盗聴するという恐るべき作戦を実行しますw そして聞こえて来た声は……

「あーっ、俺の大事な釣竿を! あしゅら男爵みたいに酷い事しやがって!」

「なにをっ、あしゅら男爵みたいにイヤらしい奴!」

顔の右半分が女で左半分が男という、かなり不気味なビジュアルのあしゅら男爵なのに、番組スタートから丸1年、この頃にはすっかりイジられキャラとして定着してましたw

甲児とさやかのバトルはますますエスカレート、甲児が往復ビンタを繰り出せば、さやかは尖った爪で引っ掻く! そして倍返しの2往復ビンタ!!

「倍にして返すぜ、ニャロー!」

「やい、それでもレディか!? 女か!? 男だか女だか分かんねーバケモノは、あしゅら男爵だけで沢山だい!!」

いよいよ、あしゅら男爵の怒りが爆発しますw

「うぬぬぬぅ~、言わせておけばいい気になりおって! ええい、役立たずの集音マイクなんかぶっ壊せ! 機械獣パズソンM1を日本へ送れっ!」

「えっ? 日本の何処へ!?」

「何処でもいい! 町でも村でも、踏み潰せぇーっ!!」

機械獣パズソンM1は、東京の都心部を破壊しまくります。あしゅら男爵の悪口を言ったばかりに、いったい何万人の都民が犠牲になった事でしょうw

そうとも知らず甲児とさやかは、研究所の備品を投げつけ合って設備を破壊しまくります。

「甲児くんなんか大キライ! 絶交よ!!」

「絶交? いいとも! 望むところだい!!」

そこに光子力研究所の所長にしてさやかの父=弓教授(声=八奈見乗児)が飛び込んで来ます。

「2人共やめんかっ! 喧嘩なんかしてる場合じゃない!! 機械獣が現れた!」

この弓教授がまた温厚なナイスミドルで、理想的なお父さん像なんですよね。甲児とさやかは高校のクラスメートだけど兄妹のようでもあり、SFバトルアニメでありながらホームドラマみたいな温かさ=居心地良さがあるのも『マジンガーZ』の大きな魅力です。

「マジーンゴー! パイルダーオーン! ジェットスクランダー! スクランダークロース!」

毎度お馴染みの出動シーン。この場面でよくかかる「Zのテーマ」(♪人の命~は~尽きるとも~不滅~の力~マジンガーZ~)がメチャクチャ好きで、今でも聴くと血湧き肉躍ります。インストバージョンは更に燃えます。

しかし今回に限っては、甲児とさやかが互いに遺恨を残したまんまの出動で、燃えるシチュエーションとは言えない雰囲気です。

案の定、機械獣を前にしてマジンガーZとアフロダイA(さやかのロボット)の連携が全くとれません。

「甲児くん、邪魔しないで! 獲物は私が仕留めるわ! ちょっと甲児くん、聞こえないの!?」

「喚くなよ! 俺とアンタは絶交したんだ。赤の他人なんだよ! いちいち構っていられるかってんだ!」

こんな2人に人類の存亡が懸かっているとは!w でも、甲児はたまたまマジンガーZを造り上げた兜十蔵博士の孫だっただけ、さやかもたまたま弓教授の娘だっただけで、戦闘のプロじゃないんですよね。それこそが『マジンガーZ』の面白さなんです。

しかし今回に限って、機械獣がやたら強いw ノコギリ型のブーメランでマジンガーZの翼を切断し、鎌でブレストファイヤーの発熱板も切断! 光子力ビームも鎌で跳ね返しちゃいます。

「このままじゃやられちまう! さやかさん、俺は捨て身でヤツを引きつける! そのスキにヤツの土手っ腹にミサイルをぶち込むんだ! いいな?」

「イヤよ!」

「なんだって!?」

「アナタと私は赤の他人どうし。さっきアナタ、そう言ったじゃない。今になって手伝ってくれなんて、調子良すぎるわよ!」

なんと、アフロダイAがプイっと背を向けて戦闘放棄!

