源氏物語と共に

源氏物語関連

清水好子先生

2009-04-14 08:53:11 | その他
本屋さんで何気なく手にとった「むらさき」で、
今頃になって、清水好子先生が亡くなられた事を知りました。


私の時代には、源氏物語というとこの先生が大家のおひとりで紅一点。
ご本やTVでしか見たことがない憧れの方でしたので、
子育て中はいつもTVやご本の中で時々拝見。


いつかカルチャー講座を拝聴にと思っていましたが、
気がつくと第一線に出てこられなくなりました。


縁あって私の恩師の祝賀会の時に、
夫君の清水克彦先生が奥様の介護でご欠席とお聞きして以来、
ずっと気になっていたのですが、本当に残念です!


つつしんでご冥福をお祈りいたします。


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2009-04-08 10:20:50 | 
TVで偶然桜染めをしていたのをちらっと見ました。
桜のつぼみのついた枝を、何日もかけて煮出し液を作る。
そして布をひたすと桜色になります。


大分の秋月市のお店。
1番綺麗な桜色に出るつぼみの枝は今まで培った感覚で選ぶそうです。


私はスカーフが好きなので、1枚欲しいものです♪


さて、お花見に行ってきました。
日本中がこのシーズンは桜・さくら。
四季のある日本に生まれて良かったと思います。


平安時代の桜は今の種類ではありません。山桜と聞いています。
今よりも時期も遅く咲きます。


紫の上が例えられた樺桜はどんな花色なんでしょうか?


しだれ桜はあったのでしょうか。



イメージ 1






イメージ 2





イメージ 3






デジカメに残っていた京都風俗博物館の紅葉のかさね色目。表現がこまやかですね。
季節はずれで、少し見にくい画像ですm(__)m


紅(くれない)紅葉 紅葉の季節でも特に紅を印象深くしたかさね色目
櫨(はじ)紅葉   櫨(はぜ)はウルシ科の落葉樹で、その紅葉の美しさを表現した
楓(かえで)紅葉  楓(かえで)の新緑の葉が、序々に色づくさまの色目
戻り(もどり)紅葉紅葉する木々の色を表・裏違う色の組み合わせて表現したかさね色目
イメージ 4




ちなみに桜のかさね色目は長崎盛輝「かさねの色目」によると、
桜    表白・裏赤花 枕草子・紫式部日記・栄花物語・源氏物語に用例。
樺桜   表蘇芳・裏赤花 うつぼ物語・源氏物語に用例
薄花桜  表白・裏淡紅 ほんのり紅味を含んだ山桜色目。平安文学には無し。
桜萌黄  萌黄色の若葉越しに見た山桜であろうか。栄花物語・狭衣物語に用例
薄桜萌黄 表淡青・裏二藍 桜萌黄より淡い若葉越しの山桜を現した。
葉桜   表萌黄・裏 平安文学には用例なし。
他に紅桜・松(待つ)桜・花桜・薄桜・桜かさねの全部で11種があるが、
平安時代には無いものがある。


自然の移ろいを日本人独特の細やかな感覚であらわしています。
イメージ 5




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椿

2009-04-02 09:26:50 | 

イメージ 1


四月というのに、寒いこと。
桜の花も咲き始めましたが、こちらでは、まだ見頃ではないようです。


この間から椿が咲いています。
TVでしていた京都のお寺の様々な椿の花を見ながら、
源氏物語にはあまり椿は出ていなかったと思い、調べました。
今は八重もある様々な種類は後世に改良されたものとか。



椿餅(つばいもち)、梨、柑子(こうじ)やうのものども、さまざまに、
箱のふたどもにとりまぜつつあるを、若き人々そぼれとり食ふ(若菜上)




一応調べた本にはこの1例のみ。枕草子にはありません。


蹴鞠の時に、柏木は女三宮の姿を見ました。
その後に、若い人々に椿餅などがふるまわれたようです。
椿餅は餅の粉を甘葛(あまずら)でこねてツバキの葉で包んだもの。
虎屋http://www.toraya-group.co.jp/gallery/dat02/dat02_004.html


源氏物語の椿は「やぶつばき」とあります。
山にある自然の大きな木の椿のことではないかと思うのですが。
やぶというからには、日陰を好むのでしょうか。


山の椿の赤い花は、結構綺麗に私は思います。
しかし、源氏物語では、かさねにしろ色にしろ、椿は見かけません。


椿餅なんていうお菓子があるのに、不思議ですね。
たしか吉岡幸雄氏によると、染色にも椿の葉の灰を使用していたはず。


長崎盛輝氏の「かさねの色目」に、椿がありました。



寒椿を花にあらわした色目。表蘇芳、裏赤「湖曹抄」
椿は万葉集に海石榴と書かれているが、海は海外より渡来の意。
椿は春、花が咲く、
春・木の合字で、それをツバキと読むのは、葉に光沢がる艶葉木(ツバキ)であるからという(「台言海」ツバキ)
ツバキの色目はこの時代の文学に見えない・・・略・・




椿のおしべ・めしべの黄色の色合も綺麗なのに、
やはり「やぶつばき」なんていう山里の卑しい感じの名前だったせいでしょうか、
花も今より小さかったのでしょうか。あまり好まれなかったのかもしれません。


首からさっと落花しますし、後には茶花としてもてはやされますが、
葉だけが餅や染色用に使用されたようです。


今は椿の葉裏にチャドクガというケムシがついて、その手入れに大変なんですけれどね~


源氏物語の時代は、植物も色々と発見があります。
画像は六甲山系の樹木図鑑より
http://shinrin.cool.ne.jp/sub4.html


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