井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

植物の名前の話・イヌの名をもつ木1

2016年02月17日 | 日記


イヌエンジュの花。マメ科イヌエンジュ属。
エンジュは同じマメ科ながら別属(クララ属)、中国から移入されたもので、蕾から槐花(かいか)という生薬(高血圧に効く)を作り、寿命を延ばすというので「延樹」と呼ばれたという。
イヌエンジュは葉がエンジュに似るが、エンジュのような薬効が無いというので「犬エンジュ」と名付けた。エンジュは移入種だが、イヌエンジュは在来種。枝先に総状花序を3~7個つけ、エンジュの花にはそれほど似ていない。



イヌエンジュの芽ぶき。
イヌエンジュの芽ぶきは銀白色、朝日を受けて銀白色に輝くさまは大変美しい。



イヌエンジュの樹皮。
イヌエンジュの樹皮。菱形に裂ける皮目が目立って特徴的。
材は辺材が黄色、心材が暗褐色でその対比が美しいので床柱に使われ、イヌエンジュは決して「役立たず」ではない。アイヌの魔除け人形ニポポもイヌエンジュで作り、北海道の木材関係の人はイヌエンジュという言い方をせず、エンジュと呼ぶ。
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