「さやかさん!? ……分かったよ、もう頼むもんか!」

この時、さやかが「えっ?」って感じで振り向くんですよね。台詞では説明されませんが、多分さやかは、ここで甲児が謝ってくれる事を期待してたのでしょう。このピンチを仲直りに利用するつもりだった。しかし……

「こうなったら差し違える覚悟でやってやる!」

いよいよ甲児はヤケッパチでマジンガーZを全力疾走させ、前転でゴロゴロ回って機械獣に突っ込んだ! 鉄(くろがね)の城=マジンガーZに全力で体当たりされ、さすがの機械獣も吹っ飛んで海に沈んだのですが……

甲児は急に顔面真っ青になって吐血し、倒れるのでした。いったい何をどうしたらそんな症状になるのかよく分からないんだけどw、とにかく重傷です。

「なにっ? 兜甲児が再起不能の重傷だと!? 間違いないな!? よし、パズソンM1の修理を急げ!」

敵の本部「バードス島」の首領=Dr.ヘル(声=富田耕生)は、あしゅら男爵の報告を聞いて大喜び。先の盗聴大作戦といい、なんだかセコいw

甲児は意識不明の重体で、研究所の医務室で輸血を受けながら昏睡状態。

「お兄ちゃん、死んじゃヤだよ! しっかりしてよ、お兄ちゃん!」

「シローくん、後は神様に任せるんだ。そうするしかない」

……そ、そんなに悪いのかw これって番組始まって以来、最大のピンチなんじゃないでしょうか? よもや、女風呂覗き(しかも誤解)がこんな事態に発展しようとは!

甲児の悪友=ボス(声=大竹 宏)も、よもやそんな事が発端とは夢にも思わず、甲児を心配します。

「兜よぉ、しっかりしてくれよぉ……こ、こんな事で……」

「さやか。お前も少し休んだ方がいいぞ」

弓教授は一同を退室させますが、さやかだけは甲児のそばを離れません。

「あの時、私がつまらない意地を張らなかったら、こんな事には……ごめんね、甲児くん」

日が暮れようとしても、さやかは甲児を付きっきりで看病します。

「甲児くん……死なないで……」

ふと椅子から立ち上がったさやかは、甲児の頬を優しく撫でると、そっと顔を近づけ、唇にキスをするのでした。

TVシリーズ、劇場版を通しても、甲児とさやかのキスシーンは(シルエットだけど)これが唯一だったと思います。(劇場版『マジンガーZ対暗黒大将軍』でも決死の出動直前にキスする予定が、なぜかカットされちゃいました)

そもそも、この2人はあくまで戦闘のパートナーであって、そんな恋愛フラグが描かれた事はこれまで(アニメ版では)ほとんど無かったんですよね。それだけにインパクトがありました。

たかがアニメのキスシーンだけど、当時の私にはメチャクチャ衝撃的かつ刺激的で、本当にドキドキしました。眠ってる甲児に、さやかの方からキスするっていうシチュエーションがまた素晴らしい!

特にこの回では、さやかの気性の荒さが強調されてただけに、相手が眠ってる間にキスしちゃうといういじらしさが、今で言うツンデレ(?)みたいで余計に萌えちゃうんですよね。

それはともかく、甲児は主人公だから死ぬワケないにしても、この状況で敵に攻撃されたら光子力研究所は一溜まりもありません。

さて、迫り来るピンチをさやか達はどうやって切り抜けるのか? その答えは、サブタイトルそのまんまだったりしますw

(つづく)
 
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『Gメン'75』#203

2018-09-27 12:15:06 | 刑事ドラマ'70年代










 
☆第203話『また逢う日まで 速水涼子刑事』

(1979.4.21.OA/脚本=高久 進/監督=鷹森立一)

1年前に、親に捨てられて街をさまよう幼女=マリと出逢った、Gメンの速水涼子刑事(森マリア)。

その時のエピソードは観てないもんで詳細不明ですが、色々あって祖父の沢木巡査(今福将雄)に引き取られ、元気に暮らしてるマリと、今も涼子は定期的に会って交流してる模様。

で、マリの誕生日に2人で街に出掛け、プレゼントを物色してる時に涼子は、置き引きに遭ってハンドバッグを盗まれちゃう。その中には警察手帳と手錠、そして拳銃も入っていた!

