井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

樹木ウォッチング冬から夏へ194ノブドウ1

2017年06月15日 | 日記


ノブドウの芽吹き。ブドウ科ノブドウ属。
ノブドウの冬芽は半円形の葉痕に隠れて見えない。普通の樹木は葉痕の上に冬芽をもつが、稀に葉痕に隠れてしまう冬芽があり、「陰芽(いんが)」という。ニセアカシアも陰芽である。
地上部に冬芽をもつという木本の性質を示すが、地上部の殆どが枯れてしまうので草本とする考え方もある。「つる性多年草」とする図鑑、「つる性木本」とする図鑑、両方ある。
ヤマブドウはかなり太くなって樹皮を示すが、ノブドウにはそれがなく、どちらかといえば草本に近い。
ヤマブドウは皮目をもたず樹皮は縦に剝がれるが、ノブドウは皮目をもつ。



ノブドウの葉とつる。
ノブドウの葉は普通3裂、ヤマブドウより切れ込みは大きい。葉と巻きひげは対生する。
ヤマブドウの巻きひげは「2節出て1節休む」を繰り返すが、ノブドウの巻きひげは各節からでる。



ノブドウの葉とヤマブドウの葉。
ノブドウの葉はヤマブドウより小さく、切れ込みはより深い。
ヤマブドウの葉の裏にはくも毛が密生して白っぽくなるが、ノブドウの葉の裏は無毛で緑色。
コメント
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