井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

花穂が1本ならヒトリシズカ、2本ならフタリシズカだというが

2011年05月12日 | 日記
ヒトリシズカとフタリシズカの違いは、観察会などでもしばしば取り上げられる。



フタリシズかの葉です。センリョウ科チャラン属。
ヒトリシズカでは4枚の葉が輪生状に見える。実際には十字対生の葉の節間がつまったものなので「偽輪生」といわれる。フタリシズカの場合は節間がそれほどつまっていないから、はっきり十字対生と確認できる。
ヒトリシズカと比べて鋸歯は若干浅く、光沢は少ない。



フタリシズカの花穂です。
花穂が2本だからフタリシズカだと言われるが、3本のものも多いし、中には4本、5本というのも見つかる。
「二人は花穂2本」というのは当てにならない。
葉の縁についている水玉は朝露ではなく、根で吸収して蒸散仕切れなかった水を排出しているもので、その孔は、蒸散の気孔に対して「水孔」と呼ぶ。



フタリシズカ、花穂のアップです。
フタリシズカもヒトリシズカ同様、花弁も萼ももたない裸花です。白く「ゲンコツ」状に見えているのは雄しべで、
3本の花糸の背側を見せ、腹側に葯をもち雌しべを抱く形になっている。
花期はヒトリシズカより1ヶ月ほど遅れる。
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