そんなプライベートタイムに拳銃を持ち歩く刑事ってのがまず有り得ないんだけど、それは当時の刑事ドラマにおいては普通の事だったんで、まぁ仕方ありません。

だけど、そんな大切かつ物騒なバッグをあっさり盗まれ、しばらく気づかないっていうのは、ちょっと脇が甘すぎて同情出来ません。

しかも涼子は、なんとか自分の手でバッグを取り戻すべく、上司に報告もしないで街を走り回る。何の手掛かりも無く闇雲に探し回ったところで、見つかるワケが無いのに。

で、その盗まれた拳銃で、なんと沢木巡査=マリの祖父が撃たれて死んでしまう! しかも、たまたま一緒にいたマリの目の前で!

涼子のバッグを盗んだのは、マリファナの密売で日銭を稼いでるチンピラの情婦(水原ゆう紀)でした。そのバッグから拳銃を見つけたチンピラが、それを使って大量のマリファナをブローカーから脅し取ろうとした時に、たまたま通りかかった沢木巡査に見つかって、反射的に撃っちゃった。

万に1つも有り得ないような偶然がいくつも重なり、とんでもない不幸が連鎖していく。それが『Gメン'75』というドラマなんですね。その強引極まる作劇たるや、あの『特捜最前線』をも遥かに凌駕します。

弾丸に残されたライフルマークを照合し、犯行に使われた拳銃が涼子の物であることを、Gメン本部はすぐに察知します。

霊安室で、沢木巡査の遺体を見て泣き崩れる涼子を冷たく見下ろしながら、立花警部補(若林 豪)は言い放ちます。

「拳銃が盗まれたことはキミの不注意だった。しかもそれがもっと早く分かっていれば手の打ちようがあったんだ。すぐに緊急配備を敷き、犯人を見つけ出すことだって可能だった。沢木巡査は不慮の死を遂げずに済んだかも知れない」

それを聞いて狂ったように泣きじゃくる涼子に、立花は眉ひとつ動かさず追い討ちをかけます。

「次の弾丸が発射される前にホシを見つけ、拳銃を押収しろ。それが殉職した沢木巡査に対する、キミに出来るせめてもの餞だ」

いくら厳しいプロの世界とは言え、ここまで血も涙もない言葉を同僚に、しかも若い女性に浴びせちゃうハードさも『Gメン'75』ならでは。

更に犯人たちは、涼子の拳銃を使って銀行強盗を働き、被害は拡大するばかり。ますます血の気を失う涼子に、立花はこう言います。

「盗まれたキミの拳銃には、まだ3発の弾が残っている。3人殺せる」

しかし、涼子も大したタマです。Gメンの先輩たちが気を効かせてマリを保育所に預けたことを知るや、鬼のような形相で抗議しちゃう。

「どうしてそんな事するんです? マリちゃんには私が必要なんです! あの子ひとりぼっちじゃ何も出来ないんです!」

そして涼子は、勝手にマリを保育所から引き取り、自分の部屋に連れて帰っちゃう。

「速水刑事は完全に浮わついてるな。拳銃を奪われるという大失態を犯しながら、その責任を痛感しておらず、自分が刑事であるという事すら忘れている。あした本庁へ行って、速水刑事の停職処分を申請して来よう」

