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井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

紅葉の雑学17

2013年11月25日 | 日記


春紅葉は春の山を彩る木々の芽吹きが中心となるが、野草の芽出しでも赤く色づくものがある。
アキタブキの芽出し。



オオアワダチソウの芽出し。
野草の芽出しが赤く色づくのは樹木の芽吹きと一緒で、アントシアニンによって幼い芽を守るUV対策である。




オニシモツケの芽出し。
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紅葉の雑学16

2013年11月24日 | 日記


シウリザクラの芽ぶき。
秋の紅葉は葉を落とすときに、クロロフィルの分解・回収の結果として色づくものである。春の芽ぶきの色は幼い芽を守るためのものである。赤い色素はアントシアニンでUV対策ということになる。



カツラによる春紅葉。
札幌の円山にはカツラの樹が多く、円山の春紅葉を演出する。
カツラは雌雄異株で、雄花も雌花も赤い花を咲かせるし、花後の芽ぶきの葉も赤く色づくので春紅葉につながる。



色とりどりの春紅葉。
カツラやシウリザクラ、アカイタヤなど赤く芽吹くものの他にいろんな色で芽吹くものがあり、エゾヤマザクラやキタコブシなど春一番の咲く花も混じって、北海道の山の春紅葉は格別である。
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紅葉の雑学15

2013年11月23日 | 日記
 冬緑性と呼ばれる植物がある。通常の野草や落葉樹の場合、夏に葉を茂らせて冬には枯れる。
冬に緑葉を保ち、夏には葉を落とす植物があり、冬緑性と呼ばれる。



ナニワズは春一番に開花して夏には結実する。ここまでは特別変わった所はないが、ナニワズは真夏を前に葉を落としてしまい「夏坊主(なつぼうず)」と呼ばれる。
ナニワズは葉を落とす前に黄葉する。
夏に葉を落とし休眠芽で夏を越すから、休眠芽は冬芽ではなく夏芽だともいえる。秋の初めには芽を吹き、花芽・蕾をつくって越冬する。



エゾフユノハナワラビは冬緑性のシダ植物である。
シダ植物の多くは葉裏に胞子嚢群をもつが、栄養葉と生殖葉(胞子葉)を別にもつものがあり、エゾフユノハナワラビはその一つである。
真夏には葉は黄葉して枯れ、ほぼ同時に新葉をだす。
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紅葉の雑学14

2013年11月22日 | 日記
紅葉の主役は落葉広葉樹で、常緑樹などは紅葉と全く縁がないと考えられがちだが、常緑樹にも紅葉するものがある。
常緑広葉樹、北海道でもゼロではないが、ハイイヌガヤやツルシキミなど多くは雪の下で冬を越す。



ツルマサキは冬の寒さに身をさらす数少ない常緑広葉樹である。ツルマサキを含めて北海道の常緑広葉樹では紅葉する話は聞かない。

本州南部には本格的な常緑広葉樹林がある。
常緑広葉樹の落葉の仕方、大別して二つの型があるという。
第1の型はクスノキ型、春の新しい葉が出るのと同時に旧葉を落とす。葉の寿命はおよそ1年で、短い期間に新旧の葉を入れ替える。
第2の型はカクレミノ型、春新しい葉を展開した後旧葉はしぶとく枝に残り、夏までの間に逐次落葉する。その間に落ちない葉もあって葉の寿命も2~3年など長いものが少なくない。



カクレミノは常緑広葉樹の中で「黄葉」するタイプである。
この写真はネットからの拝借である。



ホルトノキは常緑広葉樹の中で「紅葉」するタイプである。ホルトノキの面白い所は赤い葉が1年中見られることだという。
落葉広葉樹の紅葉・黄葉はクロロフィルの分解・回収に起因するものだが、常緑広葉樹の場合は葉の寿命が長い分その必要度が低いとされる。ただ、より寿命の長いカクレミノやホルトノキが紅葉したり黄葉したりするというのは何か不思議である。
この写真はネットからの拝借である。
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紅葉の雑学13

2013年11月21日 | 日記


エゾミソハギの紅葉
紅葉の主役は落葉広葉樹であるが、草本や低木でも紅葉する例もあり「草紅葉」と呼ばれる。
樹木であれ野草であれ、冬を前に葉の色を変えるのはクロロフィルの分解・回収に起因する。
赤く色づくのは葉で作った糖分からアントシアニンを合成するからである。



ヤマハハコの白葉。
樹木の場合のコシアブラやイワガラミの透き通るような白葉と違って、ヤマハハコの葉は白い毛に覆われている。



チングルマの紅葉。
チングルマはダイコンソウ、オオダイコンソウと同じバラ科ダイコンソウ属の高山植物で、草本ではなく小低木である。大きな群落をつくり見事な紅葉を見せる。
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