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オニノヤガラ。ラン科オニノヤガラ属。
矢の先端、獲物に突き刺さる部分を矢尻といい、反対側の弓の弦を受ける部分は矢筈という。
中間の筒(幹)の部分は矢柄。真直ぐに伸びる茎を矢柄に見立てて「鬼の矢柄」と呼ばれる。
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オニノヤガラの花。
3個の萼片が合着して壺状になり、中に2個の側花弁と唇弁が収まっているがラン科の花らしくない。
葉緑素をもたず、光合成をおこなわない腐生植物といわれる。
「腐生」というのは、生物の死骸や排泄物を分解しそこから栄養分を得て生きていくもので、キノコのような存在をいう。
オニノヤガラは生物の死骸などを分解する能力はなく、腐生菌に取り付いて栄養分を得ているので「菌寄生」という言い方もされる。
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オニノヤガラの果実。(花はやがてこのような果実になる。)
オニノヤガラの果実は果で種子はごく小さく微細種子と呼ばれる。塵のように風に舞い散布される。
ラン科の種子は胚に栄養分が殆どなく、ラン菌の助けがないと実生をつくれない。(オニノヤガラの場合ナラタケ菌だといわれる。)
塊茎を乾燥させてものは「天麻」と呼ばれる生薬で強壮剤になりリュウマチにも効く。オニノヤガラの種子を生かす菌を培養してキノコのようにオニノヤガラの栽培もおこなわれているという。
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