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オランダガラシの群落。アブラナ科オランダガラシ属。
ヨーロッパ原産の帰化種だが、江戸時代後期には輸入され、栽培もされていたといい、野生化も早かったことから「日本の野生植物(平凡社)」にも載っている。
水辺~水中に群生する多年草でセリと同じような所に生育し、似た群落をつくることでセリに間違えられることもあるという。ただし、どちらも食べられるし、食べてみれば違いも分かる。セリ科とアブラナ科で見るべきところを見れば間違うこともないのだが、一見似たところがある。
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オランダガラシの葉。
オランダガラシの葉は羽状複葉、小葉は広卵形~披針形でほぼ全縁。セリの葉は1~2回羽状複葉で小葉には粗い鋸歯があるので、その点で見分けられる。
クレソンと呼ばれるのはフランス語由来で、ピリッとした辛みがあって西洋料理の添え野菜に使われる。
茎を水に入れておくだけで発根するほど繁殖力旺盛で、東京の「上野精養軒」から出た排水に茎の一部が混じり、不忍池(しのばずのいけ)で野生化したという。オランダガラシ属の学名は「鼻が捩れる」の意味だというが、左程の辛味はない。
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オランダガラシの花。
花はアブラナ科の総状花序で十字花。花が咲けばセリ科と見間違うことはない。
江戸時代末期、外国人宣教師が布教の際に持ち歩いて広めたことから「オランダガラシ」の名がつけられたという。