ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『文藝春秋2020年3月号 背髙泡立草』『東京貧困女子』

2020-02-17 20:07:36 | 
 「関ジャム」“教科書に【袋とじで】載せたい大人の名曲特集”いやあ、おもしろかったな。
「愛の6日間」の歌詞には驚いた。作詞のなかにし礼さん、すごい。大人の愛の駆け引きだわ。
ジュリーの「背中まで45分」最後の一節を覚えていたが、映像のジュリーがハンサム!ちょっと、丸ちゃんに似ているような・・・。
ユーミンの「真珠のピアス」大学生の時、何かあったら私も時限爆弾のように何か置いていってやろうと思っていた。まず、そんな恋人ができるというシチュエーションがなかったから、不発だったが。横は、女子の忘れ物の心当たりがあるらしい様子。おかしかった。

『文藝春秋2020年3月号』から『背髙泡立草』
 第162回 芥川賞 『背高泡立草』古川真人 〈草に埋もれた納屋には、遥か昔の島の記憶が眠っている―。〉
 私は、現実と過去が入り混じっておもしろかった。背髙泡立草の繁茂している様子、草に覆われた廃屋、さびれた街等。どこかで見た田舎の風景や子どもの時の思い出とリンクして、ノスタルジック。背髙泡立草のふわふわの白い種子をばらまいて「耳に入ると耳が聞こえなくなる」とか言っていたっけ。

『東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか』 中村淳彦 東洋経済新報社
 貧困なんて他人事だと思ってた。奨学金という名の数百万円の借金に苦しむ女子大生風俗嬢、理不尽なパワハラ・セクハラが日常の職場で耐える派遣OL、民間企業よりもひどい真面目な女性ほど罠に嵌る官製貧困、明日の生活が見えない高学歴シングルマザー…貧困に喘ぐ彼女たちの心の叫びを「個人の物語」として丹念に聞き続けたノンフィクション。
 若い男子学生が、違法スカウトやオレオレ詐欺の犯罪に手を染めるのが理解できなかったが、この本を読んでわかった。日本学生支援機構の奨学金。その実体は、学生ローン。卒業と同時に自己破産相当の負債を背負って社会人になるという。奨学金も貧困にあえぐ親に取られることもあるらしい。東京の高い家賃、安いバイト代、勉強やインターンシップで忙しい学生生活。経済的不安から、男子学生は違法ビジネスに、女子学生は、風俗に。そもそも親世代や祖父母世代の大学時代と現在は、全然違うらしい。恵まれた世代に育ちさまざまな恩恵をうけた中高年男性が学生生活維持のため裸になって必死に稼ぐ女の子に偉そうに説教するという図。中高世代の無理解や自己責任論で若い女性は追い詰められる。PHP2020年3月増刊号にあったように「いちいち口を出してくるのは単にそれしか知らないから」
 「あきらめるとは、自分の将来や未来に期待しないこと。期待しなければ不安はない」という言葉が悲しい。
 学生だけでなく、長時間労働やパワハラで身体や精神を壊したり、離婚などで貧困に落ちる女性がいる。高学歴だったり、一昔前なら勝組と言われた人たちが貧困に落ちる姿に、何の取り柄のない私はぞっとしてしまった。
 貧困から抜け出すには、同一労働同一賃金(男女平等)、住宅扶助が必要という。非正規の拡大という罪は大きいな。親の貧困で子どもがあきらめる社会に未来はない。
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