1975年の4月から10月まで、NET(現テレビ朝日)系列の金曜夜9時枠で全26話が放映されたアクションドラマ。
TBS『キイハンター』をきっかけに世界的アクションスターとなった千葉真一さんを主演に迎え、NET&東映が制作した娯楽アクションドラマ『ザ・ボディガード』('74)に続く第2弾で、この後も『燃える捜査網』('75~'76)、『大非常線』('76)と千葉さん(&JAC)の現代アクション路線が続いていきます。
どうやら民間組織らしい秘密部隊「ゴリラ7」は銃器で武装した私立探偵事務所みたいな感じで、その底抜けに明るいノリは後の『俺たちは天使だ!』を彷彿させます。
メンバーは千葉真一を筆頭に、にしきのあきら(現・錦野 旦)、目黒祐樹、千葉治郎(現・矢吹二朗)、志穂美悦子、マリア・エリザベス(現・森マリア)、そして夏八木 勲の7人に、マネージャー役の中丸忠雄。
なかなかの豪華メンバーで、中でも千葉さんと志穂美さんは当時それぞれ主演映画を連作しながら、その合間を縫ってのレギュラー出演で相当なハードスケジュールだったはず。
最大の見所はやっぱりそのお二人のカラテ・アクションで、それが毎週テレビで見られるだけでも贅沢すぎるほど贅沢なんだけど、さらに当時まだ19歳だった志穂美さんの可愛らしさ、他作品では見られないハツラツ演技やお色気サービスが貴重にも程があります。
『ターゲットメン』と同様、ストーリーはあって無いようなもんだけどw、これだけの見所があればドラマ要素などかえって邪魔になるやも知れず、やっぱり華麗なアクションと可愛い女の子が持つ吸引力は無敵です。
もちろん千葉さんと志穂美さんだけが作品を支えてるワケじゃなく、当時バリバリの二枚目歌手でセクシーだった錦野さん、実写版ルパン三世そのまんまの軽妙さが光る目黒さん、実兄・千葉さんに負けないシャープなアクションで魅せる矢吹さん、後に『Gメン'75』でも活躍されるモデル体型の森さん、そして飄々としながら時おり鋭さも見せる夏八木さんと、華も実力も兼ね備えたメンバーが揃ってて一瞬たりとも退屈させません。
兎にも角にも娯楽に徹した本格アクションドラマで、こんな作品は石原プロの『ゴリラ/警視庁捜査第8班』(の初期) 以来、日本のテレビ界から消滅しちゃいましたよね。
その『ゴリラ』はタイトルが似てるだけじゃなく、アジトに銃器倉庫や射撃訓練ブースがあったり、マネージャー役のオジサンがいたりと共通点が多く、もしかしたらこの『ザ・ゴリラ7』をベースに企画が練られたのかも知れません。
ちなみにフランスでは大統領の身辺警護者たちを愛着をこめて「ゴリラ」と呼んでるそうで、それがタイトル『ザ・ゴリラ7』の由来なんだとか。決して千葉さんの容姿を揶揄したワケじゃないんですねw
だけど千葉さんの逞しさと愛嬌は「ゴリラ」の名がぴったりで、その魅力を最もストレートに表現した連ドラとして、もっと再評価されて然るべきじゃないかと私は思います。ほんと理屈抜きに楽しい作品です。
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