いつもの涼しい顔と棒読みでそう言い放った黒木警視(丹波哲郎)に、「ちょっと待って下さい」とフォローを入れたのは、ほかならぬ立花警部補でした。

「速水くんは今、気が動転しています。彼女の心の中には、まだ刑事魂が残っています。もう一度チャンスを与えてやって下さいませんか?」

立花警部補、カッコ良すぎですw

立花は庶務課の婦警にマリの面倒を託すと、涼子を街へ連れ出し、連日捜査に駆り出されてる麻薬専門警察犬の働きぶりを彼女に見せるのでした。

「何も知らない犬だって、ああして懸命にホシを追ってる。キミはホシを追う刑事じゃないのか?」

「…………」

「警察犬の訓練は厳しい。だから普通の犬より寿命が短い。特に麻薬犬はヘロインやマリファナを吸ってる為に、体が蝕まれて5年位しか生きないという」

「…………」

「しかし何も知らずに、ああしてマリファナの匂いだけを追いかけているんだ」

「……忘れてました。私は、刑事です」

忘れてたんかいっ!? まぁ、それじゃ仕方ありませんw ようやく眼が覚めた涼子は、心を鬼にしてマリを突き放し、警察犬と共に犯人の匂いを追います。

もちろん、涼子を探しに来たマリが犯人に捕まっちゃう等の不運に見舞われ、自身も撃たれてピンチに陥るんだけど、訓練通り犯人に飛びついた警察犬に救われ、ついに涼子は犯人を逮捕し、盗まれた拳銃を奪還するのでした。

「立花警部補……ものも言えない、何も分からない犬が、マリちゃんと私を救ってくれました」

警察犬は、犯人が最後にぶっ放した弾丸により、殉職。涼子の不注意によって、一体どれだけの損失と不幸を招いたか計り知れません。

当然ながら、涼子は黒木警視に辞表を提出します。その前に懲戒免職じゃないの?と思いきや、意外にも黒木警視の返事はこうでした。

「速水くん。キミは元の外事課に戻って、パリのインターポールでの研修が決定した。もう一度やり直して来い」

「はい!」

インターポールすなわち国際警察。それって逆に栄転じゃないの!?っていう我々の疑問もどこ吹く風で、速水涼子は颯爽とGメン本部を去って行くのでした。(おわり)


リアリティーという観点から見れば、相当メチャクチャな話なんでしょうけどw、これが『Gメン'75』なんだ文句あるか!?っていう、その強烈な個性とブレない姿勢は素晴らしいと私は思います。好き嫌いは別にしてw

やたら悲劇に振っちゃう作劇といい、今回みたいにレギュラー刑事の降板編は例外として、基本的にゲスト(犯人や被害者)側のドラマがメインで刑事が傍観者になりがちな点といい、『Gメン'75』の内容そのものは、今でも私は好きになれません。

だけど、こうして昭和の刑事ドラマを色々観てると、各番組のカラーがものの見事に違ってるのが本当に面白いです。テレビ局によっても違うし、製作会社によっても違うし、プロデューサーによっても脚本家によってもハッキリと違ってる。

リアリティーやモラルに異常なほど囚われてる現在のテレビ業界では、なかなかこれだけの個性は発揮出来ず、似たり寄ったりの団子レースにならざるを得ません。本当に残念なことに、刑事ドラマのジャンルが一番ひどい。破滅です。

2年近く速水涼子刑事を演じた森マリアさんは、当時24歳。日本人とアメリカ人のハーフで、アイドルグループ「ゴールデンハーフ」の一員として歌手デビュー。『ザ★ゴリラ7』や『宇宙鉄人キョーダイン』等のアクションドラマでレギュラーを務めたほか、ハーフなのになぜか時代劇への出演が多かったみたいです。

ゲストの水原ゆう紀さんは当時26歳。宝塚歌劇団出身の清純派としてスタートされるも、今回の『Gメン'75』と同時期に出演された映画『天使のはらわた/赤い教室』で大胆なヌードと濡れ場を披露し、イメージチェンジを果たされました。刑事ドラマのゲスト出演は数多く、御三家とも言える『Gメン'75』『特捜最前線』『太陽にほえろ!』にはそれぞれ複数回登場され、他にも『特命刑事』『西部警察』『私鉄沿線97分署』『刑事貴族』『はぐれ刑事純情派』『さすらい刑事旅情編』等に出演されてます。
 

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